粗筋
富三は佐兵衛の行方を調べるという名目で芳からかんざしを預かり、それを売った金で遊ぶ。富三の嘘を暴いたのは又次だった。佐兵衛が店の金を遊女に貢ぎ、その遊女を殺して失踪したというのは富三の作り話で、店の金を使い込んでいたのは富三本人だった。芳は、佐兵衛が人殺しでないこと、生きている(かも知れない)ことを知り安堵する。
本日の献立は卯の花和え。土用の料理なのだから素直にうなぎを使えばよいのにと思っていたが、当時のうなぎは非常に高価で庶民がおいそれと食べられるものではなかったらしい(原作者によるとうなぎの蒲焼きは200文で、ざっと6000円ほど。現代もあまり変わらないな)。そこで、代用として「う」のつく料理を食べる習慣があったということらしい。
心星ひとつ みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 時代小説文庫)
- 作者: 高田郁
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2011/08/10
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