題名
- 「鎌倉殿の13人」第28話「名刀の主」
放送日
- 2022年7月24日
今日の梶原景時
「刀は、斬り手によって、名刀にもなまくらにもなる。なまくらで終わりたくはなかった」
概要
北条時政と比企能員の争いにより、義時と梶原景時の構想から大きく逸脱し、13人まで膨れ上がった訴訟取次を行う宿老たち。鎌倉殿となり気負う源頼家はこれを自身の力を侮っている結果だと捉えて憤慨し、北条時連・頼時ら若い御家人をそばに置きけん制する。そんな中、13人の宿老が集まり常陸の御家人の土地争いについて評議を始め……。(NHKオンデマンドの解説より)
結城朝光は、仁田忠常に鎌倉殿への不満をつい愚痴ったところ、それを梶原景時の手の者に聞かれ、謀反の疑いありとして謹慎を食らっていた。景時は見せしめとして結城を殺すことを考えていたが、結城はそのことを実衣に話し、実衣は義時になんとかしてと頼み込み、義時は義村に相談。義村は、何人かでまとめて訴状をしたため、鎌倉殿に出したらいいんじゃないかと提案し、これを実行する。義時は、大げさにしてはいけない、3~4人でいいんだと釘をさすが、なんと、66人もが署名することとなった。
頼家は、結城朝光に謀反の疑いありとの梶原景時の訴えは退け、景時を訴える訴状に基づき、景時に謹慎を申し付ける。鎌倉が揉めていることを知った後鳥羽上皇は景時に誘い、景時はこれに乗ろうとし、それを知った義時は頼家にそのことを伝え、頼家は景時に流罪を申し付ける。
景時は一幡(頼家とせつの子)を人質に取って京へ行こうとするが、一幡が泣きだしたために気づかれて比企(一幡の乳母)の軍に囲まれ、そこへ駆けつけた義時の説得に応じて一幡を返す。そして流刑先へ向かうことになるが、義時は、景時は京へ向かうはずと察知し、軍勢を整えて追いかける……
雑感
案の定、頼家は、補佐役というなら数人でいいところを13人にも膨れ上がったことで、不信感を募らせている。5人から13人に増えた経緯をきちんと報告するべきであった。今の鎌倉は、そうなってしまう状況があるということを知ってもらわなければ、統率のしようがなかろう。小四郎は、巻き込みたくないだけなのだろうが、結果的に隠し事をしてしまっている。
梶原景時への訴状を受けた頼家の裁きも見事だったと思う。当初は最も信を置いていた御家人であり、景時が悪いとは頼家も思っていないようだが、この訴えを退ければ66人が黙っていないだろうとのことから、謹慎させる。謹慎ということは、ほとぼりが覚めたら復帰もありということで、温情ある措置だと思う。
政子をはじめ、周囲の人が言うように、梶原景時は確かに私利私欲はなかっただろう。その点では北条時政や比企能員などとは大違いだ。ただ、自分の考えや行為を周囲に理解してもらうための努力が欠けていた。そうした点では北条時政や比企能員に一日の長があるといえるだろう。本人いわく、有能であることに酔い、過信したために足元を掬われたというところか。
なお、本編は義時が景時を追いかけるところで終わったため、景時の最期は翌週送りかと思ったところ、景時の死が紀行で語られた。世にも珍しい「紀行死」であった。
前回、13人が揃ったが、一週目で早くも二人が欠けてしまった。
(2022-08-03 記)