窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「どうする家康」(20)

題名

  • 「どうする家康」第20話「岡崎クーデター」

放送日

  • 2023年5月28日

登場人物

  • 毎熊克哉(大岡弥四郎、岡崎城奉行)
  • 米本学仁(山田八蔵、徳川家家臣・岡崎城詰め)

概要

信玄亡き後も武田軍の強さは変わらず、勝頼は徳川領に攻めこんだ。総大将の信康は数正らと応戦するが、苦戦を強いられ、瀬名や亀も、負傷兵の手当てに走り回る。病で浜松から動けない家康は、忠勝や新たに家来となった井伊虎松を援軍として送る。そんな慌ただしい状況の裏で、岡崎城ではある陰謀が仕組まれていた。(公式サイトより)

岡崎城を攻めに来る勝頼に対し対抗する構えを見せる信康。五徳は「義父上は浜松城で臥せっていて役に立たない」などと憎まれ口を叩く。もともと信長の娘であることを鼻にかけるきらいはあったものの、夫婦仲はよかったはず。が、有事を前にちょっとぎくしゃくしている。

籠城ではなく討って出るが、勝頼に読まれていて手痛い打撃を被る。被害にあった兵を瀬名や亀は侍女とともに介抱して回るが、五徳は何もできない。

実は大岡弥四郎が武田に内応していた。だから作戦もバレた。城攻めの前夜に信康・瀬名を殺し、勝頼を城に招き入れる作戦だったが、瀬名にほだされた山田八蔵がバラし、待ち構えていた数正、忠勝、康政、そして虎松らが返り討ちにする。捕らえられた大岡は、いつまでたっても三河が安定せず、もう嫌だと叫ぶ。

クーデターは失敗し、勝頼は包囲を解いていったん引き上げる。瀬名は千代を呼びつけ、直接話をつけようとする。

今日の瀬名

「お手が汚れまする」
「そなたらの血や汗ならば本望じゃ。……ご苦労であったの」

今日の瀬名と五徳

「五徳、誰もそなたに命じることはできぬ。自ら進んで手伝わねばならんぞ」
「このような汚い男どもに触れるなんてできません」
「汚いとは何ごとか! 三河のために戦っている者たちぞ! そなたも三河のおなごであろう!」
「私は、織田信長の娘じゃ、無礼者!」

今日の虎松

「もう少し由緒ある家臣がいた方がよいでしょう? 井伊家のおいらとか」

雑感

今日はよかったなー。

五徳を「汚いとは何ごとか!」と怒鳴りつけた時の凛とした声がとてもよかった。また、ラストで千代に「お友達になりましょう」と声をかけた時はぞっとするような迫力があった。有村架純はいつの間にこんなすごい女優になった? 声がきれいなのは好感度が高い。

五徳も可哀想な人なのだろうなと思う。城主の正妻として、率先して働きたい、役に立ちたい、でも何をしていいのかわからない(というより、怖くてすくんでたんじゃないだろうか)。恐らく自分でも苛立ち、恥ずかしく思っていたところへの叱責。必死で自我を保つためには、信長の娘だと叫ぶしかなかった。

幼くして他家へ嫁いできて、三河の人は必ずしも信長のことをよくは思っていない中、辛い思いもしてきたのだろう。ただ、厳しいようだけど、城主の妻とはそういうもの。瀬名も若い頃、於大にいろいろ嫌味を言われながらも、三河の女になろうと努力した時代があったのだ。決して「私は今川義元の姪じゃ!」などと言ったりはしなかった。

久保史緒里は乃木坂46の中の人なのか。不安さと虚勢を張っている表情がよく出ている。これも覚えておこう。

大岡弥四郎を演じた毎熊克哉は、一話限りの出演だろうが、演技もよければ声も活舌もよく、見事だった。映画「そして父になる」やNHKドラマ「みをつくし料理帖」などに出ているようだが、もちろん記憶にない。こちらも覚えておこう。

井伊虎松が徳川配下に。腕が立つ上にふてぶてしい。どうかと訊かれた忠勝・康政が微妙な顔をしたのが面白かった。


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