窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「官僚たちの夏」第八話「総理の死」(TBS)

第二部スタート。

出演

感想

ここに描かれている通りだとするなら、玉木はかなり頭が悪いと思うが、本当にそうなのか。伸びる産業があれば代わって斜陽になる産業がある。斜陽産業に従事していた人の方向転換や救済策は考える必要があるが、斜陽産業自体には投資できない。投資しても淘汰が先延ばしになるだけで、返ってくることがないから。これはわかる。が、これから伸びていくであろうが、現段階で力足らずの産業は全く事情が違う。ドラマでいえばコンピュータ産業がそうだ。これを一緒くたに考えていたとするならずいぶん問題である。

池内総理に、日本の産業が国際競争力をつけてほしいとは思っていたが、なんでも技術を外国から導入すれば済むとは思っていない、それをやれば国内産業は育たず、国が潰れる……と言われて瞠目する場面があるが、至極当然な話である。そんなこともわからなかったのだろうか。

もうひとつ、情に流されず大局的な見地から理知的な判断を行なうのが次官の役目、だから現場には足を運ばない……という場面がある。「情に流されず大局的な見地から理知的な判断を行なう」のは通産省次官に限らず、組織のトップはだれでもそうすべきであろう。だがもうひとつトップには、そこで下した決定を浸透させ、徹底させる、という役目もある。妥当な判断ができなければ困るが、判断がよくても周囲が聞いてくれなければ絵に描いた餅になる。自分のいうことに説得力を持たせるためにも現場との風通しをよくしておくことは重要なのだ。

いよいよ次回は風越が次官に返り咲き。須藤恵作が総理に。出世のために風越派から玉木派に乗り換えた牧は、どうなるだろう?