題名
- 逃走の道
放送日
- 2022年7月13日
雑感
宝石泥棒を働いた二人は、深夜に列車に忍び込む。追っ手を撒くだけのつもりが、その列車が走り出した。どこへ行くのか……
読んでいるはずだが全く記憶にない。ただし、オチは読めた。
逃げ隠れているのに、二人は大声で話すし、動作も大げさ。あれならすぐに見つかるし、何も知らない人が見ても怪しいと思ってしまう。
「異常はないか」「異常ありません」の掛け声は、明らかに泥棒を追っている警官のものではないと思うが、そこは追い詰められたチンピラの心理か。
駅は広いのだから、列車の陰にでも潜んでいればいいものを、列車に乗ってしまうのは悪手だ。まあ、悪手を選んでくれなければ物語にならないが。
列車にマネキンが積んであるのを見て、衝突実験か何かかと思った。が、それならあんな衣装を着せる必要はないし、本物の酒を飲ませる必要もない。誰かが遊び心でやったとしても、手間と金がかかり過ぎで現実感がない。
二人が死ぬとは限らないが、せっかくの実験を二人に滅茶滅茶にされた実験の関係者の怒りは、いかばかりかと思うと同情してしまう。
もう少しうまい役者がやったら全く別のドラマになった可能性もあるが、ただのドタバタコメディだなあというのが正直なところだ。
原作は「エヌ氏の遊園地」所収。あとで読んでみよう。
(2022-08-05 記)