3年半にわたるドラマもこれで終了「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」

もちろん封切初日に行く。広めの劇場は満員。もっとも、期待していた来場者プレゼント(ポストカード+特製ブックレット)はかなりたくさん用意してある印象を受けた。二日目でも大丈夫なのではないだろうか?

題名のだめカンタービレ最終楽章 後編
監督武内英樹(総監督)、川村泰祐
出演■TV本編からのレギュラー/上野樹里野田恵)、玉木宏(千秋真一)、瑛太(峰龍太郎)、水川あさみ三木清良)、小出恵介(奥山真澄)、福士誠治(黒木泰則)、吉瀬美智子エリーゼ)、伊武雅刀(峰龍見)、竹中直人(フランツ・フォン・シュトレーゼマン)、橋爪遼(木村智仁)、マヌエル・ドンセル(シャルル・オクレール)、

■SP編から/ウエンツ瑛士(フランク・ラントワーヌ)、ベッキー(タチヤーナ・ヴィシニョーワ)、山田優(孫Rui)、猫背椿(マジノ)、

■映画・前編で登場/なだぎ武(テオ)、マフレッド・ウバーツ(シモン)、

■映画・後編で登場/エグランティーヌ・ランボヴィル(ヤドヴィ)、他
公式サイトのだめカンタービレ最終楽章
制作日本(2010年4月17日公開)
劇場イオンシネマ港北NT

どういう人にお薦めか

感想……というか、どういう人にお薦めか、という話をすると、とにかく前編を観た人は必ず観なさい、続きが気になって見ないと落ち着かないでしょうと。言われなくても観ると思うけど。で、前編を観ていない人は、後編だけ観てもよくわからないと思うので、無理に観なくてもいいんじゃないでしょうか。そういう意味では、ターゲティングが極めて明確な作品ではある。

それより気になるのは、映画の前編は、テレビ編をよく知らなくて(あるいはすっかり忘れていて)観た人もいると思うし、それでも特に問題なく話は通じたが、後編はテレビ編を知らないと話が通じない(少なくとも、面白さが半減する)と思われる箇所があちこちにある。テレビ編からずっと見ていた人にとっては感無量だが、そうでない人はツタヤにでも行って、テレビ編は見ておいた方がいいと思う。

雑感

どこから書こうか……

前半の山場は、清良と龍太郎の再会かな。「大川ハグ」に匹敵する感動があった。これもテレビ編からのリンク。SP編および前編ではチラっとだけ登場したものの、これといった出番のなかった清良だが、その間、日本にも帰らず、一人で孤独に闘っていたのだろう、ということをひしひしと感じさせる。そして龍太郎との再会、コンクールの入賞。バイオリンを弾いている姿は、学生時代(テレビ編)よりも一段と成長し、プロのバイオリニストになった……風に見えた。

16日付で前編の感想を述べた際、ターニャとくろきんについて触れておいて良かった。この二人も進展があった。まさかこの二人がこれ以上進むとは(少なくとも、映画が終わるまでに)予想外だったが、ちゃんと前編で踏まえていたし、そのことに気づいていた、という記録になっているので。ターニャは相変わらず自分勝手なところもあるけど、SP編で初登場した時に比べると、ずいぶんと丸くなり、明るくなり、他人に思いやりをもって接することが増えてきた気がする。

のだめ全編を通じて、三大ラブシーンといわれるのが1)大川ハグ、2)モーツァルト、3)こたちゅーと思っていて、そしてこの後編ではちゃんとこたチューがありました。なかなか良かったです。しかし、最後の最後に盛大なラブシーンがありましたね。恋愛ドラマだから、そうでなくっちゃ。

映画の前編は劇場で4回観た。後編は少なくとももう一回は観に行くと思うが、それ以上に行くかどうかは今のところ疑問。期待し過ぎたのかも知れないが、今一つ盛り上がりに欠けた感も否めず。

恋愛ドラマだから、ラブシーンで締める、というのももちろんいいのだけど、のだめ的には、ラブシーンはセミファイナルにして、ファイナルはコンサート、音楽で終わってほしかった(テレビ編のように)。映画の最後を飾る曲というのがモーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ」なのだが、前編オープニングのベト7の圧倒的な迫力と比べると、シンプル過ぎて寂しい。

それにしても、予告編にはがっかりだ。行こうかどうしようか、迷っている人を呼び込むために、「いいシーン」をある程度チラ見させるのは必要かも知れないが、前半の「これからどうなるの?」という場面から集めるのが普通なのではないか。終盤の山場における決めのセリフを予告編でバラしてどうするんだ。

映画のポスターにもなった、二人がエッフェル塔を背景に、ベンチに寄りかかっているシーン。いいショットだが、なかなかこの場面が出てこないから、ポスター用のスチール写真なのかと思った。まさか最後に出てくるとはね。なるほど確かに、この二人は手を握っているわけでも見つめ合っているわけでもないが、すっかり打ち解けて、心が通い合っている雰囲気が良く出ている。それは、3年半のドラマが到達した境地である。結論を最初に見せるのか。

だから予告編はあまり見たくなかったのだが、前編を観ると、強制的に予告を見せられるし。

しかし、のだめと千秋の出会いの「ベートーベンピアノソナタ」。これが繰り返されるのは良かった。

とにかく、3年半の間に、キャラクターも、それを演じた役者さんたちもいろいろあったろうが、それを見ているこちらもいろいろあったのである。そうしたことをいろいろ思い出し、感慨無量であった。これはずっと見てきた者の特権だ。