窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

風のガーデン 第9話「ラムズイヤー」

いよいよ貞三(緒方拳)・貞美(中井貴一)親子の和解が成る。

貞三に事情を知られ、家に戻って来い、と言われるのは貞美にとっては想定外のことだったに違いない。しかし、即答せず、「考えさせてください」と答えたのも意外。貞美はどうしたいのか。父親と和解し、ルイ(黒木メイサ)や岳(神木隆之介)といっしょに暮らしたいのではないのか?

さゆり(森上千絵)がルイのいとこだと紹介されていたが、誰の子なのだろう、と疑問に感じたことは以前書いた。今回、貞三の姉の春江(草笛光子)の孫であることがわかった。じゃあいとこじゃない。またいとこだ。

ルイの部屋が映る場面があった。なんとも生活感のない。ホテルの部屋みたい。

ルイがちょっと子供っぽ過ぎる。貞美の昔の友達が貞美を囲んで集会を開いてくれたのは、素直に感謝すべきことだろう。生前葬は確かに趣味が悪いが、病気を知らないのだから文句をいうのは筋違いだ。何歳の設定だったっけ。黒木メイサが20歳だから、同じくらいか……。じゃあ仕方ないのか。

前半のエピソードは不要だった、貞美が富良野に戻ってきてからが本編だ、という人がいたが、僕はそうは思わない。東京で仕事をし、生活をし、……その彼が、東京での仕事や生活を捨てて富良野に戻ってきたところに意味がある。東京でのことをリアルに描かないと富良野の今が生きてこない。

もっとも、冒頭であれほど仰々しく登場した二神達也(奥田瑛二)はなんだったんだ、とは思う。財界の黒幕がどうのと、派手に引っ張ったが、結局貞美と同じ病気で一足先に死ぬ、離婚した妻に引き取られた娘が、気遣って会いに来る、というだけの話ではないか。まあ、そうだろうと思ったので、これまで二神のことはほとんど触れなかったのだけど。