サブタイトル
- 余命半年復讐
放送日
- 2020年11月6日
登場人物
概要
公式サイトより引用:
白沢真実と黒岩賢介の元を訪れた依頼者は、会社経営者の古沢順三郎。古沢は医者から余命半年の宣告を受けていた。古沢はかつて強欲な経営者だったが、妻・奈津子は心優しく、皆から慕われていた。だが25年前、奈津子は刺殺されてしまった。古沢は時効になってしまった犯人を探し出してほしいと言う。真実と黒岩は古沢の下で働く織江と、元同僚の美佐子に話を聞く。
雑感
今回は一際面白かった。早い段階で殺人事件の犯人にたどり着くが、実はそれを覆す真相があった。と思ったらさらにそれは覆され、と三転する。まったく意表を衝かれる展開だ。
その上、これが犯人? となったあとにエンドロールが流れて途中で止まるなど、メタ的なレベルでのいたずらもあった。一回目は早すぎるからフェイクだと気づいたが、二度目は信じかけた。
こうした展開が純粋に楽しめるのは、現実だったら仮にも人を殺した人が、その直後に刑事の取り調べを受けて(犯人扱いではなく、単なる事情聴取だとしても)平静でいられるわけがないからだ。刑事に「あ、こいつ何かを隠している」と気づかれることなく、しかもその後25年にもわたって誰にも真相を打ち明けることなく、普通の生活を送るなどということが生身の人間にできるわけがないので、それをできることにして話が成り立つのが「ミステリードラマ」なんだと思う。
気になったこと
白沢真実が黒岩賢介と話す時のエラソーな感じはいいのだが(TRICK的だが)、顧客と話す時にほとんどの場合にお説教が始まってしまうのが難だ。確かに相談者は違法行為をしている、または違法すれすれの行為をしているのかも知れないが、だからといって話を最後まで聞かないうちに断罪が始まるのは興を削ぐ。若くて経験が浅く、性格的に適応力が低いことの証左としてなんだろうけど……
古沢順三郎が何の病気で余命わずかなのかはわからないが、長くて半年と言われながら、その後もずっと普通に出社し、仕事を続けているのは信じられない。短い時間だけ出社して大事な決裁のみ関わり、あとは療養している、とかならわかるのだが。