窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ちむどんどん」(15)

第03週「悩めるサーターアンダギー」(金)

放送日

  • 2022年4月28日

登場人物

  • 岩谷健司(眞境名商事社長)
  • 稲荷卓央(眞境名商事専務)

概要

暢子は自分の就職先と、兄・賢秀の間で起こったトラブルから悩み、徐々に就職先に理不尽を感じていた。思い悩んだ暢子は、とうとう、母・優子と相手先を訪れることに……。そしてトラブルの張本人、賢秀も、実は責任を感じていて……。その頃、妹・歌子は、唄を聞かれたことから、音楽の教師・下地に付きまとわれる羽目に。(NHKオンデマンドの解説より)

暢子は陸上部のキャプテンにまたしても勝負を挑まれるが、初めて負けた。そりゃセーラー服で走って勝てるわけないよ……せめて着替えようよ……

暢子は社長の息子に暴力を振るおうとしたことを問題視され、優子とともに眞境名商事に謝罪に行く。が、理由については口を閉ざす。専務から「女のくせに強情だね」と言われてブチ切れ、入社を辞退する。

賢秀が帰宅。稼いできた金を仏前に供え、手を合わせているところへ良子、歌子が帰宅。智が来訪。暢子の就職がダメになったことと駆けっこで負けたことを知った賢秀らは、暢子を励ます会を催す。

今日の暢子

「うちはこの村も、沖縄も、自分が女だということも、全部大嫌い」

今日のナレーション

「沖縄が本土復帰という大きな時代の変わり目を迎えた頃、山原のちいさな村の兄弟は、それぞれに傷つきながらも、大人への階段を昇っていました」

雑感

暢子

どう総括していいかわからないが、暢子は「女のくせに」と言われたことが許せなかったと言う。三週間見て来たけど、え、そこなの!? と目が点になった。他の人はみんな自分の道を見つけているのに、自分は自分が何をやりたいのかさえわからない、そのことに不安と焦りを感じている、とも言う。え、そこ!? とますます目が点に。

貧乏であることが家族を苦しめていたのではないのか。そんために新しい靴も服もなかなか買ってもらえず、島袋や社長の息子にいじめられたりしたのではないか。母親は毎日朝早くから夜遅くまで働きづめで苦労しているのではないか。普通、そういう家の子が考えるのは、一刻も早く稼げるようになることだけである。料理や畑仕事は手伝えても、この時代の山原に高校生のできるアルバイトなどそうそうないだろうから、高校を卒業したら、どこでもいいから就職、しかないはずなのだが。なんだかんだで暢子は賢秀に思考回路が似ているから、いろいろと心配である。

それにしても、ケガしたわけでもないのに、女の子になぐられそうになっただけで言いつける男も男だが、それを聞いて叱りもあきれもせず、暢子らを呼び出す社長も社長である。まあ、賢秀の妹でなかったら、不問にしたかも知れないが。

賢秀

恐らく賢秀にしては割とまとまった額の収入を得、それを真っ先に仏前に供えるのはいい心がけだが、働いたと言わずに博打で儲けた、とごまかす理由がわからない。智は知っていたのに、そのごまかしを肯定したのも謎。ところで、暢子が落ち込んで帰ってくるだろうから励ます会をやろう、というのはいい考えだが、売店で食い物を買ってこよう、金ならある、といって今仏前に供えた金に手を付けてしまう。賢秀、そういうとこなわけさ。それはパーッとやるためのお金ではないわけさ。

良子

高校一年生の歌子と一緒に帰宅するが、小学校の先生ってそんなに帰宅が早いものなの?

歌子

一人の音楽室で「翼をください」を歌う。第14回では家事をしながら、鼻歌みたいな歌い方だったが、ここではちゃんと歌った。うまい。うまいというか声がきれいだ。上白石萌香も萌音と同じく、歌手としても通用するんじゃね? と思ったら、既に歌手だった。映画「ナタラージュ」の主題歌を歌っている。

下地響子は、すごい、上手ね、素敵だわと声をかけてあげればいいのに、「逃がさないわよ」などと怖い顔で言って追いかけてくるのだろう?

ナレーション

ナレーションで言ってくれないと、今沖縄が「本土復帰という大きな時代の変わり目を迎え」ていることを忘れてしまうよ。なぜドラマの中にそういうことを織り込まないのだろう。復帰前の沖縄はどういう雰囲気だったのか、にもとても興味があったが、何もわからない。嫌味っぽく言うならば、沖縄である必然性が全然ない。

優子

「お母ちゃんも若い頃はキレやすかった」と語る。これってヤンクミ時代の話をしてる?(「ごくせん」出演時は23歳)



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