窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ブギウギ」(084)

第18週「あんたと一緒に生きるで」(水)

放送日

  • 2024年1月31日

概要

スズ子のジャズカルメンの舞台が終わって三か月、愛助はまだ東京に戻ることはできずにいた。一方、スズ子も大阪の愛助のもとを訪ねたいと希望するが、出産予定日まであと10日で認めることはできないと医師に言われてしまう。スズ子のもとには、愛助から良くなりつつあるとの内容のハガキが届くばかりで、スズ子は愛助に何かあったのではないかと心配し、山下と坂口を問い詰める。(NHKオンデマンドの解説より)

スズ子への手紙(葉書)には、風邪をこじらせたとか、予定日までにはとか調子のいいことを書く愛助だが、それとは裏腹に、一向に治る気配がない。喀血は頻繁に起きる。当初はあまり顔を見せなかったトミだが、今はかなり長い時間愛助のそばにいる模様。矢崎はトミに、結婚を許す、許さないは別にして、一度福来さんに会わせてはどうでしょうか、そうすればボンも元気を取り戻すやも、と提案するが、愛助が、こんな姿でスズ子さんに会っても心配をかけるだけだから、絶対に知らせないでくれと息も絶え絶えに主張する。

スズ子に問い詰められた山下と坂口は、愛助からの指示ゆえごまかそうとするが、却って何事かを隠していると見抜かれてしまい、白状する羽目に。それを聞いたスズ子は自分が大阪へ行こうとするが、予定日間近なため、医師からは止められてしまう。

感想

なんというか、後知恵なのだが、三ヵ月前に仕事を辞めていたなら、スズ子はすぐに愛助に会いに行くべきだった。ただ、その時は、本人がすぐにでも退院しそうなことを伝えて来たから、それならと待っていたのだろう。そして、退院などとんでもない状況だと知った時は、既に自分が動ける状態ではなくなっていた。

矢崎はトミに忖度して、「結婚を許す、許さないは別にして」とわざわざ断わりを入れているが、トミの中では、もうそんなことはどうでもいいことになりつつあるように感じる。スズ子に会って元気を取り戻すなら会わせたい気持ちもあるが、本人の希望を叶えてあげたい思いもあり。また、病気を治さない限り会えない、と思っていた方がいいのでは? という思いもあったのではないかと思う。

ドラマ内では誰も言及していないが、結核は感染する病気だから、妊婦に会わせること自体、大いに問題はあろう。

初登場時の矢崎は、社長の指示とはいえスズ子らに非情な言葉を投げつけたり、席を立つ時に坂口を蹴飛ばしたり、いい印象はなかったが、今は「ものの道理を弁えた人情家」として、いい印象しかない。坂口がなぜ矢崎を嫌っているのか不思議である。愛助のことをボンと呼び、山下や坂口とはまた違った立場ではあるが、愛助のことを可愛がっていることがわかる。そして、マスクで口を覆った三浦誠己が、またなんともいえない優しい顔をするのだ。



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