窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

静かにスタート「西郷どん」第1回「薩摩のやっせんぼ」

粗もチラと目に留まったが、あまり批判的にならず、楽しんで見ることにする。

出演

スタッフ

粗筋

  • 小吉の幼少から刀瑕が元で右腕が効かなくなるところまで。右手が使えなければ剣は振れず、これではご奉公ができない……と嘆く小吉に、斉彬は、「侍が重い刀を2本も差してそっくり返る時代は終わる。これからは、かよわき者の声を聞き、民のために尽くせる者こそが真の強い侍となる。おまえはそういう侍となればよい」と諭し、以後、小吉は斉彬に心酔していく。
  • 郷中では男子同士が、一緒に鰻を取ったり、勉学に励んだり、喧嘩をしたりするが、女は混ざれない。「妙円寺詣り」という藩最大の行事では、マラソンレースが行なわれ、小吉が一位となるが、最後まで競ったのは男の格好をした女、糸だった。

感想

  • 西郷どん」ではなく「斉彬どん」回であった。ちょっと貫禄があり過ぎるが、まあよいであろう。
  • 松坂慶子風間杜夫平田満が「鎌田行進曲」以来の共演。銀ちゃん、小夏と添い遂げられてよかったね。
  • 初っ端からお由羅がおバカ満開。由羅は確かに馬鹿女だとは思うが、小柳ルミ子がまた上手に馬鹿を演じるもので、余計にそう思うのだが、描き方がちょっとステロタイプなのが気になる。いや、そういうことは気にしないようにしようと決めたのだった。青木崇高が久光だから、そのあたりはうまくやってくれるのではないか。
  • 糸が、なぜ女は郷中の仲間に加われないのかと疑問を呈し、小吉がその声を拾う。うむ、幕末のドラマにジェンダー問題をぶっこんできたか……いや、気にしない、気にしない。きっと今回限りだ。

(2018/2/4 記)

原作とは異なるテイスト「DESTINY 鎌倉ものがたり」

原作は西岸良平の傑作だと思っており、繰り返し読んでいる。あれをどう実写化するのかとかなりの不安と期待をもって観に行ったが、映画としてよい出来だった。

題名DESTINY 鎌倉ものがたり
監督山崎貴
原作西岸良平(漫画)
音楽佐藤直紀
出演堺雅人(一色正和)、高畑充希(一色亜紀子)、中村玉緒(家政婦)、鶴田真由(一色絵美子、正和の母)、三浦友和(甲滝五四朗/一色宏太郎)、堤真一(本田)、市川実日子(本田里子、本田の妻)、ムロツヨシ(ヒロシ、本田里子に思いを寄せる)、粟野咲莉(本田浩子)、安藤サクラ(死神)、田中泯(貧乏神)、要潤(稲荷刑事)、大倉孝二(川原刑事)、神戸浩(恐山刑事)、國村隼(大仏署長)、薬師丸ひろ子(小料理屋女将)、吉行和子(瀬戸優子)、橋爪功(優子の夫)、瀬戸たかの(金満麗子)、木下ほうか(金満和夫)、他
公式サイト映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」公式サイト
制作日本(2017年12月9日公開)
時間129分
劇場TOHOシネマズ新宿

雑感

  • CG全盛のご時世、妖怪や異形の者も簡単に再現できるからとそちらに力を入れてしまうとグロとかホラーの世界にいってしまい、原作の面白さを損なうことを危惧していたが、その点は心配無用だった。
  • 原作は基本的に本格ミステリーだと思っているが、映画ではミステリーの要素はほとんどなし。その代わり、原作にない恋愛ドラマがたっぷり。正和のために自分の命を犠牲にしようとする亜紀子、亜紀子を命懸けで助けに行く正和。泣ける。
  • 広大な三途の川を渡るシーンや地獄の風景は「アバター」を彷彿させる。

(2018/5/18 記)

「風雲児たち〜蘭学革命篇」(NHK)

