窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「カムカムエヴリバディ」(74):ひなたの夢は武士だ!?

第16週「1983」(火)

放送日

  • 2022年2月15日

概要

将来どんな道に進むべきかに悩んでいたひなたは、通い慣れた条映映画村でミスコン大会のポスターをみつけ、「これだ!」と意気込みます。なんとかるいとジョーの許しをもらったひなたは、着々と準備を進めていきます。書類審査に通り、いよいよ迎えた本番当日。緊張するひなたでしたが、お芝居の相手はなんとあの回転焼きを買いに来た無愛想な男で……。(NHKオンデマンドの解説より)

オーディションは自己紹介(自己アピール)に続き、演技力テスト。お茶屋で働く娘が暴漢に絡まれ、それを助けてくれた侍から結婚を申し込まれ、それに答える……という一連の演技をするというものだが、助けに来る侍が「無愛想な男」だった。「嫁にきてほしい」と言われたひなたは、「誰がお前なんかに」と叫ぶや、相手の脇差を抜き取り、袈裟懸けに一閃。場内は爆笑。そこではっと気づくがあとの祭りで、むろん優勝はできなかった。

その後、伴虚無蔵が大月の店を訪ねてきて、ひなたに、明朝9時に映画村に来るようにと言う……

雑感

この手のオーディションが一般にどのように行なわれるのかよく知らないが、このような同じ内容のテストが公開で全員に行なわれるのだとしたら、順番による差がかなり出そうだ。二番目、三番目、……の人は、前の人がやっているのを見て頭の中でリハーサルできるから、気分的には相当に楽だろう。ただし、同じような演技が続けば飽きてくるし、差がつかない。同レベルなら先にやった方が有利なはずで、後半になると、ちょっとしたアドリブを加え話に変化を加えるといった技量が要求されるのではないか……と思う。

ひなたは無意識で相手を斬ったが、「お姫さま」からは遠のくとしても、スタッフの目に留まるという意味では悪くなかった。一般客(ほとんどは出演者の家族・友人だろうが)もいたわけだし、とにかく場を盛り上げた功績は大きかったと思う。自己紹介を聞いていると、幼少の頃から日本舞踊を習ったとか、ひなたのような付け焼刃ではなく、和装での振る舞いが身についている人が何人もいたようだ。その上コンテスト馴れしていたようにも思われる。そもそも一発で合格するなどということはあまりなく、もう一度、もう一度とチャンスを探して応募し続ける先に、成功があるのだろう。だからだんだん馴れてもくるのだ。

和装での振る舞いは他の人に敵わなくても、チャンバラの殺陣は馴れたもの。無愛想くんへの袈裟斬りは堂に入っていた。伴虚無蔵はそこを見ていたのではないか。

落ちて落ち込むひなたを周囲が慰めるが、ひなたは、優勝できなかったことがショックなのではなく、優勝できなかったことにショックを受けていない自分にショックを受けた、とナレが説明していた。まあ、ひなたがなりたいのはサムライであってお姫さまじゃないからな。

twitterで、自己紹介の時に「昨年は大河ドラマ徳川慶喜正室でした。5年前は松丸阿湖をやりました」と言えば一発合格だったのではないか、と言われていた。そう、川栄李奈は本当は時代劇は筋金入りなのだ。というか「晴天を衝け」では一条美賀子役だったの? 知らなかった。見てみたかったなあ。



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