窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ちむどんどん」(02)

第01週「シークワーサーの少女」(火)

放送日

  • 2022年4月12日

登場人物

  • 宮下柚百(砂川智、豆腐屋の長男)
  • 土屋美穂子(比嘉和恵、賢吉の妻)

概要

1964年、まだアメリカ統治下だった沖縄。本島北部のやんばる地域が舞台。小学生の比嘉暢子はおいしいものが大好きで、東京から来た転校生・青柳和彦から、東京のおいしいものの話を聞きたくてたまらない。母と父も共に、和彦の父・史彦との交際が始まるが、肝心の和彦はやんばるの暮らしが楽しくなさそうだ。暢子は何とか和彦の心を開かせようと試みるが……。(NHKオンデマンドの解説より)

砂川豆腐店の長男・智はまだ中学生だが学校へ行かず店の仕事を手伝っている。父に死なれ、おじいを頼ってこの地に来たがそのおじいにも死なれ、母親は病気で寝たきり、下に幼い弟と妹がいては、自分が頑張るしかないのだ。

サトウキビ畑で働いている三兄弟を見た優子と賢三は、自分たちの握り飯を兄弟にあげる。弟と妹は喜んでもらうが、智は断わる。賢吉は、「食わなきゃ働けねえ、自分たちも借金を抱えていることを忘れるな」と苦い顔をする。

その後、善一から魚をもらったため、夕食に刺身、煮つけなどのご馳走が並ぶが、優子は、これを砂川さんとこにあげたいと言い出す。がっかりする子らに、もし自分や賢三が病気になったら、あなたたちも同じ目に遭うのだと。

砂川家では智と母が床に頭をこすりつけて感謝する。弟と妹が喜んで食べるのを見て比嘉家も喜ぶ。

その夜、青柳史彦が和彦を連れて比嘉家に挨拶。和彦はすぐに帰るが、賢三と飲む。史彦は戦時中は沖縄にいたが、終戦時は外地替えで沖縄にいなかった、そのため死を免れたと。賢三は中国にいた。優子の実家は那覇(ナファ)で19年の空襲で家族が皆やられたようだ。その夜、優子は月下で泣き続けた……

雑感

第一話でも賢吉が心配していたが、賢三・優子は、自分たちも決して裕福ではないのに、貧しい人を見るとほっておけない性格。それは単にお人よしなのではなく、戦争で「生き残ってしまった」罪悪感に端を発しているようだ。それはそれとして、砂川家への「恵み方」が騒ぎになっていた。貧しいが物乞いではない、だからこそ頑張っている智の誇りを踏みにじる行為なのではと。

確かに、同級生に頭を下げるのはつらいな。

自分はそれより、青柳史彦の態度が気になった。せっかく和彦を連れて比嘉家に挨拶にきたのに、和彦を無視して三線やらわら編みやら、自分の興味を引いた話ばかりする。和彦が「もう帰っていい?」と言って帰ると、「難しい年ごろで」と苦い顔をするがチョット待て。あんな態度を取られたら俺だって帰るよ。

和彦が比嘉家の子どもたちと少しでも溶け込めるよう、また、比嘉家の子が和彦のことを見世物のような扱いをしたり、莫迦にしたりしないようにするために来たのではないのか? 和彦のことを紹介したり、学校の話に水を向けたり、もっとする話があったのではないか。そうでなくても都会から異邦の地に来て参っているのに……。もう少し和彦に寄り添ってやってほしい、と思った。

その他

  • サトウキビってあんなに大きく(人間の身長より高く)なるのね。あれでは刈るのも大変さあ。
  • 刈っている上を戦闘機が飛ぶ。今でもそうだろうけど、ベトナム戦争もあったし当時は今よりもひどかっただろう。



映画ランキング