第8週「ワテのお母ちゃん」（水）
放送日
- 2023年11月22日
概要
六郎は、入隊する前にお世話になった人の元を訪ねていた。そして、東京のスズ子のもとにもやってくる。久しぶりに再会した二人は、姉弟水入らずで話をする。スズ子はツヤの病状があまり良くないようだと六郎から聞かされる。そして、六郎自身も戦争に行くのが実は怖いのだと打ち明けられる。そんな六郎を見送ってからしばらくした頃、公演真っ最中のスズ子に、大阪から電報が届く。（NHKオンデマンドの解説より）
六郎は梅吉の憔悴した様子から、ツヤの病気が決して軽いものではないことに気付いていた。また、両親の前では勇ましいことを語っていたが、戦争に行ったら死ぬかも知れない、死ぬのは怖い、怖いのはイヤだとスズ子に打ち明ける。スズ子は「あんたは死なん」と言って六郎を抱きしめる。
六郎が去ったあとのスズ子の許へ「ハハキトク」の至急電報が届く。スズ子は劇場へ行き、羽鳥、辛島、竹田らに事情を打ち明ける。羽鳥は、帰ってもいいと思うよ、お母さんの病気に弟さんの出征が重なったらまともな神経ではいられないだろう。でもお客さんにはそんなことは関係ない。もし残るなら、いつもよりもすごいと言われるような舞台にしなさい。その覚悟がないなら帰った方がいい、と穏やかな声で話す。かつてツヤが「多くの人に福を届けるように」と「福来」とつけてくれたことを思い出したスズ子は、残って歌うことを選択した。
「センチメンタル・ダイナ」を熱唱するスズ子を、羽鳥が心配そうに見つめる……。
感想
六郎は分かっていないと思っていたが、赤紙の意味も軍隊も、そして死ぬかもしれないということもちゃんとわかっていた。わかった上で、両親に心配かけまいと明るいふりをしていたのだ。ということがわかってしまった。繊細で優しい子なのだ。そして、当たり前だけど死ぬのはイヤなのだ。
母の危篤の報に接し、スズ子は舞台で歌う覚悟を決めた……
