窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「らんまん」(085)(続)

教授は論文執筆を何も分担していないのだから、連名はおかしいという意見を散見した。少なくとも現在では、研究室の人(学生・院生・助手等)が論文を書く場合、指導・協力の割合に関わらず、ボス教授を連名にするのは常識ではないかと思われる。個別の研究以前に、研究できる環境を用意したのはボス教授であると考えられるからだ。

これは若き研究者にもメリットはあって、自分の名前だけだと注目されないが、ボス教授(業界内での知名度は自分よりはるかに高い)の名前があれば注目されるし、信用もしてもらえるのだ。

槙野は研究室に出入りし資料を自由に使ってはいたが、研究室に在籍しているわけではない。今回はそれが問題として噴出したともいえる。一時的なものではなく、二年近くも正体不明のまま勝手に振舞うのは、本来なら認められるはずもないこと。無給の客員研究員といった形で在籍させることはできなかったか。そうすれば、彼の手柄は東京大学植物研究室の手柄、ひいては田邊の手柄になるのだが。自由を認めたのは利用価値があるとの判断からだったが、それが裏目に出たということか。



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