窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ブギウギ」(037)

第8週「ワテのお母ちゃん」(火)

放送日

  • 2023年11月21日

概要

六郎の出征の日がせまり、六郎は頭を丸め恥ずかしそうにしている。相変わらず体調が悪いツヤは専門の医師の診察を受けることとなった。診察を受けたツヤはもう自分が助からないことを悟り、梅吉に、このことをスズ子と六郎には伝えないようにと頼む。ツヤの病気の重さをまだ知らない六郎は、落ち込む梅吉の前でふざけてはしゃいでしまい、梅吉と仲たがいしてしまう。(NHKオンデマンドの解説より)

機関銃(に模した棒)を手にし、敵をやっつけたりやっつけられたりする遊びをしている六郎。梅吉はやめろと怒鳴りつけてしまう。その後、神社に行って何度も何度もお祈りをする梅吉。帰宅後、六郎に「さっきは怒鳴って悪かった」と謝る。六郎は「一生、お父ちゃんとは口を利かんとこ思ってた」と言う。「大きい声、好かんねん。もうやめてな」。

梅吉の様子がおかしいのを見たアホのおっちゃんは、ツヤさんの具合はよほど悪いのだと気づき、ゴンベエに桃を持ってくるように言う。昔、スズ子が病気になった時もあんたの桃で元気になったやないか、と。ゴンベエは、仕事で手が離せないからあんたが行って来」と言い、桃の場所を教えようとするが、それを聞く前に出かけてしまう。

ついに出征の日。「花田六郎、行ってまいります」と敬礼すると、アサが「参りますだと戻ってきてしまうからアカン。行きます、というんや」を教え、「行きます」と言い直す。アホのおっちゃんは桃が見つからないのか、その場にいない。

ところが出征したはずの六郎が、東京のスズ子の許に現われた……

今日の六郎とツヤ

「わい、軍隊では頑張るねん。鈍くさいの卒業するんや」
「六郎、あんたは鈍くさいことなんかないで。ほんまは、みんなあんたみたいな、素直で、正直な人間になりたい思てんねんで」

感想

ツヤも梅吉も、これまで六郎に対しても他に人に対しても、怒鳴りつけたり大声を張り上げたりすることはなかった。うっかり声を上げてしまった時はちゃんと謝る親であった。六郎は、ドラマでは描かれていないが学校にも行き、同年代の仲間とのかかわりもあるのだろう、その社会の中ではさぞ生きにくい思いをしているのだろうと思うと、やりきれない。そしてまた、軍隊というところは恐らくすぐに大声を上げ、手を出すところであろうことも……

ツヤは、病状を尋ね、口ごもる医師に「助からないのでしょう? 自分の身体は自分が一番わかります」と言う。このセリフはいろいろなドラマなどでよく使われるが、非常に疑問だ。治るのか治らないのか、少なくとも素人が専門家である医師よりも詳しいわけがない。また、第三者から見た時に、それは自重しないとと思うことでも本人がヘーキヘーキと言って聞かないことも多いし、逆に騒ぐほどのことでもないのに本人が異様に怯え、もうおしまいだと絶望してしまうこともあろう。

ツヤは、治らないものなら病院代にお金をかけることはないと考えているのかも知れないが、早い段階できちんと検査を受けていれば、十分対処可能であったかも知れない。なんの病気なのかは明かされなかったが、いくら専門医でもレントゲンも心電図も取らず、触診だけで病状を判断できるとは思えない。二人の子のためにも、梅吉のためにも、今からでも大きな病院へ行った方がいいと思うが……


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