窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「舞いあがれ」(114)

第24週「ばんばの歩み」(水)

放送日

  • 2023年03月15日

概要

祥子を大阪へ移住させる説得ができなかっためぐみと舞。五島から帰宅すると、貴司がカレーを作って待っていた。舞は歩に会いたかったと抱きしめる。一方、五島に残った祥子は病院のベッドで壊れてしまったラジオの電源を入れようとするが、ラジオから音は聞こえない。久しぶりに出社した舞は、先々大阪・関西万博があると聞いて、東大阪と世界をつなげられないかと夢を膨らませる。(NHKオンデマンドの解説より)

勝と雪乃を呼び、貴司の作ったカレーと五島の土産で食事会。その席で、めぐみは、祥子を呼んでここで暮らしたいと告げる。舞も貴司も雪乃も賛成する中、勝は懸念を示す。ここへ祥子を迎え入れるということは、生半可な覚悟で出来ることではない。めぐみさんは工場がある。舞ちゃんも貴司も仕事がある。もちろんうちらも協力はする。するけど、店がある……

祥子の退院が決まったと信吾から連絡がある。一太がバカを言うと笑うが、落ち込んでいるようだとも。

めぐみは、祥子を家に迎えるために、IWAKURAは章に譲る決意をする。

退院に合わせて、めぐみと舞、貴司は歩を連れて再び五島へ行く。大阪に来るよう、ばんばを説得するつもりで。

感想

めぐみ、勝、雪乃、舞、貴司と大人五人が集まったが、介護については全員が初心者かつ素人。店をやっている勝がわずかに客から聞いた聞きかじりの知識を持っていた程度。だから、いきなり「引き取るのか引き取らないのか」という二択になっている。まずは病院のソーシャルワーカーや地域のケアマネージャーを紹介してもらい、その人らと、さらに役所勤めの信吾にも協力してもらい、どういう選択肢があるのか相談するところから始めないと。

  • 腕のしびれがどの程度かわからないが、船の運転ができないだけで、料理や洗濯は問題ないレベルであれば、日常生活は送れる
  • いったん自宅に戻るなら、家の段差のあるところやトイレに手すりをつけるなどのリフォーム、介護ベッドの購入あるいはレンタルなど
  • 要介護認定がなされれば介護保険の申請・適用
  • 配食サービス、ヘルパーの派遣、デイサービス、ショートステイなどが、離島ゆえにどの程度利用できるのかはわからない(から現状について詳しく教えてもらう必要がある)
  • 日用生活に不自由するレベルであれば、同居を通り越して施設利用が現実的な選択肢

とにかく、未経験者だけが集まって考えてもろくな知恵は出ない。

よくわからないままいけいけどんどんで話を進めようとする人の中で、勝が釘を刺したのはよいが、誰一人祥子の気持ちを考えていないのは残念だった。ばんばが「大阪には行かない」と言っているのは、遠慮ではないだろう。

別に寝たきりになるわけではないのだから、船の運転はできなくてもジャムを作ることはできるだろう、木戸さんや信吾、さくら、むっちゃん、一太、その他地域の人たちとの交流は大切だろう。そうした長年にわたって祥子が築き上げてきたものを根こそぎ奪い取ることが、本当に祥子のためになるのだろうか。

ネットでは、悠人が五島に行けばいいのでは、という意見を散見した。悠人の仕事はどこででもできるだろうし、久留美が長崎の病院勤めなら会いやすくなる、あるいは結婚してばんばの家に一緒に住んではどうかと。介護というのは、一緒にくらせばそれで解決するというものではない。もちろん正解はない。それも解のひとつかも知れないけど。

この件はあと二日で結論が出ると思うのだが、ドラマの中でそういう解を出すのかは興味深い。それと、歩が生れて来たのは理由があると思うが、どういう存在になるのだろうか。御園の件は気になっていたが、こんねくとはあれで終わりそうだ。かんじんの終盤に来て、急に巻きが入ったようでちょっと拍子抜けだ。


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