概要

出演

俳優 配役 真田丸」での役
片岡愛之助 前野良沢 大谷吉継
新納慎也 杉田玄白 豊臣秀次
山本耕史 平賀源内 石田三成
草刈正雄 田沼意次 真田昌幸
村上新悟 中川淳庵 直江兼続
迫田孝也 桂川甫周 矢沢三十郎頼幸
大野泰広 大槻玄沢 河原綱家
長野里美 萊子(良沢の妻) こう
岸井ゆきの 峰子(良沢の次女) たか(信繁の側室)
中島亜梨沙 富士子(良沢の長女) 吉野太夫
栗原英雄 奥平昌鹿 真田信尹
阿南健治 工藤平助 長宗我部盛親
高木渉 林子平 小山田茂誠
小林隆 国松 片桐且元
山西惇 多紀元徳御殿医 板部岡江雪斎
浅利陽介 安岡玄真 小早川秀秋
加藤諒 小田野武助 石合十蔵(信繁長女の夫)
中川大志 石川玄常 豊臣秀頼
近藤芳正 役人・新蔵 平野長泰
中原丈雄 桂川甫三(甫周の父) 高梨内記
高嶋政伸 高山彦九郎 北条氏政
小日向文世 吉雄耕牛(通訳) 豊臣秀吉
遠藤憲一 須原屋市兵衛 上杉景勝
みなもと太郎 寛三(版木屋) -
有働由美子 語り 語り
  • 三谷幸喜の作品は同じ役者が呼ばれることが多いが、今回は主要な役者は全員が「真田丸」から召集されている。単なる時代劇として見ても面白いが、「真田丸」ファンにとっては同窓会のような気分だったろう。もちろん自分も。
  • 真田丸」で徳川方を演じた役者は一人も呼ばれていない。徳川幕府を倒す(ことにつながる)話だからか。
  • 草刈正雄の演じる田沼意次は、まんま真田昌幸であった。時代が変わっても性格は変わらんなあ。
  • おこうさんが、ではなくて萊子が咳込むシーンは、狙った演出だろう。それとも長野里美のアドリブか?
  • ほかにも、真田丸の時のキャラを意識した演技や設定が密かに散りばめられている気がした。
  • 唯一、真田丸に登場していないのがみなもと太郎。原作者ということでのゲスト出演だが、なかなかどうして芸達者なところを見せてくれた。若い頃に「仕出し」(映画の端役)のアルバイトをしていたのは伊達じゃない!?

スタッフ

原作との違い

  • 原作へのリスペクトはあるが、必ずしも原作に忠実ではなく、かなり大胆に変わっている部分もある。
  • 石川玄常は、原作には登場しない。桂川甫周も、解体新書の訳読会には参加していない(顔はどこかに描かれていたかも知れないがセリフはない)。ただし原作ではのちに日本を代表する学者となるが、本ドラマでは政治的な意図で訳読会に参加させられたことになっており、あまり賢そうではない。
  • 漫画の最大の見せ所は、解体新書を出版するかしないかで前野良沢杉田玄白が決裂するシーンであろう。珍しく2ページにまたがる大ゴマを使い、そのあとは良沢と玄白が全く同じセリフをしゃべりながら全く逆の方向を目指すという見事な演出であった。ドラマでももちろんそのシーンはあるが、残念ながらあまり印象的とはいえなかった。あの演出はやはり漫画ならではのもので、芝居で同じことはできないのだと改めて感じさせられた。とはいえ、原稿を渡したくない良沢が、日々原稿に手を入れ推敲を重ねており、適当な訳語がない場合は新たな和語(「神経」「十二指腸」など)を創作しているシーンは良かった。
  • 原作では決裂後も交友は続くが、本ドラマでは玄白自身は良沢と縁を切った形になっている。解体新書が上梓された時、刷り上がった本を良沢に持って行くのは中川淳庵のみだった。良沢の古希、玄白の還暦の祝いで久々に再会するのだが、約20年ぶりに顔を合わせた二人が、何も言わずにただ見つめ合っているシーンは、片岡愛之助新納慎也の力量もあり、圧巻であった。これを漫画でうまく描くのは難しい。

