第18週「1984-1992」(木)
放送日
- 2022年3月3日
概要
ひなたと五十嵐は、完成した映画「妖術七変化!隠れ里の決闘」を一緒に観に出かけます。大月家に帰ってきてもなお興奮冷めやらぬ様子の二人を、るいや錠一郎は微笑ましく眺めるのでした。それから7年の時が流れて、1992年。ひなたの弟の桃太郎は高校に入学し、ひなたは27歳になりました。時代劇や映画村を取り巻く環境は大きく変化していて……。(NHKオンデマンドの解説より)
今日の五十嵐とひなたとひなた家
「ほんま、カッコ良かったわあ」
「いつまで言ってんだ」
「黍之丞」
今日の五十嵐とひなた その1
「拙者、家禄もわずか、主君の覚えもめでたからず、されど、そなたを幸せにしたい。ついてきてくれるか。……今度は斬るなよ」
今日の五十嵐とひなた その2
「(夕食に誘われるが)ごめん、今日はやめてとく。また今度」
「うん、わかった」
雑感
1985年の五十嵐とひなた
第85回で五十嵐からの告白があって、正式にお付き合いが始まっただろう。ここからしばらくが恋愛の一番楽しい時期。今日から1992年になりそうだったので、いきなり二人は結婚していて子供がいるとかだったらどうしようと懸念していたが、アバンでちゃんといちゃコラぶりを描いてくれました。よかった。結婚しても「五十嵐」と呼び続けるといいナと勝手に思っていたが、「文ちゃん」であった。
お約束の映画鑑賞と、お約束の夏祭り。その映画に彼氏が出演しているのだから、感激もひとしおだろう。斬られたと言っては騒ぎ、名前が出たと言っては喜ぶバカっプルぷりを見せつけてくれた。なお、ヒロイン役はコンテスト優勝の高山理恵、左近役は青木崇高演じる武藤蘭丸だった。青木崇高の派手なアクションは「るろうに剣心」などで周知だが、奇声をあげて黍之丞に襲い掛かるさまは、なかなかユニークでよかった。
1992年の五十嵐とひなた
ひなたは27歳。映画村に勤めて9年、業務部所属も変わらず。入場者数が急激に減ってきていることを憂慮している。五十嵐は29歳。依然として斬られ役専門の大部屋で、あの映画以降、セリフのある役は一度も回ってこない。恐らくは依然として家禄が少ないために、結婚を言い出せないのだろう。ひなたが夕食に誘っても断わるのは、お金がないから彼女の家で食事をたかっているみたいで、甘えたくない、カッコ悪いところを見せたくないと思うからだろう。
しかし時代は変わった。お金のかかる時代劇はスポンサーが減り、映画もドラマもどんどん少なくなっている。いい役が回ってこないのは、何も五十嵐に才能がないとか、努力が足りないとかいうわけではないのだ。しかし、時代劇以外には出ないと固く決めている様子。これでは将来は厳しい。
ひなたは頑張っている五十嵐が好きで、収入が少ないことはあまり気にしていないのではないかと思う。なにしろ両親が両親だから、自分も勤めているし、その収入で生活すればいいと考えているのではないか。しかし妄想の新婚生活では、五十嵐が大河ドラマで信長役をやっていたから、名前もセリフもある「いい役」をやってほしいという願望はあるのだろう。
安子とるいは二十歳になる前に結婚し出産したが、ひなたはアラサーでいまだ独身。このあたりも平成ぽい。自分はひなたと同世代だが、自分の周囲の女性は30になる前に結婚する人が多かったように思う。とはいえ、29で結婚するならそろそろ気になるお年頃ではある。
その他
- 今日は過去の出来事をなぞる展開が多かった。映画デート、夏祭りデートもそうだが、五十嵐が、ひなたが参加したコンテストの時のセリフを流用してのプロポーズ。高校生になった桃太郎を囲んで大月一家が写真を撮るところは、小学校に入学した時とそっくり。ほかにもあったかな。
- 1992年の美咲すみれは「茶道家 水無月ぼたんの事件簿」というテレビドラマシリーズの主役を務めていた。経緯はわからないが、イベントのために茶道の所作をきちんと身につけたことがこの役につながったことは想像にかたくない。榊原が「今がすみれさんの正念場」と言ったのは正しかった。不承不承でも榊原の言うことを聞いて茶道のお稽古に励んだことが、今につながったのだ。
- 1085年の桃太郎は小夜子に映画を一緒に見に行こうと誘って承諾してもらっている。小学2年生を一人で映画館には行かせられないから、保護者役を小夜子が買って出てくれたのだろう……と思うが、小夜子が連絡なしに頻繁に大月家を訪れるのは、桃太郎の顔を見るため、という気がしなくもない。憎からず思っているのは間違いないが……高校生になった桃太郎と小夜子はどうなる??