第05週「朝雨は女の腕まくり?」(金)
放送日
- 2024年5月3日
登場人物
- 石田佳央(滝田判事)
概要
昭和11年(1936年)12月。一年半に及んだ直言の「共亜事件」がいよいよ結審の日を迎えた。寅子とはるは傍聴席から直言を見守り、法廷の外では優三やよねたちが待っていた。裁判長の武井が言い渡した判決は――。判決後、穂高は桂場と酒を酌み交わし、判決文に込められた思いを絶賛する。(NHKオンデマンドの解説より)
今日の武井裁判長
「……本件において検察側が主張するままに事件の背景を組み立てんとしたことは、あたかも、水中に月影を掬い上げようとするかの如し。すなわち、検察側の主張は証拠不十分によるものではなく、犯罪の事実そのものが存在しないと認めるものである」
今日の寅子と桂場
「私は、法律って、守るための盾や毛布のようなものだと考えていて、私の仲間は戦う武器だと考えていて、でも、今回の件で、どれも違うなあって」
「続けて」
「法律は、道具のように使うものじゃなくて、法律自体が守るものというか、喩えるならばきれいなお水が湧き出ている場所というか」
「水源のことか?
「はい、私たちはきれいなお水に変な色を混ぜられたり、汚されたりしないように守らなきゃいけない、きれいなお水を正しい場所に導かなきゃいけない」(中略)
「なんだ、君は裁判官になりたいのか? 君のその考え方は非常に……、あそうか、ご婦人は裁判官にはなれなかったね。失礼」
感想
【大ニュース!】桂場がついにお団子を食べた!
前回の終わり方はさすがに酷いと感じ、帝人事件を調べてしまったから、判決は知っていた。ドラマもその通りの展開でそれは良かった。
外で判決を待っている人たちの中に、明律大の法学部の面々や優三がいたのは当然として、笠松まつの姿も認められた。彼女は今どうしているのだろう?
その夜、猪爪家では祝宴をする。直言の顔色がだいぶ良くなった。うその証言をしたままでは、生涯心が晴れることはなかっただろう。直道と花江夫妻が仲がいいのは結構だが、優三と寅子が並んで酒を飲んでいる様子は、出来上がったカップルに見えた。前回は、兄弟のように見えると思ったが、兄と妹ならあそこまで近寄って座らないだろう。
ドラマではあっさり話が進んだが、裁判は一年半に及んだ。その間、直言は出勤できたわけがないだろうし、そもそも銀行にはいられなくなっていた可能性が高いだろうし、生活はどうしていたのだろう。猪爪家の生活レベルは変わっていないようだが。
法は、われわれが不断の努力で守っていかなければならない。5月3日、憲法記念日にこれを放送したのは、もともと狙ってはいたのだろうが、見事に嵌まった。
そして、これにて学生生活も終わるようだ……