雑感

  • 版木屋の寛三が締め切りを守らない作家に苦言を呈するシーンには笑った(みなもと太郎自身が締め切り破りの常習犯であることは、原作ファンならよく知っていることである)。
  • 「ターヘルアナトミア」「解体約図」「解体新書」などが具体的にどの程度の大きさのものなのか、原作ではピンとこなかったが、本ドラマではよくわかった。これは実写の良いところだろう。約図は漠然と思っていたよりはるかに大きく、逆に「ターヘルアナトミア」は意外にコンパクトだった。
  • 専門書の翻訳は時間がかかるもので、現代でも数年がかりはザラであろう(本業の片手間にやる時間的な問題もあろうが)。オランダ語は片言しかわからない、辞書はない教師はいない、オランダ医学に関する知識もない人が丸四年で訳したというのは、驚異的なスピードなのではあるまいか。

(2018/5/2 記)

「ミックス。」

題名ミックス。
脚本古沢良太
監督石川淳一
出演■フラワー卓球部:新垣結衣(富田多満子、元天才少女)、瑛太(萩原久、元プロボクサー)、広末涼子吉岡弥生、医師の妻・元ヤンキー)、佐野勇斗(佐々木優馬、引きこもり高校生)、遠藤憲一(落合元信、農家)、田中美佐子(落合美佳、元信の妻)、他
■渚テクノロジー瀬戸康史(江島晃彦、スター)、永野芽郁小笠原愛莉、アイドル)、佐野ひなこ(多満子の同僚)、他
■卓球選手:ガリガリガリクソン(細川和明、小学生の時に多満子とミックスで県優勝)、鈴木福(後藤田タケル、「岩田卓球道場」の中学生)、谷花音(日高菜々美、「岩田卓球道場」の中学生)、松尾諭(「岩田卓球道場」の指導員)、生瀬勝久(ジェーン・エスメラルダ、「卓球教室モンロー」の人物)、吉田鋼太郎(神奈川県警)、中村アン(神奈川県警)、伊藤美誠、木造勇人、吉村真晴、浜本由惟石川佳純水谷隼、他
■その他:真木よう子(富田華子、多満子の母・フラワー卓球部創設者)、小日向文世(富田達郎、多満子の父)、蒼井優(楊、中華料理店「楊楊苑」の店員)、山口紗弥加佐藤聖子、萩原の元妻)、久間田琳加(佐藤しおり、聖子の連れ子)、平山祐介(佐藤聖子の上司)、斎藤司(石原、萩原の上司)、神尾佑吉岡弥生の夫)、池上季実子吉岡弥生をいびる奥様)、他
制作日本(2017年10月21日公開)
時間119分
劇場TOHOシネマズららぽーと横浜(スクリーン1)

粗筋

幼い頃、卓球クラブを経営していた母のスパルタ教育により、天才卓球少女として将来を期待された多満子だったが、母の死後は普通の人生を歩んでいた。ある時、恋人を会社の新人社員に寝取られたことをきっかけに、逃げるように田舎に戻った多満子は、いまや赤字経営に転落した卓球クラブを立て直すことになる。そのために全日本卓球選手権の男女混合ダブルス(ミックス)部門への出場を目指すことになった多満子は、クラブに通う落ちぶれた元プロボクサーの萩原とコンビを組むのだが……。(映画.com)

感想

細かいところは覚えていないが、割と面白かった。新垣結衣の卓球はうまく見せるのがうまいと思った。蒼井優の中国人ぶりは笑えた。石川佳純は吉村クンと腕を組んでいたんじゃなかったかな。違ったかな。(2021/10/30追記:吉村真晴は浜本由惟とペアを組んでいた。石川佳純水谷隼とともにパーティーに参加していた)

