窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「乱世の亡霊」(47)

題名

  • 「どうする家康」第47話「乱世の亡霊」

放送日

  • 2023年12月10日

登場人物

概要

家康の大筒による攻撃で難攻不落の大坂城は崩壊。茶々の妹・初と阿茶が話し合い、秀頼が大坂にとどまることと引き換えに、城の堀を埋めることで和議が成立する。だが乱世を望む荒武者たちは全国から大坂城に集まり続け、豊臣を滅ぼすまで平穏は訪れないと、家康は再び大坂城に兵を進める。そんな中、初と江は、姉・茶々を止められるのは家康だけだと訴える。(公式サイトより)

今日の秀頼

「余は信長と秀吉の血を引く者。ともに乱世の夢を見ようぞ!」

雑感

ラスボスは茶々だとずっと思っていたのだが、実は秀頼だった。茶々はとんでもない怪物を育ててしまった。

冬の陣の和議は初と阿茶によって結ばれる。第43回の茶々vs阿茶という女の対決も怖かったが、今回は初vs阿茶。初は「真田丸」でのイメージもあり、今回も無理やり連れだされた感があり、おまぬーな人なのかと思い込んでいたが、どうしてどうして抜け目のない人である。ニコニコ笑ってのやりとりは別の意味で怖かった。

怖かったと言えば、その側で不機嫌な顔で座っていた大蔵卿局も怖かった。セリフなし。そのためだけに大竹しのぶを担ぎ出したのか……。ものすごい存在感。画面の端なのにそこに重力が集まっているかのような感じ。

もちろん和睦のあとも、大坂方は浪人を解き放つことなく兵糧を集め、戦の準備に余念がない。一触即発の危機は続く。

寧々は茶々に、こうした対応は「徳川のためか? 己の野心のためか?」と問う。野心を捨てれば豊臣は安泰だ、豊臣を滅ぼさないでくれと泣きつく。茶々は己の野心ではなく、世のためにやっていると言い返すが、この言葉は突き刺さったようでもある。寧々は、茶々は冬の陣で気が済んだはず、もう一度戦になればどうなるかもわかっているはず、でも止められない何かがある。それを留められるのは大御所様しかいない、と家康に伝える。

初、江によれば、家康は幼い頃の茶々の憧れの君だった、しかし市の死に際して助けに来てくれなかったことから、深く恨むようになったと説明。

茶々の心を変えられるのは家康しかいないと方々から言われるが、一体何をどうしろというんだと思ったが、家康は茶々に文を書く。いわく、乱世は私たちで終わりにしましょう。しかし秀頼さまは新しい時代に生きるお方。いかなる形であれ、子を生かすのが親の役目ではあるまいか、お市さまがそうしたように……。それを読んだ茶々は憑き物が落ちたようにみえた。そして秀頼に、もう闘えとは言わぬ、そなたが決めよ、徳川に下るもよし、と伝える。が、その秀頼は、戦うと言うのだった……

初と江が茶々を説得に行き、大御所からの手紙を渡した際に、千にも贈り物をし、徳川の姫として……と言いかけると、千が「私は豊臣の妻です」とピシャリと言い、贈り物を返すシーンがある。ショックで江は泣くが、数え七歳で大坂に来て、以後は茶々らに育てられたわけだから、祖父や両親よりも養母を慕って当たり前。まして前回、母に命を救われているのだ(そして自分の命を狙ったのは祖父と父だ)。育てている側だって情が沸くから、こうなると人質としてはあまり機能しなくなるのではないか?

チラリと登場した白鳥玉季(茶々の幼少期を演じた)がとてつもなく可愛い。「凪のお暇」がとてつもなく評判だったようだが、見ていないし今さら見る予定もない。「ハロー張りネズミ」「麒麟がくる」にも登場していたようだ。


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