窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

とにかく笑える「大空港2013」

題名大空港2013
原作三谷幸喜
監督・脚本三谷幸喜
出演竹内結子(大河内千草、グランドスタッフ)、甲本雅裕(村木繁、主任/大河内の上司)、青木さやか(砂田かおる、空港案内係)、香川照之(田野倉守男、客)、神野三鈴(田野倉美代子、守男の妻)、池松壮亮(田野倉睦夫、守男の息子)、石橋杏奈(田野倉真弓、守男の娘)、生瀬勝久(鶴橋蔵之介、美代子の兄)、綾田俊樹(鶴橋清正、蔵之介と美代子の父)、オダギリジョー(国木田修、偽パイロット)、戸田恵梨香(倉科百合子、謎の女)、梶原善(犬山寅男、怪しい男)、他
公式サイトドラマW 三谷幸喜「大空港2013」|WOWOWオンライン
制作日本(2013年12月29日TV放映/2014年5月2日劇場公開)
時間100分
劇場TOHOシネマズ 日劇(スクリーン 3/522席)

背景

2013年12月29日、WOWOWにて放映されたドラマ。映画館で観たいという要望に応える形で劇場公開された。もっとも今のところ4館だけだが。

完全ワンシーン・ワンカットで撮影された。

内容

大河内がグランドスタッフとして働く松本空港に、ある日、悪天候のために羽田に行かれないフジドリームエアラインズの飛行機が急遽着陸することになった。乗客は予定通りに羽田に行かれないことに苛立っているが、特に大河内が対応した田野倉家の面々は一筋縄ではいかず……

雑感

面白い。とにかく笑える。三谷喜劇の真骨頂ともいえるが、よくもまあこんな話を考えるものである。妙なテーマだとかなんだとかを考えず、笑える作品、というのは貴重である。

事前にどんな作品か調べた時に、既にテレビで放映済と知って驚いた。ドラマが劇場で再映されるなんていうことがあるのだ。こういうことはもっと行なわれていいのではないかと思う。竹内結子は少し前に、格安航空会社のフライト・アテンダントを演じる単発ドラマに出演したことが話題になっていたから、それかと思ったら違った(全く関係なかった)。

ワンシーン・ワンカットがさかんに喧伝されている。すごいと思うけど、カメラワークに関しては、光が入ってハレーションを起こしたり、ブレたり、ボケたりといったところが何箇所かあった。場面があちこちに飛ばず、時間軸も過去と現在を行ったり来たりすることなく、一本で進んでいくのはわかりやすくてよいが、それははじめからそういう脚本を書けばいいだけのこと。少しずつ撮影するのではなく、全編のリハーサルを重ねて一気に撮影する、というやり方もいいと思うが、ワンシーン・ワンカットにこだわることはなかったように思う。

フジドリームエアラインズは実在する航空会社。

配役

  • 神野三鈴は初めて見る顔だが、すごくいい役者だ。「存在感のないちょっといいとこのお母さん」という役を存在感たっぶりに演じていた。調べてみると舞台がほとんどでテレビドラマや映画にはあまり出演しないようだが。
  • 池松壮亮は……えーっ、彼が池松壮亮だったの!? 「愛の渦」のニート君とは全然違うじゃん。写真を見比べても、とても同一人物には思えない。いや、顔は確かに似ているんだけど、雰囲気が……。プロの役者とはすごいものだ。
  • 石橋杏奈は名前に覚えがあるのだが、調べた限りでは作品は見ていない。どこで見たんだろう。「L・DK」では彼女が登場する前に席を立ってしまったが、だからか……?
  • 戸田恵梨香もわからなかった。もっとも、戸田は「アマルフィ 女神の報酬」「アンダルシア 女神の報復」の安達香苗しか知らない。存在感がなかった。でも本作を見る限りは結構な役者である。「LIAR GAME」見てみようかな……