第15週「ヤマトグサ」(金)
放送日
- 2023年7月14日
概要
万太郎は、新種の植物を「ヤマトグサ」と名付ける。大窪と論文を書き上げ、ヤマトグサを載せた植物学雑誌がついに完成。二人の発表は、日本で植物学が始まって以来の快挙となった。雑誌と並行して作っていた万太郎の図譜も完成し、寿恵子や長屋の面々も大喜び。しかし、この時、田邊が研究していたトガクシソウを巡って植物学会を揺るがす大事件が起きていた。(NHKオンデマンドの解説より)
家計のやりくりに行き詰った寿恵子は、白の西洋ドレスを質入れすることに。期待したほどの金にはならなかったが。質屋では倉木えいにばったり会う。版元に100円を入れなければならず、困っていると打ち明ける。夜、倉木夫妻がやってきて100円を差し出す。
寿恵子は万太郎に懐妊したことを告げる。
感想
今回は倉木回だった。
以前渡した100円を、突っ返すかと思ったが、受け取ってしまった。そのことは少し引っかかっていた。その後改心したようだが、この金を倉木が持っていてはいけないだろうと。とはいえ倉木はあちこちに未払いを抱える生活。真面目に働きに出たからといって急に大金が稼げるわけではなく、出直すための費用という意味なのだろうかと漠然と考えていた。
倉木夫妻は、このお金は、いろいろないきさつから受け取ってしまったが、使うつもりはなく、機会があれば万太郎に返すつもりでいたのだろう。質屋通いの日々の中で、このお金に手を付けずにいたのは大変だったと思うが、よく二人ともその気にならなかったものだ。
そして今となっては、あの時受け取らずにいたら、万太郎がその100円をこの日まで取っておくはずがなく、とっくに消えてしまっていただろう。倉木が預かっていてくれたからこそ、この有事に使うことができたのだ。
それにしても、寿恵子も一緒に頭を下げていたが、あとで事情を知ったらどう思っただろう。