窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「大河への道」(二度目)

題名大河への道(二度目)
劇場イオンシネマ港北NT(スクリーン9)

雑感

とにかく安定して面白かった。二度目だけど、何回か笑えたし。

前回は原作者がどこに出てくるのかわからなかったが、今回は、現代編でも過去編でも、ちゃんとわかった。

最初の現代編パートで、知事が登場していた。気付けてよかった。

ツッコミどころはいろいろあるといえばあるが、最大のものは、最後に池本が加藤に弟子入りを願い出るところだろう。伊能忠敬に倣うならば、若い脚本家に弟子入りすべきではなかったか。

前回も感じたけれど、17年にわたって測量を続け、全国地図の作成まであとわずかのところまできての忠敬の死、ここで頓挫はあまりに惜しいからと、死を隠して三年作業を続けたわけだが、とにかくその時点でできているものを見せ、ここまでできています、あとこれだけですと訴え出れば、上様の理解も得られただろうし、幕閣も反対しにくかったのではないか。全部できてから一挙上奏、というやりかたはヘタな作戦だったと思う(もっとも、実際にはそのようなことはなく、地図の進捗については幕府側もある程度把握していたようだ)。

死を世間にはもちろん、幕府にも伏せるならば、医師を呼ぶ前に決断するべきだった。医師が臨終を看取ってしまったならば、胡麻化すのは難しい。であればなおのこと、真っ先に抱き込んで口止めをすべきところ。それを後回しにしたのはうかつ過ぎる。しかし梅安医師も、伊能忠敬のような有名人が亡くなったというのに、よく高橋景保に会うまで他人に洩らさなかったものだ。

草刈正雄は、今回のような役をやると本当に映える。もっとも、それにみんなが気づいたのは「真田丸」で真田昌幸を演じてから。嵌まり役を見つけた役者は強い。

地図が完成した後、家を出て行ったえいが切ない。本当に好きだったのだねえ。まだ若いがこれからの長い人生をどう生きていくのだろう(北川景子が若いというだけで実際の年齢はわからないが。なお史実の妻エイは忠敬と同じ年に死んでいる)。



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