窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「舞いあがれ」(006)

第02週「ばらもん凧(だこ)、あがれ!」(月)

放送日

  • 2022年10月10日

概要

めぐみが東大阪へ帰ったことで、舞と祥子の二人暮らしが始まる。祥子は、舞が自分のことは自分で出来るようにとしつける。そして、いろんなことに舞を挑戦させる。しかし、舞は洗い物の皿を割ったり、寝坊して学校に遅刻したり、失敗ばかり。祥子はそんな舞を叱ることなく「失敗は悪いことではない」と舞を励まし、出来ないことは次に出来るように。出来ないなら、出来ることを探すようにと助言する。(NHKオンデマンドの解説より)

祥子は舞を起こさない。そのため、さっそく寝坊してしまうが、「なんで起こしてくれなかったの?」と文句を言うと、「島では、自分のことは自分でするのだ」と言われてしまう。

その後判明するのは、朝起きるのはもちろんのこと、食事の後片付けも、髪を整えるのも、全部めぐみにやってもらっていたこと。「過保護に育ってきた」とする向きもあるが、小学三年生という年齢を考えれば、この程度は過保護とは言えない。親からすれば、やってあげないとできない(時間がかかる)のだから、やって当然ではあろう。

ただし、舞はこれまで失敗というものを(ほとんど)したことがないらしく、それは問題だと感じた。失敗を乗り越える経験ができていない。第5回で一太からばらもん凧をあげてみろと貸してもらうが、操作を誤って落っことし、破いてしまう。一太は別に怒りもせず許してくれたが、「一太くんのばらもん凧を壊してしまった」と舞はずっと気に病んでいる。

祥子の暮らしはさほど豊かだとも思えず、畑仕事もありジャムも作りとかなり多忙で、その上これまでいなかった子どもの世話が突然降ってきたわけだから、余裕があるとは言えないと思うが、祥子には舞の失敗を許容できる余裕がある。それが「島の生活」なのかも知れない。

率直にいって、こうした生活が必ずしもいいものかどうかはわからない。舞は、めぐみの目を気にしなくてもよくなり、その点ではストレスから解放されたかも知れないが、ものごとがスムーズに進まないという、別のストレスに蝕まれるかも知れない。身体が快方に向かう保証は今のところない。また、学業の面では明らかに負の影響が出るだろう。いずれ東大阪に戻ることを前提とするならば、そこをどう考えるかだ。

めぐみが帰宅した時に、浩太は工場を抜けて家で待っていて、お茶を淹れてあげた。悠人は二階で勉強中だということで、敢えて声をかけなかったが、実は悠人は気になっていて、階下まで降りてくる。が、母親に「おかえり」と声をかけることができない。悠人の心に今後どう向き合っていくのか。


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