窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「星新一の不思議な不思議な短編ドラマ」(8)「見失った表情」

題名

  • 見失った表情

放送日

  • 2022年7月14日

登場人物

雑感

女の表情の変化や、二人で踊るシーンなど、小説では味わえないものが見られた。これなどはまさに実写ドラマ化に向いた作品だと言える。ただ、その演者として石橋静河が相応しかったかどうか。もう少し表情に変化がほしいところだったが……

原作で、女が5ヵ月宇宙に行っていたくだりがバッサリ省かれていたが、その割に間延びした印象がなかった。いつも一人で過ごし、人と会うのもオンラインばかり、というのは現在の世相をうまく反映させていた。もっとも、登場人物は誰もマスクをしていなかったから、コロナのためではないのだろうが……

法律で禁止されている理由がよくわからなかった。また、本当に禁止されているなら、医師がそのためのチップなどを入手するのも困難なはずだし、バレたら医師免許を剥奪されるだろう。そんなことになったら人生は終わりで、親友に泣きつかれたから、という程度の理由で応じることはできないはずだ。

男は摘発係で、女は実際に違反をしていたので、女はつかまり、医師にも何らかの処罰が下されるはずだが、何もないまま二人が付き合っているのもおかしい。男は犯罪を揉み消したのか? 原作では「罰金刑」なので、お金さえ払えば捕まることはない。このあたりはもう少しうまく作ってほしかった。
(2022-08-13 記)


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