窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「らんまん」(085)

第17週「ムジナモ」(金)

放送日

  • 2023年7月28日

登場人物

概要

ムジナモの開花から4か月――。徳永はドイツへと旅立ち、大窪は助教授となった。田邊は、恩人である森有礼が文部大臣になったことで、女学校の校長に就任。槙野家では、寿恵子が第二子を授かり、園子が元気に動き回る中、万太郎はムジナモの研究に没頭。そしてついに、精密に描かれた植物画と論文が完成。それを見た田邊は……。(NHKオンデマンドの解説より)

論文が槙野の単著で教授の名がどこにもなかったことを知った田邊は、槙野を大学に出入り禁止とするのだった。

感想

やっぱりそうなっちゃったか……。せっかく昨日はいい感じになったのに、いい話過ぎた。及川福治じゃないけど。

素朴な疑問として、査読はなかったのか? 誰も何のチェックもせずに掲載したのだとしたら、その杜撰さには驚くばかりだ。田邊だって、まず事前に読ませろと言うべきだろう。槙野はあらゆる専門書を精力的に読んで知識をつけ、歩き回って植物採集の経験を積んでいるが、論文は書いたことがないのではないか。今の大学生は、まず20~30枚のレポートを何度も書かされる。そして50~100枚の卒業論文。ここで「論文の書き方」の指導を受けるが、すんなりかける人は滅多にいない。槙野も論文を書く上においては「指導」が必要だったのではないか。そこは大窪なり田邊なりが協力すべきだったはず。当然、著者についても、こういう時は指導教官と共著とするものだと一言言えば済んだことだろう。

現実に、牧野富太郎はこの一件で大学を出入り禁止になっているので、文句を言っても仕方がないけど。

徳永がいれば気を利かせただろうが、ドイツへ留学してしまい、不在だったのは痛かった。しかし、槙野が調子に乗っていたのも事実だっただろう。槙野のすごいところを認め、尊敬したり憧れたりするのはいいが、足りないところもちゃんと指摘し、教えてあげる人が周囲にいないのは槙野の不幸だ。

寿恵子が笑ってはいるが疲れた様子を見せているのも気になる。


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