窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

TV「ハロー張りネズミ」第九話「下赤塚戦士レッドマン」

出演(ゲスト)

粗筋

冒頭、身体じゅう痣だらけの女性が部屋に閉じ込められている。どうやら暴力を受け、監禁されている様子。

われらがあかつか探偵事務所は万年金欠病だが、事務所の家賃を5ヵ月も溜めてしまい、大家から矢の催促を受けている。そこで宣伝のためのビラを作り、手分けして街中で配る。その時、ゴローが人ごみの中に元プロレスラーの五十嵐を見つける。外道番長というあだ名の悪役レスラーで、ファンだったのだ。ゴローが話しかけると、ガラの悪い顔つきとは裏腹に、愛想がよく、気さくにサインもしてくれた。ゴローはますますファンになる。そこへ幼稚園の教諭・岸本が通りかかる。彼女を見かけた五十嵐の目が怪しく光る。

事務所の権利を持っているのは、なんと階下のスナック輝のマスターだった。彼は萌美を引き連れて事務所に乗り込み、家賃が払えないなら事務所を出て行けと迫る。そこへ岸本がやってくる。依頼内容は、子供たちのためにヒーローショーをしてほしい、と。探偵業と何の関係もない、と文句を言うグレとゴローだが、この際お金になるならなんでもよいと、かおるは仕事を受ける。

その場に居合わせたマスターと萌美も巻き込まれ、結局、ゴローがレッド、蘭子がピンク、グレがブルー、萌美がイエロー。悪役のデビルデビルとデビルウーマンはマスターとかおる、という役割分担となる。まっ、安物の衣裳の中で蘭子だけが可愛いのはお約束。

岸本は言う。昔付き合っていた彼氏から部屋に閉じ込められてDVを受け、思いつめて自殺も考えたが、なんとか部屋から脱出。下赤塚まで逃げてきた時、幼稚園児の笑顔に救われたのだと。ちょうどそこの幼稚園で人を募集していたため、働くことになったのだと。ここの子たちは自分の命の恩人なのだ、だから今度は私がヒーローショーで子供たちを笑顔にする番なのだ。それを聞いてゴローや蘭子らは、こんな仕事だけど頑張ろうと決意する。

当日。観客の父兄の中に、なぜか霊媒師の河合がいる。

順調に出し物が進む中、突然五十嵐が乱入してくる。岸本が昔付き合っていたのは五十嵐だった。彼は逃げ出した岸本を探していたが、見つけたので奪い返しにきたのだ。ゴローやグレが止めようとするが、プロレスラー相手に素人が束になってかかったところで敵うはずがない。おまけに子供たちが見ている……

最後。謝礼はもらったが経費もかかり、結局、家賃を払うことはできなかった。今度こそ出て行けと言われているところへ、徳川の埋蔵金を探してほしいという依頼者がやってくる……

今日のゴロー

  • 「いくらなんでもやり過ぎでしょ。これじゃあまるで便利屋じゃないっすか」(もちろん、瑛太が「まほろ駅前多田便利軒」で便利屋の役をやっていたことを踏まえたものであろう)

雑感

  • 今回は本当に意味がわからない。悪役レスラーほど、リングを離れれば善人が多いとはよく言われること。五十嵐が愛想のいい人だったのはわかるが、それでは岸本に乱暴を働いたのはなぜか。おまけに監禁までしたとなると、単なるDVではなく重犯罪である。岸本に暴力を振るったのは五十嵐であるようにミスリードしておいて、実は……というオチかとも思ったが、そうではなかった。
  • あるいは、五十嵐がゴローたちに協力するつもりで、昔取った杵柄で自分が悪役となって乱入し、さんざん暴れまわった挙句、最後にやられる、という筋書きかとも思ったけど、そういうわけでもない。
  • もし単なる暴力野郎で、本当に岸本を奪い返しにきたのだとしても、家族やら他の教師たちやらゴローたちやら大勢の人の前で誘拐なんぞしたら、たちまち手が後ろに回るだろう。普通はショーが終わるのを待ち、一人になったところを襲うだろう。なんだって衆人環視の中で襲おうとしたのか? さっぱりわからないのである。

(2018/01/26 記)