窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

幕末ばかりやる大河

頻繁に大河ドラマに出演する俳優さんがいる。いわゆる端役の場合は気にならない。また、「江」で徳川家康を演じた北大路欣也が「花燃ゆ」で毛利敬親を演じても、さほど混乱することはない。問題なのは、同じ時代の作品に、それなりに印象に残る役で出てきた役者が再登場した場合だ。どうしても前回のイメージがかぶってしまい、混乱してしまう。ちょっと気づいただけでも、下記の人がいる。

クロスオーバー大河

役者 花燃ゆ 八重の桜 龍馬伝 篤姫
伊勢谷友介 吉田松陰 - 高杉晋作 -
奥田瑛二 玉木文之進 佐久間象山 -
原田泰造 杉梅太郎 - 近藤勇 大久保利通
要順 入江九一 - 沢村惣之丞 -
北大路欣也 毛利敬親 - - 勝海舟
本田博太郎 富永有隣 - 小曽根乾堂 -
高橋英樹 井伊直弼 - - 島津斉彬
若村麻由美 椋梨美鶴 - - 観行院

でも、よく考えると、これは何度も登場する役者が悪いわけではなく(同じ役者を起用するプロデューサーが悪いわけではなく)、この8年で4回も幕末を舞台にしている大河ドラマの設定自体が大問題だということだ。

これまで何度か書いたが何度でも書く。僕は大河ドラマに代表されるNHKのドラマが視聴率を気にするのはナンセンスだと思っている。実際、10〜15年くらい前は、参考にはされても、今ほど数字をうるさく言われることはなかったように思う。が、ある時期から視聴率至上主義に変わってきたように感じている。

そんなに視聴率を気にするのなら、一年おきに幕末と戦国をやればいいじゃん、と毒づいたことがある。人気があるのはその二つの時代なんだから、視聴率がすべてだというなら、そうすればいい。もちろん、そんなことはできないでしょう、つまり視聴率よりも大事なことがあるじゃないですかという意味で言っていたのだが、近年は本当に「戦国か幕末か」になってしまった。これでは、かぶりまくるのも致し方ない。
(2015/2/8 記)