窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

わかんねー!!「複製された男」

ノーベル賞作家が挑んだ世界最高峰ミステリー文学の映画化」というキャッチだが、そもそもこれはミステリーなのか? どこがミステリー?

題名複製された男(Enemy)
監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演ジェイク・ギレンホール(アダム、教師/アンソニー、役者)〔一人二役〕、メラニー・ロラン(メアリー、アダムの恋人)、サラ・ガドン(ヘレン、アンソニーの妻)、他
公式サイト映画「複製された男」公式サイト
制作カナダ、スペイン(2014年7月18日日本公開)
時間90分
劇場TOHOシネマズ シャンテ

内容

アダムは何気なく観た映画のDVDの中に、自分と顔のそっくりな役者アンソニーを見つける。興味を持ち、調べているうちに我慢できなくなったアダムは、ついにアンソニーに会いに行く。その結果、二人は顔、声、体格だけでなく、生年月日も同じ、果てはお腹についた傷までが同一だった……

雑感

正直なところ、退屈な映画だった。

普通、最初の10〜15分くらいで、作品の状況説明や、これから何が起きるのか、要は「これはこういう映画です」ということがわかるような仕掛けになっているものだが、本作はそれがさっぱりわからない。

ようやく、しがない大学教員が知人に薦められた映画でも見てみるかとレンタルしてみたら、映画の中に自分そっくりの男を見つけ、話が転がり出してきたが……

要は自分そっくりの男を見つけたもので、興奮し、執拗につけまわしてどういう人間かを確かめ、当人と会って話し、ついに互いに入れ替わって相手のパートナーとセックスをするところまでたどり着く。メアリーはそれに気づき、自動車の中で激しく拒否して暴れ、事故に遭ってアンソニーとともに死ぬ。ヘレンは気づいているようだったが受け入れる。と思ったら蜘蛛の着ぐるみを着てアダムを驚かす。

で、結局オチはなに!? ミステリーでもなければ、「複製された男」という邦題も間違いだよね、ということで鑑賞を終えた。

その後、公式サイトのネタバレ解説を読んでみると、いろいろと見落としていたことに気付く。顔がそっくりなだけならともかく、奥さんが間違えるほど声がそっくりだったり、生年月日に傷跡まで同じというのは偶然ではあり得ない。これがヒントだったのだ。アダムとアンソニーは、一方が妄想か、二重生活を送っていたか、二重人格的なアレか、そのあたりは解釈の余地はありそうだが、少なくともドッペルゲンガー譚ではなかった。

なるほど、それなら確かに一方が複製された人格で、タイトルは正しいことになる。

いろいろと伏線も見落としていたようで、気にはなるが、もう一度観ることはないだろう。退屈だった事実は変わらないから。

今日の英語

  1. "Hello." "Hi." "Everything's all right?"
  2. "How many months are you?" "Six." "That's nice."(アダムが初めてヘレンと会った時、妊娠中のヘレンのお腹を見て)