監督

名前に覚えがないが「ストロベリーナイト」「謎解きはディナーのあとで」などを手掛けている。

脚本

名前に聞き覚えがあるなと思ったら、映画では「ALWAYS 三丁目の夕日」「探偵はBARにいる」「外事警察」「少年H」「寄生獣」など、面白いと思って見た作品の多くを担当していた。

(2021/9/6 記)

「植木等とのぼせもん」最終回「スーダラ伝説」

出演

劇中歌

粗筋

  • 時が経ち、小松はバラエティやドラマに引っぱりだこの売れっ子コメディアンとなっていた。植木は主に俳優として活動を続けながら、愛弟子の活躍を感慨深く見守っていた。←どうまとめていいかわからないので、公式サイトよりコピペ。
  • 小松が植木に「親父さん、紹介したい人がいるんですが……」というので、いよいよ結婚かと思ったら、彼女ではなく母親だった。第二回の回収。あの時植木は「今度は直接お目にかかって……」と電話では話していたが、結局会う機会はなかったわけね。
  • 父・徹誠永眠。
  • 渡辺プロ社長・渡辺晋永眠。

雑感

  • 小松政夫は本当に植木等のことが好きだったのね……という物語だった。
  • 1977年、東京宝塚劇場公演「王将」で坂田三吉を演じる。植木が、「坂田三吉なんて、50を過ぎてからやる役なんじゃないのって言ったら、植木さん、あんた今年で51だよって言われて、あれ、オレもうそんな歳なのかと思って……」というセリフがあったが、このセリフは聞き覚えがある。デジャブ。

(2018/02/03 記)

「植木等とのぼせもん」第七回「可愛い子には」

劇中歌

粗筋

  • 植木は小松に、幕間の5分を一人でつなげという試練を与える。最初は何をやっても受けず、苦労を重ねるが、淀川長治の物真似がバカ受け。ようやく小松正夫として独り立ちをすることになった。

雑感

  • あらかじめ仲間内でいろいろやらせて、それだったら受けるんじゃねえか、という持ちネタをいくつか作らせてから挑ませるのではなく、何の見通しも勝算もなくいきなりヤレ! というのは、厳しいのではなく単に無謀なだけなのでは……と思うが……

(2018/02/03 記)

イノベーション

マチュア演劇。知り合いが関係者なので誘われて見た。

  • 題名:イノベーション
  • 会場:横浜市港北公会堂
  • 主催:港北区民ミュージカル実行委員会
  • 作・演出・美術・総監:うちだ潤一郎
  • 照明:若井道代
  • 音響:佐川敦
  • 音楽:氷見嘉章
  • 振付:小川こういち

昨年に引き続き観劇。面白かった。
(2022-10-25 記)

「植木等とのぼせもん」第六回「オヤジたるもの」

劇中歌

粗筋

  • 植木が権威ある映画の賞を受賞(なんの賞?)。「これでようやくお世話になった方に恩が返せたかなと思います」と挨拶した等に、父・徹誠が「何を自分一人で何でもやってきたかのように自惚れているんだ」と一喝。いい父親だ。
  • 徹誠が気にしたのは松崎のこと。いつまで身の回りの世話をさせておくつもりなのか。徹誠が松崎に直接尋ねると「親父さんがそばに置いてくださるなら、一生お仕えします」という。だがそれでいいわけがないだろうと……
  • 父に言われて等は松崎を独り立ちさせるべく根回しを始める。
  • 植木等「舞台公演の幕間5分を、小松政夫にひとりでつながせたい」、ハナ肇「俺たちにとっては数ある舞台の一つでも、お客さんにとってはただ一つの舞台。お金をもらっているんだから(半人前の小松には任せたくない)」、谷啓「自分たちもそうだったじゃないか。米軍キャンプでは手さぐりだった」

