龍馬死す/龍馬伝-48「龍の魂」

雑感

28日の龍馬伝は「龍の魂」。最終回であった。ひとことでいえば「退屈」。最終回につき15分拡大、とのことだったが間延びしているだけ。別に延長する意味はなかった。瀕死の重傷を負った龍馬の長台詞は興をそぐ。何もうまいことを言わせようとしなくて良かったのに。オープニングなしにいきなり始まる手法も唐突だった。

クリタさんとは意見を異にすることが多いのだが、今回は同意同感である。

とにもかくにも最終回の「完」の文字まで見たんだから面白かった方だと思います。

突っ込みを入れるのを楽しみに見るという側面もあったからです。

確かに、突っ込みつつも初回から最終回まで一回も休まず見てしまったのだから、それだけのものはあったのだろう。「天地人」はすぐに見なくなってしまったから。

このドラマは恋愛パートに入ると急にグダグダになります。

歴史の大きな流れを描かずに龍馬の身の回りのことばかりバカ丁寧にやるものだから、幕末というわかりにく時代背景がやたらと省略されてしまって、結局龍馬のやっていることの意味もわかりにくくなってしまったのも残念でした。

グダグダかどうかはさて措き、女性関係(乙女や登勢との関係を含む)はやたらにていねいに描くのに、かんじんの歴史の流れや政治的な動きははしょりにはしょったのは残念だった。大きな意味では、視聴者に対して自国の歴史を学ぶきっかけ作りという使命があるのではないか。あくまでドラマであり、いろいろな点で作り話が入ってくるのは構わないのだが、変えてはいけないこと、こだわってほしいことはある。

このドラマは、龍馬の女性関係はこだわりにこだわったが(福山の起用の意図もそこにあったのだろう)、それ以外はどうでもいいと思っていた……としか感じられなかった(一番許せなかったのは、勝海舟の存在を平井加尾から教わるくだりだ)。

よかったと思う俳優について:
弥太郎役の香川照之吉田東洋役の田中ミン、後藤象二郎役の青木宗高、容堂役の近藤正臣、武市役の大森南朋、以蔵役の佐藤健、溝口ヒロノジョー役のピエール瀧、そして唯一女性では武市の妻、冨を演じた奥貫薫が印象に残った。(次点:原田泰造蒼井優

今回は脇役に印象的な人が多かった。前半は大森南朋佐藤健、後半は青木宗高と近藤正臣の存在感がドラマを引っ張っていったのは間違いないところだろう。田中泯原田泰造も、出番は多くなかったが異彩を放っていた。溝渕広之丞役のピエール瀧はどうだろう、僕はさほど印象には残っていないが名前を挙げるのに反対はしない。

ただし、蒼井優はどうだろう。あまりにも現実離れした役回りだったから、演じる方も大変だったとは思うが、僕はもし奥貫薫のほかにもう一人女優の名を挙げるなら、真木よう子を出したい。最初は龍馬につんけんしながらも、次第に心惹かれていくツンデレぶりは見事だった。寺田屋事件の際に深夜、薩摩藩屋敷まで命懸けで走ったり、朝帰りした龍馬に拳銃を突きつけたり、印象的な場面も多い。

個人的には、陸奥陽之助役の平岡祐太池内蔵太役の桐谷健太は、重要な役回りだったはずだが、その他大勢の一人として埋没していたのが残念だった。役者の力量の問題か、脚本の問題か……。

第一部では、一回だけ登場したリリー・フランキー河田小龍)が印象に残る。

ところで、今年の大河ドラマはなぜこんなに早く終わったんだろうか。いつも年末ぎりぎりまでやっていたと思うのだが・・・。『新撰組』以来大河ドラマを見ていなかった私が知らないだけ?

昨年からです。「坂の上の雲」を放映するため。なんでこんなやり方をするのか理解できませんが。

珍しく好意的な感想なのでリンク。北沢かえるさんの「いいところを見ていこう」とする姿勢が好きです。