窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「どうする家康」(10)

題名

  • 「どうする家康」第10話「側室をどうする!」

放送日

  • 2023年3月12日

登場人物

概要

岡崎城近くの築山に、民の声を聞くための庵を開いた瀬名。ある日、於大は二人に子が少ないことを心配し、側室を迎えるよう主張する。選ばれたのは、不愛想だが気の利く侍女・お葉。家康はお葉と一夜を過ごすことになるが、お葉は思わぬ行動に出る! 一方、京の都では政変が勃発。織田信長武田信玄の動きも活発化し、家康は時代の荒波に巻き込まれていく。(公式サイトより)

瀬名が開いた庵は築山にあったため、以後、築山殿と呼ばれるようになる。一向一揆の戦を経て、もっと民の声を聞くべきだと瀬名が考えたため。

家康は飯尾連龍を調略する。今川氏と戦がしたいのではなく、橋渡しをしてほしいのだと。飯尾連龍は快諾するが、妻である田鶴から今川氏真に、二心ありと密告がなされ、捕らえられてしまう。

お葉は側室となり、子を成すが、これでお役御免にしてほしいという。実はお葉は殿方が苦手で、美代のことが好きなのだった。当初は、側室の務めを果たさねばと考えたが、家康に身体を触られるのは吐き気がするほど嫌だったのだと……

雑感

コメディ回と言いながら、実はかなり辛辣な内容だった。戦国においては、子を成すことは重要であること。後継ぎのスペアも必要だし、他家と戦略的結婚をするためにも、子は多い方がいいこと。また正室の役割は何より子を産むこと、正室に子ができなければ、側室を持たなければいけないこと、側室選びは正室の管理下で行なわれること、それでも、殿が側室と子を成すことは、感情的には複雑であることなど……

こうしたことをはっきりと説明した大河はこれまでにあまりなかったと思う。一部の人から何かと評判の悪い今年の大河だが、実は近年の大河の中で一番良い作品になるかも知れないと思っている。

お葉が美代を好きなのかな、というのは最初から気づいた。ただ、二年続けて同性愛オチはないと思ったが、やはりそうなった。まあ、口に出さないだけで、昔も今も、そういう人は少なからずいるのだろう。だから二年続けて登場してもおかしくはない。

ちなみに、お葉は西郡局であり実在した人物だとのこと。

有村架純の、松嶋菜々子とのコントは見応えがあった。殿を見つめる複雑な表情も実に良かった。悲惨な最後を見たくないから、このまま岡崎城の出来事をずっと一年かけてやってもよくってよ?
(2023-03-19 記)


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