雑感

  • 植木等のような「芸人」の「付人」というのは、いちいち言わなくても、芸人を目指す「卵」であって、本人もいつかはそうなりたいと望んでいるし、周囲もそのように育ててあげなければならない……というのは暗黙の了解事なのだろうか? 少なくとも小松クンの場合は弟子を募集したわけではなく付人を募集したわけだし、ずっと付人のままで何が悪いのかと思うが。
  • 相撲とかでは、若手の取的が上位力士の付人をするのが慣例になっているようだ。これはこれで、身の回りの世話をさせたいなら、それ専門の人にやらせた方がよいのではないかといつも思う。弟子には、掃除や洗濯をやらせるより稽古をさせた方がいいのでは? と。

(2018/02/03 記)

「植木等とのぼせもん」第四回「スターの誇り」

出演

劇中歌

粗筋

  • 植木は映画の撮影で、ビルの屋上をロープで渡る危険なシーンに挑戦。が、足を滑らしケガをしてしまう。
  • 松崎クンが小松と呼ばれるようになる。
  • ラストの植木のセリフ「植木等も、楽じゃねーな」が効いている。

雑感

  • 古澤監督は、危険なシーンもスタントなしで植木に演じさせたかったし、植木も嫌がらずにそれを引き受けたが、人気タレントにこんな扱いをするなど今では信じられない話だ。ケガでもされたらスケジュールに穴が開く。それは何百万、何千万という損害につながる。まず事務所が許可しないだろう。トム・クルーズのようにスタントを嫌がって自分で演じ、大けがをして撮影に穴をあける人もいるけど。

(2018/02/02 記)

「植木等とのぼせもん」第三回「俺たち戦友」

出演

  • 中島歩(久野征四郎、若手の二枚目俳優)
  • 坂井真紀(スナックのママ)

劇中歌

粗筋

  • 谷啓がクレイジーを辞めたいと言い出す……

雑感

  • 「クレイジーのリーダーは誰だと思っているんだ!」は、これ以降ハナ肇の口癖となっていく……

(2018/02/02 記)

TV「ハロー張りネズミ」最終話「眠る埋蔵金」

出演(ゲスト)

粗筋

  • スナック輝のマスターが弁護士同伴で事務所に来訪。ついに今月中の立ち退きを命じられる。
  • そんな矢先にやってきた権田の依頼は、敷地内にあるはずの徳川埋蔵金を見つけてほしいということ。
  • 埋蔵金の資産価値はざっと3000億円。すべてが権田のものにはならないが、報労金を20%とすれば600億円、あかつか探偵事務所の取り分を成功報酬5%として30億円
  • 30億円! ヒャッハー!! というわけで受任。事務所総動員体制でことに当たることになる。要は蘭子もかおるも、みんなで出張ということ。頑張るのは主にゴローなんだけど。

粗筋(ネタバレ)

  • 苦労の果てに埋蔵金は発掘された。金塊に大量の大判小判、それに光り物各種。中身を改めていた時、突如、洞窟の天井が崩れ出す。かろうじて逃げのび、無事だったが、埋蔵金は再び地面の底に埋まってしまった。権田からわずかばかりの謝礼をもらって、すごすごと帰って来るるはめになる……

今日のゴロー

  • 「TBSが30年も掘っているのにいまだに出てこないんだぜ。そんなものないよ」

今日のかおる

  • 「守りたいものは守りたいじゃん。この国がどんなふうになろうとも」

再び今日のかおる

  • 「ほら若い衆、地獄の底まで私についてきな!」

雑感

  • この話こそ前後編でいくべきではないかと思ったが、あっさり一回で終わる。通常ドラマは1クール11回が基本ではないかと思うが、10回で終わりというのも物足りない。もともとそういう予定だったのか、視聴率が低迷したらしいことが微妙に影響しているのか。これで終わりは残念。
  • 謎はそれなりに工夫が凝らされていたし、テンポよく進み、話としては悪くなかった。
  • 結局カネにならなかった、と嘆くかおるに、くすねてきた大判小判を見せるゴローとグレ。いかにも彼ららしく、また事務所も畳まずに済んだことが明示されたわけで、よいオチだった。
  • 野田洋次郎が演じる「謎の依頼人」がいつ登場するのか、ずっと気にしていて最後まで待たされたが、待った甲斐があった。最後に登場し、「歌を歌いに来ました」といって(エンディング・テーマ曲である)ユメマカセを歌い出す。そのまま番組終了。このラストシーンは秀逸。
  • いつか続編をやってほしい。

