2007年11月3日からフジで放映された連続ドラマ「SP 警視庁警備部警護課第四係」の第一話をようやく見た。映画の予告編を見て観たくなったのだが、「衝撃の結末から3年、すべての謎はスクリーンで明かされる」という。ということは、あらかじめテレビ編を見ておかないと面白くないということだ。ところがツタヤではずっと借りられっぱなし。みんな同じことを考えているわけだ。思い切ってDVDを買ってしまおうかとも思ったが、一度も見たことがない、面白いか面白くないかもわからないものを箱買いするのも躊躇があり、借りられるようになるのを待っていた次第。
雑感
面白いことは面白かったが、期待したほどのハラハラドキドキ感はなかった。
- 署内が見慣れた風景だが、これは「踊る大捜査線」のセットの流用か。監督も本広克行だし。
- イマイチ感の筆頭は松尾諭演ずる山本。態度といい言葉遣いといい、全然SPらしくない。井上の髪型に文句をいうなら、オマエの眼鏡はどうなんだ(SPは眼鏡の着用は許されていないはず)。
- イマイチ感の二番目は冒頭のお見合いのシーン。頭はいいけどバカな井上が自らお見合いをぶち壊しにする滑稽感が描きたかったのはわかるが、あれはないだろう。話に引き込まないといけない最初のエピソードで思わず引いてしまった。
- 周囲の風景をざっと見回して記憶し、少しでも違和感があると察知する、というのは、イチローなどもそうした能力を持っているらしく、納得できるものである。ささいなことから抜群の推理力を発揮するのも、ホームズ以来の古今東西の探偵物語でおなじみ。しかし、別の部屋での出来事に対し、「何かざわざわする」と思って覗きに行ったら、まさにテロが行なわれる寸前だった、というのは単なる超能力であり、オカルトの世界だ。
- SPの仕事は要人の盾になることであり、逮捕することではない、というのは初めて知った。犯人を逮捕してしまえば危機は去るのではないのか、と思えるのだが……。逮捕した井上が「どうすればいいんです?」と尾形に訊き、「オレも知らん。なにしろ犯人を逮捕したSPはお前が初めてだから……」と答えた時の堤真一の表情がなんともいえずおかしかった。
- 真木よう子がおりょうと全然イメージが違う。声は確かに同じだが、顔や髪型はまるで別人。不思議だ……。
- その真木よう子だが、井上が理想の女性の条件を並べたてたのに対し「(そんな女は)いねーよ」と吐き捨てた時の物言いが、誰かに似てるとずっと考えていたのだが、あれは千秋真一だ。
- 新作映画に都知事の甥が出演することから、都知事が映画鑑賞にくるところから話が始まる。そこまで現実の都知事に設定を似せてよいのか? と思ったら、ここの都知事は女性(しかも演じるのがなんと大場久美子)だった。残念ながら、大場都知事は都知事の貫録がなかったけど。
- 都知事の甥が出演する映画は「交渉人II」。米倉涼子のドラマを思い浮かべてしまったが、これは真下正義の方の交渉人だそうだ。そういえば局が違いますな。
- 井上の幼少期のことと思われる過去の出来事がフラッシュバックされた。現在に重大な影響を与えているぽいが、今の段階ではなんのことやら。
- テロリストは逮捕されたが、三代目魚武濱田成夫の方は単なる銃刀法違反で不起訴。黒幕がいる模様で、今後の展開を暗示させる。今回のアクションシーンといえば、ナイフを手にした三代目魚武濱田成夫と素手の岡田准一の格闘シーンくらいでパッとせず。次回はパワーアップを期待したい。
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