窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ブギウギ」(060)

第12週「あなたのスズ子」(金)

放送日

  • 2023年12月22日

概要

愛助は母・トミに呼び出される。トミからは、スズ子に会うのはやめるように言われ、山下がマネージャーになることも認めないと言われてしまう。反論する愛助だったが、聞き入れられることはなく、スズ子に会わせるようにと言われるだけだった。そうして、スズ子は初めてトミと会うことになる……。一方、羽鳥善一は陸軍の報道班員として日本を離れ上海に行くことになる。(NHKオンデマンドの解説より)

トミは、愛助がスズ子と別れる気がないとわかると「スズ子に会わせろ」と言い、二人に会うと、スズ子に「(あなたは)分別のある人やと思います。愛助は村山興行の後継ぎになる人物だす。……あとはよう二人で話しなはれ」とだけ言い、席を立つ。愛助は「僕らに任せてくれはったんかな」と受け止めるが、スズ子は「きっぱり別れろと言われたんや」。

昭和19年暮れ、東京にも敵機がたびたび襲来するようになった。愛助の家にいる時に空襲警報が鳴るが、スズ子は厠の中。なかなか出られず愛助はやきもきする。空襲警報はすぐに解除されるが、この事件を機に愛助はスズ子のことを「福来さん」から「スズ子」と呼ぶようになる。その日、二人はそっと口づける。が、咳込んだ愛助は血を吐く……

感想

何日か前に、つい笠置シヅ子の略歴を読み、このあとの展開を知ってしまったので驚きはしなかったが、小雪の迫力には気おされた。トミのセリフを一緒に聞いているのに、愛助は「わかってくれたんかな」などと能天気なことを言う一方、スズ子は「別れろと言われた」と受け止める。愛助はやはりええとこのボンやなあ、とも思うし、九年の人生経験の差かとも思う。

個人的には、二十歳そこそこの男がある女に夢中になったとしても、その気持ちが一生続くかどうかは疑問だ。ふーっと熱が冷めることはおおいにあり得る。現代の普通の人は、若い時期にそういうことを繰り返すもの。結婚はまだ先の話なのだから、ほっとけばいいじゃないかとは思う。周囲があまり反対すると、却って意固地になったりするものだ。

トミはスズ子を、素晴らしい歌手だと褒める。それは認めている(そう言われて無邪気に喜ぶ愛助と、次に何を言われるかとビクビクしているスズ子の対比)。スズ子の性格や人格に問題があるとも言っていない(これは坂口もそうだが)。あくまで、村山興業の時期社長の妻は務まらないだろうと言っているのだ。

けど、興行会社が著名な歌手を身内に抱えているメリットもあるのではないか、と自分は思う。社長の補佐というか内助的な仕事はできないとしても、そこは必要に応じてそういう人を雇えばいいのではないかと思うが。



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