(2018/02/01 記)

「植木等とのぼせもん」第二回「植木さんの親心」

劇中歌

  • ふりむかないで(歌:鈴木みな・まりあ)

粗筋

  • 松崎の母が、雅臣がちゃんとやっているのか心配するあまり、博多から突然東京へ出てきてしまう。植木等に挨拶させてくれと言うが、忙しい親父さんにそんな時間はないと、母親を追い返すが、そのことが植木の耳に入り、植木は激怒する……

雑感

いい話なんだが、自分は、松崎のお母さんが悪いと敢えて言いたい。アポも取らずに、勝手にやってくるなと。

植木等は日本一忙しい人。まして過労で倒れ、その負担を少しでも軽減するために自分が雇われたのだ。自分の母親のために時間を割いてくれなどと、お願いできるわけがない。師匠に叱られるまでもなく、雅臣クンだって、電車に何十時間も揺られてやってきた母親を、無碍に追い返したくはないだろう。そうさせたのは、息子を窮地に追い込んだのは、外ならぬ母親である。「心配のあまり」と言い訳しさえすればなんでも許されると思ったら大間違いだ。

「親父さんを早くに亡くされて、お前を育てるのにお母さんがどれだけ苦労したのか、わからないのか」
(そんなことわかってますよ)
「なぜ俺に言わない」
(言えるわけないじゃないですか)
「俺の睡眠時間なんて、削ったっていいんだよ!」
(仕事に復帰してまだ本調子じゃなのに、それは絶対にできません)
※カッコ内は僕の想像する雅臣クンの心中

まあ、帰ってくれと言われて素直に帰った点は評価しよう。とりあえず、息子の元気な顔を見て安心したんだろう。

その他

  • 石田三成(昨年の大河ドラマ真田丸」の)が、ここでは皆に好かれてて涙が。
  • 床屋の電話で雅臣が母親と話すシーン、あれどっちから電話をかけたんだろうな。「どこに電話したらいいかわからない」って後で母親が言ってたから、雅臣の方からかけたのか。さぞ電話代がかかったろうが、払った様子がない。でんでんが怖い顔して睨んでいたのも納得。
  • 今回の登場人物の中で、伊東四朗が正真正銘のコメディアンだったと再認識させられた。「こんな顔して入って来ちゃいましたけどもーぅ」のところ、何度見ても笑える。

(2018/02/02 記)

TV「ハロー張りネズミ」第九話「下赤塚戦士レッドマン」

出演(ゲスト)

粗筋

冒頭、身体じゅう痣だらけの女性が部屋に閉じ込められている。どうやら暴力を受け、監禁されている様子。

われらがあかつか探偵事務所は万年金欠病だが、事務所の家賃を5ヵ月も溜めてしまい、大家から矢の催促を受けている。そこで宣伝のためのビラを作り、手分けして街中で配る。その時、ゴローが人ごみの中に元プロレスラーの五十嵐を見つける。外道番長というあだ名の悪役レスラーで、ファンだったのだ。ゴローが話しかけると、ガラの悪い顔つきとは裏腹に、愛想がよく、気さくにサインもしてくれた。ゴローはますますファンになる。そこへ幼稚園の教諭・岸本が通りかかる。彼女を見かけた五十嵐の目が怪しく光る。

事務所の権利を持っているのは、なんと階下のスナック輝のマスターだった。彼は萌美を引き連れて事務所に乗り込み、家賃が払えないなら事務所を出て行けと迫る。そこへ岸本がやってくる。依頼内容は、子供たちのためにヒーローショーをしてほしい、と。探偵業と何の関係もない、と文句を言うグレとゴローだが、この際お金になるならなんでもよいと、かおるは仕事を受ける。

