窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「虎に翼」(024)

第05週「朝雨は女の腕まくり?」(木)

放送日

  • 2024年5月2日

登場人物

概要

公判中に倒れた直言は、自分の無実を信じる寅子の気持ちに応え、取り調べで自白を強要されたことを告白する。これで一安心と胸をなでおろす花江に対し、寅子と優三は検察が認めるはずがないと考えていた。無罪を勝ち取ることは絶望的と思われたが、自傷防止のために革手錠を使用した、という検察の説明から、寅子はある法律の条文を思い出す。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

被告側は調書の様々な矛盾を突き、証言は検察に強要されたものでありでっちあげであることを示す一方、検察側は「本人が自白した」だけであるのに関わらず、検察は一向に引き下がる様子を見せない。が、穂高の検察の矛盾を誘導する弁舌などもあり、次第に検察の強硬な取り調べを非難する空気に。さて判決は――というところで終わり。翌日への「引き」を残すのは連続ドラマの基本でもあるが、本作はこうした切り方が多い。昨日もそうだったし、少し前の離婚裁判の時もそうだった。少々あざとい。

気になるからもとになった帝人事件を調べてしまった。なるほど。それはさておき。

直言は家族思いのとてもいい人なのだが、優柔不断で決断力に欠けるきらいがある。寅子の受験を応援する、母さんはおれが説得すると言いながら、結局はるに言い出せなかったのがいい例だ。それが家族に背中を押され、真実を証言する決意をするところはとてもよかった。「怖い」気持ちを抑え、日和田に「そのバチバチやるの、やめてもらえませんか」と文句を言ったのもよかった。

結審を前に、水沼が桂場を懐柔するシーンがあった。遠回しな言い方だが、要は、ちゃんと被告を有罪にしてくれれば、君の出世を約束しようということだろう。その一方的な「約束」を違えることになれば、どういう事態になるか、桂場にしてもまんざら知らぬわけではないだろう。この時何を考えたのかは明日を待たないとわからないが、睨みつける表情からすると、桂場の反骨心に却って火をつけてしまった感もある。SNSには「桂場にものを頼むのに饅頭の手土産ひとつないようでは……」という声があって、爆笑した。



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