窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「怨み屋本舗」第7話「踏み台人生」

出演(ゲスト)

感想

結婚式を前に入籍を済ませようと赤沼真介と榊原美帆が役所に行くと、赤沼は既に結婚しているから婚姻届は受理できないという。真介にとっては全く身に覚えのないことだったが、美帆は真介が自分を騙そうとしたのだと思い込み、結婚をキャンセル。真介は、式場の予約を取り消し、親戚や知人にお詫びにまわり、疲労困憊してフラフラと歩いているところをトラックに轢かれて死亡。

ところが調べてみると、真介には生命保険がかけられており、受取人は(戸籍上の)妻。実はこの女は、街頭アンケートで入手した情報を手掛かりに、見ず知らずの男と(勝手に)籍を入れ、生命保険を掛けた上で事故に見せかけて殺すという手口を繰り返していることが判明。というわけで怨み屋の暗躍がはじまる。

一番疑問に思うのは、美帆は、真介が「何かの間違いだ」と言った時になぜそれを信じなかったのかということだ。もし真介が、既に自分が既婚者であることを知っていたら、呑気に二人で婚姻届を出しにくるわけがない。どのくらいの期間付き合っていたのか知らないが、彼の部屋に泊ったことだってあっただろうに、奥さんがいるわけないとなぜ確信を持てなかったのか。

このような女(道子)にかかれば、いずれ真介は殺されていたかも知れない。が、彼が救われなかったのは美帆に婚約を解消されてしまったことだ。目前に迫った結婚式を一人で解約した時の無念さは想像してあまりある。美帆にだけは信じてほしかっただろうに。

しかも、真介が死んだ途端に、「道子のおかげで二人の人生がめちゃくちゃにされた」とか、「真介の子供を育てる」とか急に言いだした理由もわからない。それを真介が生きていた時に言ってやれよ……

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「怨み屋本舗」第8話「ハートキャッチャー」

出演(ゲスト)

  • 柄本佑五反野進、依頼者)
  • 大谷允保(大野弥生、恋人商法(?)で荒稼ぎ)
  • 木村公一(広瀬雅隆、弥生の取り巻き)
  • 江嵜大兄(鈴木重人、弥生の取り巻き)
  • 黒田耕平(松岡英輝、弥生の取り巻き)

感想

「スカイハイ」も「怨み屋本舗」同様怨みを持った人が主人公である(ことが多い)ためか、ネタがかぶる。ありがちなネタといえばそれまでだが。

今回は出会い系が発端。ただし、スカイハイ2(第五死)では単に遊ぶだけだが、ここでは気があるふりをして高額な商品を購入させるパターン。一通りの買い物をさせたあとはお役御免なので、引っかけた(同時並行で付き合っている)相手の数も、合田竜也の比ではない。契約を済ませると8日間の旅行に行くふりをしてクーリングオフをやり過ごすなど、なかなか緻密な手口である。

しかしなー。なんでこんなのに引っかかるかなー。

そもそも、出会い系で知り合った人に何をされても、ぜんっぜん同情できない。いくら見た目がきれいでも、氏も素性もわからないのだ。少しは警戒心というものを持て。

弥生のセールストークはかなり巧みで、言質をつかまれるような言い方は一切せず、ほのめかしてコントロールするところなど、とても大学生とは思えない。逆にいえば、決定的な何かを言っているわけではないのに、勝手に何かを期待して行動を起こすのは、やはり当人の自己責任でしかない。これは時計を買ってしまう「カモ」もそうだし、「困っているけど、絶対に暴力はふるわないでよ」と言われて暴力をふるってしまう取り巻き連中にしてもそうだ。

問題があるとすれば、弥生が150万円で売った時計が本当に150万円の価値があるのかどうかだろう。もし二束三文の値打しかないのなら、詐欺が成り立つかも知れない。が、それなら(弱みを握った上で)弁償させればいい。もし100万円以上の価値のある時計なら、嘘をついたわけじゃないから、諦めるしかないだろう。転売していくらかでも回収するしかない。弥生に対する仕返しはやり過ぎだし、逆恨みに近いものがあるような気がする。

それにしても、弥生は惜しい。それだけの度胸、弁舌があるなら、まっとうな製品をまっとうに売れば、きっと、トップセールスレディになれる。月収300万は無理としても、100万円くらいは可能なんじゃないかなあ。いつ捕まるか、いつ正体がバレるかとビクビクしなくていいし、一生続けられる。それはかけがえのないものなんだが、そこに気づけば……もう遅いか。

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