窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「虎に翼」(051)

第11週「女子と小人は養い難し?」(月)

放送日

  • 2024年6月10日

概要

花岡が違法である闇市の食べものを一切拒否して栄養失調で亡くなったと聞き、衝撃を受ける寅子。花岡の死は法曹界のみならず、世間にも大きな衝撃を与える。気落ちする寅子に桂場は「我々にできることは泣くことではない」と声をかける。同じ頃、戦地から戻ったばかりの轟も絶望していた。轟は再会したよねに苦しい胸の内を打ち明ける。(NHKオンデマンドの解説より)

増野は空襲で死んだ。よねは法律相談で何とか口に糊しているが、資格がなく、できることには限りがある。一緒に弁護士事務所を開設しようと轟に持ちかけ、二人は握手をする。

今日のよね(と轟)

「別に、白黒つけさせたいわけでもないし、白状させたいわけでもない。腹が立ったなら謝る。ただ、私の前では強がる意味はない。そう言いたかっただけだ」

感想

オープニングでよねと轟の名を見、生きていることを知った。花岡の死を知り、酔いつぶれた轟を蹴っ飛ばす足。いくら寄っていたとはいえ、復員兵を蹴っ飛ばせる人間などそうはいない。この足の持ち主こそよねだった。

轟を自分のヤサに連れ込んだよねは、「花岡に惚れてたんだろう?」と話しかける。

これでいろいろなことがわかった気がする。女子部ができた当初、女子5人の人間性が素晴らしいとすぐに気づいた。男子ばかりの社会で育ってきた人が女性に接した時に、それを理解するのは簡単ではない。ましで思春期の男子にとって目の前に妙齢の女性がいたら、いろいろと邪な感情が湧いてくるものだ。だから、轟はできた人間なんだろうけど、ちょっと出来すぎ、という気持ちがあった。だが、そういうことなら納得だ。

その後、女性陣だけで甘味処で勉強会をしている時も、ある時期からちゃっかり轟も混ざっていて違和感がなかった。これも、女性陣にとって、男子というよりも女友だちのような感覚でいられたからなのだろう。いろいろなことが腑に落ちた。

さらに、その気持ちによねが気づいたのは、燈台のような店で働いていて、惚れたのはれたのをさんざん見て来たから、というのはもちろんあるだろうが、よね自身が寅子に同様の気持ちを抱いていたからではないだろうか。39話で「結婚したきゃしろ。子どもを産みたきゃ産め。好きにすればいいだろう」と吐き捨てた理由がわからなかったが、そう考えれば納得がいく。

それに、轟と話す時のよねは、険が取れて穏やかな表情だった。うん、いつもそういう話し方をするといいと思うよ。最後は互いに憎まれ口を利いたけれども。



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