窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「怨み屋本舗」第3話「イヤな女」

出演(ゲスト)

  • 渡瀬美遊(依頼者・新婚の主婦)
  • 葵(杉河里奈、依頼者・高校生、今後レギュラー入り?)
  • 片桐はいり(佐知代、マンションの副理事・隣の新婚に嫌がらせ)
  • 廣川三憲(杉河正志、結婚した妻の連れ子をレイプする)
  • 山崎潤(依頼者の夫)

感想

どうもあっさり終わると思ったら、一話が約30分なのだった。このくらいの長さだと見やすい。

今回はふたつの話が並行する。相互に特に関係はないけど、同じマンションの住人からの依頼で、こうしたことは「どこにでもある」ことを謳っている。情報屋の能力を信頼し、高い報酬を払う怨み屋だが、もし情報屋の隣人から情報屋に怨みを晴らすよう依頼されたら断わらないと告げ、非情な側面を見せる。

第一の依頼は、自分たちが高値で購入したマンションに隣人の若夫婦が半額で購入し入居してきたことが許せない主婦が、隣の新婚が毎晩激しくて眠れないとか昼間に男を連れ込んでいるとか噂をばらまき、郵便受けに犬のウンチを投げ入れるなどエスカレート。その怨みを晴らすべく怨み屋に依頼するが、怨み屋は、その程度のことで大げさに騒ぎ立てたこと、また100万円といったのを30万円に値下げされたことをかなり根に持った様子で、怨みは晴らすが依頼者も巻き込む。

でもさー、隣人の厭がらせは深刻だよなー。相手は古くからの住人で、仲のいい友人も同じマンション内に何人もいて、管理組合の副理事もやっていて、こちらは越してきたばかりで孤立無援、しかもダンナも無関心となると、手だてがない。変な噂を広められるのも困るけど、うんち投げ込みのような実害があると生活できない。といって、恐らく警察は動いてくれない。こうした時に味方になってくれる人はほしい。それが「怨み屋」とは言わないけど。

第二の依頼は、母親の再婚相手からレイプされる高校生の依頼で、悲劇は繰り返されるが、母親が悲しむから言えないと。寒気がする話だが、現実にも結構あるらしい。それこそ怨み屋の出番なんだろうが、この結末は気に入らない。男にレイプさせたら男に目覚めてしまい、母娘を捨てて男に走った……娘の依頼は、目の前から消えてもらうこと、だったから、願いは叶ったことになるが、新しい快楽を与えてしまったわけで、男に対しては罰になっていない。

望まない相手から暴力によって犯されるのが、どれほどみじめでどれほどおぞましいか、それをわからせてやってほしかった。これでは、「厭だとかいいながら、結局は気持ち良かったんだろう?」みたいな意識は変わらないだろう。変わらなくても、別世界の住人ならどうでもいいか。

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