題名 | 記憶屋 あなたを忘れない |
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原作 | 織守きょうや「記憶屋」 |
監督 | 平川雄一朗 |
主題歌 | 中島みゆき「時代」 |
出演 | 山田涼介(吉森遼一)、櫻井淳子(吉森朝子、吉森遼一の母)、芳根京子(河合真希、吉森遼一の幼馴染)、須藤理彩(河合希美、河合真希の母)、田中泯(菅原慎一、河合真希の祖父)、蓮佛美沙子(澤田杏子、吉森遼一の元カノ)、佐々木蔵之介(高原智秋、吉森遼一の通う大学の教師・弁護士)、泉里香(安藤七海、高原智秋の秘書)、杉本哲太(福岡琢磨、高原智秋の主治医)、戸田菜穂(水野里香、高原智秋の元妻)、ブラザー・トム(外山、澤田杏子の勤める喫茶店のマスター)、佐々木すみ江(内田アイ子、記憶屋を知る人物)、他 |
公式サイト | 映画『記憶屋 あなたを忘れない』公式サイト |
制作 | 日本(2020年1月17日公開) |
時間 | 105分 |
劇場 | 丸の内ピカデリー(シアター2) |
概要
吉森は澤田杏子に大学を卒業したら結婚してほしいと申し込み、OKの返事をもらう。有頂天になる吉森だったが、なぜか翌日から音信不通に。ようやく数日後に彼女を見つけて話しかけるも、杏子は吉森のことを知らなかった。吉森は記憶屋の仕業ではないかと疑う。都合の悪い記憶を消してくれる記憶屋という存在が話題になっていたが、これまでは単なる都市伝説だと思っていた。が、他にも不自然に記憶を失った人の存在を知り、実在するのではないかと疑い、記憶屋を探す……
雑感(ちょっとネタバレあり)
記憶屋にリアリティがないこととか、河合真希の傍若無人な態度にイライラさせられるとか、いろいろ不満もあったが、たどり着いた「真実」が悲しいものだったので、それは差し引いてよしとしよう。
気になったのは、杏子の吉森に関する記憶は最後まで戻らないのだが、杏子は吉森と再会して好感は抱かなかったのか、ということ。人間の好みというのはある程度一定していて、たとえ過去の吉森とのことを覚えていないとしても、目の前の吉森を見たらまた好きになってしまうのが自然ではないだろうか。
それで思い出すのが子供の頃に見た「逢えるかも知れない」というテレビドラマ(1976年、フジテレビ)。深夜枠の大人のドラマであったが妙に惹かれるものがあり、毎回のように見ていた。が、どんな話だったかほとんど覚えていない。覚えているのは、主人公の林隆三は記憶喪失である。それをお世話している秋吉久美子が彼のことを好きになり、そんな彼も親切な秋吉にほだされて付き合いかけるのだが、彼はかつて山本陽子と付き合っていた。そして陽子と再会。陽子は何とか林の記憶を戻そうとするが、記憶は戻らない。が、ある時林が陽子に、「昔のことは思い出せません、でも、今の僕は、あなたのことを好きになりかけています」と言い、それを耳にした久美子が泣き崩れるシーンは鮮烈で、そこだけよく覚えている。
当時、秋吉久美子のことが自分は好きで、このまま林と久美子が結ばれたらいいなと思っていたのにそれを裏切るような展開になり、ひどい男だと当時は思ったし、久美子が不憫でならなかったが、今から思うと、これは当然の心理だと思う。かつて本気で愛した人と再会したら、そりゃ好きになるだろうと思うのだ。
配役
- 佐々木すみ江は相変わらず元気に演じていたが、91歳である……
リンク
- 逢えるかも知れない - ドラマ詳細データ - (テレビドラマデータベース)