放送日
- 2023年11月15日
概要
スズ子が日宝から引き抜きを受けているという話が梅丸にも伝わってしまう。梅丸の大熊社長は激怒し、辛島部長がスズ子の元へとやってくる。辛島から問い詰められ、スズ子は大変なことをしてしまったと悟る。辛島は、これ以上日宝に話を進められないようにするためにスズ子をしばらく軟禁すると言うが、スズ子はうまく辛島の目を盗んで抜け出す。スズ子は松永に会いに行く。(NHKオンデマンドの解説より)
スズ子は松永に会い、自分の気持ちを伝える。一緒に逃げてくださいと。松永は、自分には愛する人がいると拒絶。あくまで仕事のパートナーとしてスズ子をほしいと考えている(だけ)なのだ。
コロンコロンレコードに足を向けると茨田からたしなめられ、ようやくスズ子は舞い上がっていた自分に気付く。帰宅すると部屋に羽鳥善一と藤村薫が待っていた。
今日の茨田
「どうするか、選ぶ権利はこの子にあるんじゃないかしら」「浮かれて自分が見えなくなってるんじゃない」
感想
先週の予告編でスズ子がわぁわぁ泣きながら歩くシーンが映り、てっきりツヤの身に何かあったのかと思ったが、失恋して泣いていたのだ。嫌らしいミスリードだ。だから予告編は嫌いなのだ。
辛島はこの一件を羽鳥から聞いたのではなかった。考えてみたら、昨日羽鳥は、松永が日宝に行こうとしていることを知っていた。が、知っていて何も手を打たなかった。何をしていいかわからなかったか、自分には関係ないと傍観していたのだ。羽鳥が、作曲以外はポンコツだというのは本当のようだ。結局スズ子から話を聞いた羽鳥は、いい曲を作ればスズ子はそれを歌いたいと思うだろうとシンプルに考え、藤村に言って曲の完成を早め、それをスズ子に伝えようと待っていたのだろう。
辛島や佐原は、スズ子のことをおだてているものの、心の中では「何も知らない世間知らずの小娘」だと思っていたことがわかった。茨田は口は悪いが悪いなりに、もう少しまともに見ていたように思う。一方羽鳥は、スズ子を金の生る木ではなく、自分の理想のジャズを体現してくれるパートナーとみなしていた……
というような違いが浮き彫りになったということか。諸悪の根源は松永だが、彼はお調子者ではあるが、スズ子の告白を茶化したりせず、真剣に聞いて真剣に答えた。この人はどうだろうな。「金の生る木」扱いしているわけではないと思うが。