窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「タリオ 復讐代行の2人」(NHK)(1)

サブタイトル

  • 元弁護士と詐欺師バディの復讐劇

放送日

  • 2020年10月9日

登場人物

  • 浜辺美波(白沢真実、元弁護士)
  • 岡田将生(黒岩賢介、詐欺師)
  • 三浦涼介(財津宏樹)
  • 三浦浩一(財津源一郎、宏樹の父)
  • 白石糸(綿貫依里子、宏樹から性被害を受けた女性)
  • 本田大輔(高石徹也、タカ石徹也工務店社長)
  • 今藤洋子(小暮、アームストロング法律事務所の弁護士)
  • 奥田達士(大槻、アームストロング法律事務所の弁護士)
  • 永井博(絵画業者)

概要

白沢真実は、司法試験予備試験制度によって20歳で弁護士となり、アームストロング弁護士事務所に勤め始める。

その事務所では、財津宏樹に暴行を受けたという綿貫依里子の弁護を引き受けたものの、宏樹の無実を示す証拠が次々と出てきたため、裁判で負けてしまう。負けたことを恥じ、あんな女の言うことを信じて失敗したと言い出す始末。

裁判記録を調べ始めた白沢の扱いに手を焼き、綿貫の担当を押しつける。綿貫は裁判で負けたため、復讐代行請負業に宏樹の復讐を依頼して10万円払うが、依頼は実行されず、そのことを白沢に相談すると、白沢は、それは詐欺だから、自分が10万円を取り返してくると言い、その請負業者の元へ向かう。

白沢は事件の再調査を行なうが、罠に引っかかって未成年に酒を飲ませたことにされてしまい、その証拠写真が事務所に届いてしまう。結果、弁護士資格の剥奪、アームストロング法律事務所の解雇という目に遭った白沢は、黒岩と組んで復讐を計画する……

雑感

非常にテンポのよいコメディだ。白沢真実と黒岩賢介の掛け合い漫才は見事。白沢は確かに頭の回転が速いのは間違いないが、いかにも経験に乏しい。黒岩の詐欺行為を即座に見抜いたのは見事だが、海千の黒岩には簡単に言い負かされてしまう。

しかし、裁判記録を調べても宏樹に有利な状況ばかりで、宏樹の言い分を信用せざるを得ないと伝えた時の「そんなに次から次へと財津浩紀に有利な証拠が出てくること自体がおかしいと思わないのか?」には、こちらもハッとさせられた。

証拠映像が問題なら、それを握っている管理人はコピーを取らないわけがないので、取り返したからといって安心のはずがなく、ストーリーの組み立てには杜撰さを感じたが、まあ、そこは肝じゃないからいいのだ。

浜辺美波は映画「屍人荘の殺人」、ドラマ「アリバイ崩し承ります」ときてコミカルな演技に磨きがかかっている。若いが、もはや当代一流のコメディエンヌといっても差し支えないように思う。今後も岡田との掛け合いに期待だ。
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