窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「カムカムエヴリバディ」(33):勇の結婚話

第七週「1948-1951」(水)

放送日

  • 2021年12月15日

概要

カムカム英語が終わることになった(「カムカム英語」の終了は1951年2月9日)。

水田の店先で安子ときぬがしゃべっている横で力がラッパをプーパー鳴らす。きぬが「やかましい」と怒るが、力はお腹の子に聞かせるのだとからっと言う。きぬちゃんもおめでただ。

るいはいよいよ小学校に入学する。入学先は新設の雛岡小学校、そこの制服は雉真が受注した(勇が頑張ったらしい)。一足先に出来上がった制服をるいに見せ、はしゃぐ勇や千吉。

雉真の野球部は岡山野球大会で優勝した。雉真繊維の売上は右肩上がりだが、これも社員が一致団結して販路を切り開いてくれたからで、それは野球で培ったチームワークのおかげ……だと林専務は千吉に力説。これで勇坊ちゃまも一人前だと言う専務に、千吉は、まだだとつぶやく。嫁がまだだ。

千吉は勇に、安子さんを嫁にもらえと話す。勇は最初、悪い冗談かと思ったが、千吉は本気だった。

  • 勇は雉真の後継ぎ、いつまでも独身でいいわけがない
  • 安子さんの立場が宙ぶらりんでかわいそう。るいの入学前にはっきりさせた方がいい
  • 未亡人となった女が亡き亭主の兄弟と結婚するのは珍しい話ではない
  • 勇にとって安子さんはただの幼なじみではないのだろう

その話を扉の外で雪衣がずっと立ち聞き(いや、座り聞き)していた。台所で落ち込む雪衣に算太が上着の繕い物を依頼。

大阪の進駐軍から雉真繊維の野球部に試合の申し込みがあった。林専務が電話を受け、勇に伝える。

安子はるいを連れてDippermouthへ。進駐軍が引き揚げ、それについてバンドの人たちもいなくなり、昔ながらのジャズ喫茶に戻った。そこへローズウッドが来店する。大阪に拠点を移し、岡山にも時々来ているようだ。

今日のローズウッドとるい

「Hi, I'm Robert.」
「Hello. My name is Rui Kijima. It's nice to meet you, Robert.」
「Nice to meet you, too, Rui.」
「はい」

雑感

ローズウッド再登場(?)

昨日でローズウッドはてっきりクランクアップかと思ったが、お別れをした翌日にさっそく再登場するとは思わなかった。彼が何をするためにドラマに出てきたのかが気になる。

勇の結婚

千吉が安子と結婚するように言ってきたのは正直驚いた。勇が安子と結婚しても雉真にとってメリットは何もないと思うからだ。これもるいを思えばこそか。小学校に入学する時、片親なのか、両親が揃っているのかは確かに大違いだ。勇も本心ではそれを望んでいる。るいにとっても、安子さんにとっても、それが一番いいはず、と熟考してのことだろう。千吉は基本的によく見ているしよく考えている、思いやるもある人だが、女性の意見を聞こうとしない。自分が一人で考え、いいと思ったことに従うべきだと思っている。この時代の価値観では、それの何が悪いのかというところであろうが……安子に勇と結婚する気があるかどうかに考えが及んでいない。

もっとも、安子もこれからどうするつもりなのかはよくわからない。雉真での立場は微妙だ。勇が(安子以外の誰かと)結婚して、子供ができれば、安子やるいの居場所はなくなりかねない。その時はるいを連れて雉真を出ればいいということであろうか……

その他

  • 雉真の売上が伸びたのは、朝鮮特需と、原材料の調達が可能になったからだろう。それをすべて勇の手柄であるかのように語る林専務はいい人。昔はこういう大番頭のような社員が普通にいたのだろうか。
  • 勇と安子の縁談を聞いてなぜ雪衣があんなに落ち込むのかがわからない。そもそも女中の身で雉真の跡取りと結ばれるはずがない。自分のことを気が利くと言ってくれたり、今日も出したお茶を喜んでくれたりしたことで、脈ありと見ていたのだろうか。

(2021/12/29 記)


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