窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

ハコヅメ最終話鑑賞

単に「あそこがよかった」「ここがよかった」ではなく、このようにきちんと読み解いてくれる記事は貴重である。人気ドラマはそのレビューがいろいろな媒体に掲載されるが、単なる「感想」ではなく「鑑賞」になっているものは意外に少ない。

源と山田が木村を確保する。源が聖子に手錠を渡す。これも同期の友情だ(夜中の学校やラブホ潜入捜査で藤に手柄を横取りされて悔しそうだった源が)。

被疑者の確保は手錠をかけた人の手柄になるらしい(踊る大捜査線で知った)。聖子の桜に対する気持ちを知っているから、ごく自然に手柄を譲ったものと考えていたが、学校やラブホでは手柄を横取りされているのだ。源にとっては複雑な胸中であっただろう。それに桜に対する気持ちは源にとっても同じ。そこを抑えての行動だったのだ。やだ、源イケメン。女だったら抱かれてたわ。

まさか第1話のなんてことないシーンに登場した松祭(藤と牧高が飲み干した)が最終回に繋がるとは思わなかった。

ここにつながるとはもちろん思わなかったけど、いいお酒だから飲んだあとも瓶を大切に保管していたのは知っていた。世の中には手に入りにくい銘酒と手に入れやすい銘酒がある。安酒でごまかしたなら騙したことになるが、同じレベルのお酒を入れたのであれば騙したことにはならない、というのが僕の意見。

第1話で警察官が憎まれ役だということを嫌がっていた川合が最終回では自ら憎まれ役になって、とても満足げだった。

そうか、1話で嫌がっていたことを自ら行なった、という図式なのか! そこは気づかなかった。そこが川合の成長物語でもあるわけだな。

原作もすごいけど脚本もすごい。それを演じきった役者もすごい。いいドラマでした。



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