題名 | ミス・ポター(Miss Potter) |
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監督 | クリス・ヌーナン |
出演 | レネー・ゼルウィガー(ビアトリクス・ポター)、ユアン・マクレガー(ノーマン・ウォーン)、エミリー・ワトソン(ミリー・ウォーン)、ロイド・オーウェン(ウィリアム・ヒーリス、弁護士)、他 |
公式サイト | 映画『ミス・ポター』公式サイト |
制作 | UK・USA(2007年9月15日公開) |
- あっという間の93分。非常に面白かった。ちょっとあっさりし過ぎの印象もあるが、だらだら話を続けず、短く決めたのは、結果的によかったのだろう。
- この映画は「児童文学作家であり画家でもあったビアトリクス・ポターの伝記映画」ではなく、「ビアトリクス・ポターとノーマン・ウォーンとの恋愛物語」とみた方がいい。見所は
- 売れない作家と新人編集者という組み合わせ。互いの能力をリスペクトしている
- 上流階級の娘と実業家という組み合わせは、当時としては許されぬものだった
- 周囲の反対を押し切ったこの恋も、結局悲恋に終わる
- もうひとつ、彼女が愛した自然を画面一杯に写してくれたのも見所のひとつ。
- フレデリック・ウォーン社の長兄は、作品を持ち込んだビアトリクスに対し「こんな本は売れない」、次兄は「やり方次第では赤字にならない程度には」と低い評価をしたが、実際に出版してみたらベストセラーとなった。しかし、なぜ経験のある編集者がこうした見込み違いをしたのかは語られない。
- 担当した末っ子のノーマンは、兄たちの低い評価を覆すべく奮闘……したはずだが、彼のしたことといえば、作中では「全編カラーにした方がいい」とビアトリクスを説得することだけ。編集者としての有能さは示されない。実際にはいろいろとアイデアを出したり、必死で売り込みに回ったりと、努力したはず。その点をもっと描くと、ビアトリクスが彼に惚れ込むようになったことに感情移入できて、よかったと思うのだが。
- ビアトリクスの母親は、彼女が売れっ子作家であることを最後まで信じていないようだったが、出版した本が次々とベストセラーになれば、今だったらテレビ出演が相次いだり、マスコミの取材に追いかけられたり、ファンレターが山ほど届いたりして、否応もなく人気作家であることを認識せざるを得なくなるだろう。当時だってそれに類することはあったはず。そうした点が描かれなかったのも、物足りなかった。
- まあしかし、残念な点をただひとつ挙げるとすると、美人が出てこなかったこと。レネー・ゼルウィガーは写真などで見る限りではかなり綺麗な人のように思うが、少なくとも映画では「才能はあるが見栄えのぱっとしない女性」という役どころだった。「ミス・ポター - Wikipedia」によれば、実際のポターは才色兼備だったらしいので、なおさら残念である。
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