窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「らんまん」(014)

第3週「ジョウロウホトトギス」(木)

放送日

登場人物

概要

万太郎は、ついに旅の最大の目的である博物館を訪れる。子どもの頃から憧れていた植物学者の野田基善と里中芳生に出会い、「日本の植物にはまだ学名がつけられていないものや発見されていないものがたくさんある」と知った万太郎は、大きな刺激を受ける。竹雄は生き生きとした万太郎の姿を見て、万太郎の心が峰屋から離れていくことに不安を感じるのだった。(NHKオンデマンドの解説より)

今日の野田基善と万太郎

「この博物図は、私が博物局にきて最初に手掛けた仕事だ。君、小学生の時にこれを写したのか」
「はい」
「それで、ここまで来たのか」
「はい」
「こんなに、こんなに嬉しいことはない」
「先生……」
「私の芽がそこまで届いておったか」

感想

これまでの14回の中で、今回が一番面白かった。

本物の学者(万太郎いわくの「心の友」)と出会い、万太郎がやってきたこと、やりたいと思っていることが植物学の中でどういう位置を占めているのかを知る。世界とつながったのだ。目の前に大きな大きな山がそびえたっているのを万太郎は見た。

喜ぶ万太郎を見る竹雄は逆に意気消沈する。これまで万太郎は商売に身を入れて来なかったが、そうはいっても本業は峰屋であり、植物のことはあくまで遊びの一環であると思っていた。思おうとしていた。遊びに夢中になっているだけだと。いつかは興味を失い、本業に身を入れる日が来ると。

しかし、これで万太郎は植物に本気でのめり込むことになるだろう、商売のことはますますどうでもよくなるだろうということを悟ってしまったのだ。自分にとって何より大事な峰屋のことを大事にしてくれないのは、寂しく、情けなく感じることであるに違いない。

この二つをワンセットで描いたところが見事だった。万太郎の前に道ができた時には感動したが、それは竹雄にとっては絶望感を抱かせるものだったんだなと。



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