1月17日、「先輩ROCK YOU」(日本テレビ)
twitterで、清盛クラスタにとって素晴らしい内容だったというコメントがあったので、見てみた。この辺はタイムシフト予約の威力だ。
中井貴一は平忠盛だが、聞き手の大東が平家盛、加藤浩次が兎丸なんだから、平清盛同窓会みたいなものだ。
役をやる時は必ず自分なりの課題を持って臨む、とか、自分の役がいい役かどうかなんて気にしたことはない、ドラマ全体がどうかということしか興味がない、とか、気になることがあると夜中でもプロデューサーに電話する、とか、一緒に飲みに行ってもその人のことはわからない、演技している時が一番わかる、人間性が出るから、とか、中井貴一の役者としての姿勢は見事で、うなずく、というか、うならされたのだが、加藤浩次が「なるほど」「そうなんですか」と、司会として話を盛り上げようと(逆に言えば、それだけのために)合いの手を入れていた(ように見えた)のに対して、大東駿介が中井貴一のことを心から尊敬し、目をキラキラさせながら、一言一句聞き漏らすまいと耳を傾けていた(ように見えた)のが興味深かった。
大東は、初めての大河ドラマ出演ということでガチガチに緊張していた時に、中井から声をかけられたことが忘れられないという。
大東:「大東、お前今いくつだ?」「25歳です」「そういえば俺が初めて大河ドラマやったのも25歳の時だった。50歳になって、今25歳で初めて大河をやるヤツの父親役をやってるってのがすごい感慨深いな。役者って面白いな……。現場行こうか」みたいな。その時に役者としての面白さというか、これからの希望も与えてもらいながら、これから親子関係を築くっていうところの気持ちも全部作らせてもらって。
中井:僕は25歳の時に「武田信玄」っていう大河をやったんですけど。自分もやっぱり最初ガチガチになってて。ちょうど大東の時に今の俺の年と同じ先輩方が周りを囲んでくれた。菅原文太さんとか。今、大東から見ると俺はあの頃の文太さんとかに見えてんだなと思って。あの時に俺がどうしたら嬉しかったかなっていうのはちょっと考えましたけど。
収録時の中井の立ち位置。
大東:貴一さんが松山さんに話すことって、役者の先輩でありながらもどこか父親な感じで。現場を円滑に進んで行くことも、全部松山さんが一番気持ちのいい感じで芝居ができるように作って行ってるような感じがして。
加藤:そういう意識はありましたか?
中井:僕はそれだけのためにあの仕事を受けました。松山からは、大河ドラマの話が来たことの相談を受けたんですよ。僕は、勉強になると思う、一人の人間を1年かけて演じ切るってことはすごく勉強になるから、受けた方がいいんじゃないかっていう話をしたことがあって。しばらくして、僕に父親の役をやってもらえないかって話が来たんですよ。ですからもう俺は絶対に松山を支えようって、その一点でその仕事は受けました。だから、俺は松山がやっぱり大事だったし、そこに出てた大東も含めてみんなが大切だった。……よくわかったね。
大東:すごく感じました。
ドラマでは、家盛が忠盛に対して、清盛だけでなく自分にも目をかけてほしいと僻むシーンがあるのだが、大東も中井に対して、松山さんばかりでなく俺のことも見てくださいよと思ったりしたのかな、と思ったり、今回「大東も含めてみんなが大切だった」と名前を出してもらって嬉しかったんじゃないかな、と思ったり。
@azukki_さんのtweet(ハッシュタグ省略・以下同様)。
中井さんの「平清盛」時のエピソードとして知ってはいても、こうして改めてご本人の言葉として聞けるっていう、ね。しかも家盛がそれを聞いているっていう、ね。もう泣くしかない、ね。
https://twitter.com/azukki_/status/556637751307546624
@MamBO666_888さんのtweet。
大河ドラマって現代の役者さんに、鬘かぶったり着物を着たり甲冑つけたり馬に乗ったりっていう時代劇の所作を教える場であるだけじゃないんだな、”役者とは”みたいな根っこの部分を育て伝える場でもあるんだなとしみじみ思いました。
https://twitter.com/MamBO666_888/status/556643970302763008
@sorachiakiraさんのtweet。
中井貴一の話を目を輝かせて聞き入る姿を見るだけで、大東駿介の“芝居もん”としての資質と覚悟が伺えていいね。2012年は大いに学べたんだろうな。
https://twitter.com/sorachiakira/status/556457826994778112
(2015/1/25 記)