その場に居合わせたマスターと萌美も巻き込まれ、結局、ゴローがレッド、蘭子がピンク、グレがブルー、萌美がイエロー。悪役のデビルデビルとデビルウーマンはマスターとかおる、という役割分担となる。まっ、安物の衣裳の中で蘭子だけが可愛いのはお約束。

岸本は言う。昔付き合っていた彼氏から部屋に閉じ込められてDVを受け、思いつめて自殺も考えたが、なんとか部屋から脱出。下赤塚まで逃げてきた時、幼稚園児の笑顔に救われたのだと。ちょうどそこの幼稚園で人を募集していたため、働くことになったのだと。ここの子たちは自分の命の恩人なのだ、だから今度は私がヒーローショーで子供たちを笑顔にする番なのだ。それを聞いてゴローや蘭子らは、こんな仕事だけど頑張ろうと決意する。

当日。観客の父兄の中に、なぜか霊媒師の河合がいる。

順調に出し物が進む中、突然五十嵐が乱入してくる。岸本が昔付き合っていたのは五十嵐だった。彼は逃げ出した岸本を探していたが、見つけたので奪い返しにきたのだ。ゴローやグレが止めようとするが、プロレスラー相手に素人が束になってかかったところで敵うはずがない。おまけに子供たちが見ている……

最後。謝礼はもらったが経費もかかり、結局、家賃を払うことはできなかった。今度こそ出て行けと言われているところへ、徳川の埋蔵金を探してほしいという依頼者がやってくる……

今日のゴロー

  • 「いくらなんでもやり過ぎでしょ。これじゃあまるで便利屋じゃないっすか」(もちろん、瑛太が「まほろ駅前多田便利軒」で便利屋の役をやっていたことを踏まえたものであろう)

雑感

  • 今回は本当に意味がわからない。悪役レスラーほど、リングを離れれば善人が多いとはよく言われること。五十嵐が愛想のいい人だったのはわかるが、それでは岸本に乱暴を働いたのはなぜか。おまけに監禁までしたとなると、単なるDVではなく重犯罪である。岸本に暴力を振るったのは五十嵐であるようにミスリードしておいて、実は……というオチかとも思ったが、そうではなかった。
  • あるいは、五十嵐がゴローたちに協力するつもりで、昔取った杵柄で自分が悪役となって乱入し、さんざん暴れまわった挙句、最後にやられる、という筋書きかとも思ったけど、そういうわけでもない。
  • もし単なる暴力野郎で、本当に岸本を奪い返しにきたのだとしても、家族やら他の教師たちやらゴローたちやら大勢の人の前で誘拐なんぞしたら、たちまち手が後ろに回るだろう。普通はショーが終わるのを待ち、一人になったところを襲うだろう。なんだって衆人環視の中で襲おうとしたのか? さっぱりわからないのである。

(2018/01/26 記)

「植木等とのぼせもん」第一回「誕生 スーダラ節」

放送

  • NHK、土曜日20時15分から30分

スタッフ

出演

植木家
近所の人
  • 武田玲奈(鎌田みよ子、理髪店理容師)
  • でんでん(鎌田巌、理髪店店主・みよ子のおじ)
芸能人
その他

劇中歌

粗筋

  • 過労から植木等が倒れる。彼の負担を少しでも減らすべく、付き人を募集、やってきたのが松崎雅臣だった。
  • 植木等は本当は真面目で責任感の強い男。それが無責任男をやれと言われて悩むが、(元僧侶である)父は「それこそが釈迦の教え」と言って励ます。

雑感

(2018/02/01 記)

追記

(2018/02/02 記)

*1:杉並北警察署警務課捜査資料室長役、交番時代の青島の同僚。「歳末特別警戒スペシャル」および「初夏の交通安全スペシャル」に登場。内田有紀演じる篠原夏美の父親。