窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「らんまん」(019)

第4週「ササユリ」(木)

放送日

  • 2023年04月27日

登場人物

概要

「自由」とは何かを知りたい万太郎は、綾と竹雄を残し、早川逸馬が率いる「声明社」へと向かう。互いに語り合う中で、万太郎のことをますます気に入った逸馬は、ある人物のもとへ万太郎を連れていく。そこにいたのは、ジョン万次郎だった。一方、綾と竹雄は高知で夜祭りに参加。綾は竹雄に心の内を明かす。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

綾から幸吉が好き(だった)、と聞かされるより、綾のことを褒め、綾のことを慕っていると言っても「竹雄に言われてもね~」と笑っていなされる方が、竹雄には辛いだろうな……



映画ランキング

「あまちゃん」(023)

第4週「おら、ウニが獲りてぇ」(金)

概要

かつて春子が過ごし、そのままの状態で残っている部屋で、母の若き日に思いをはせるアキ。思い出の品々を通じて、母と娘は心を通わせる。アキはいまだにウニが獲れないことに悩んでいたが、スランプ脱出の秘けつを春子から聞き、奮起する。そして海女たちの真剣勝負の漁、「本気獲り」への参加を願い出る。気合い十分のアキだったが、ヒロシからの突然の愛の告白で混乱してしまい……。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

まあ、どういうタイミングであっても、ヒロシに可能性はなかったと思うが、よりによってアキにとって大切な日の前日に告白するとは。そういうとこだぞ、ヒロシ。


映画ランキング

「あまちゃん」(022)

第4週「おら、ウニが獲りてぇ」(木)

概要

アキは、悩んだ末に、先輩海女・安部に海中でこっそりウニを渡してもらい、自分が取ったことにしていたことを、観光客に明かしてしまう。かつ枝や弥生から怒られたアキは、そこで安部が今季限りで海女を引退することを聞く。安部は、アキの母・春子と高校の同級生。アキは、安部から春子の若いころのことを聞くが、春子の過去について何か隠していることに気づく。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

  • 春子が安部ちゃんと同級生とは驚き。小泉今日子は1966年生まれ、2013年の時点で47歳。片桐はいりは1963年生まれ、50歳。
  • 以前にも書いたが、主要な登場人物のなかで最も精神年齢が幼いと思うのは春子だ。イラっと来たからと言って、娘に対する暴言は酷い。ただ、アキも、割と地雷を踏みに行っているよな、とは思う。アイドルの話をして春子が嫌がった時にやめるべきだった。
  • 自分がウニを取っていないことを観光客の前でバラすアキ。正直に言うのが正しいとは限らない典型だなあ。海女全員で観光客をもてなしている。役割分担がある、と考えるべきだ。アキが海から陸にウニを持って来て、目の前で割って食べさせてくれたのは嘘じゃないんだから。



映画ランキング

「あまちゃん」(021)

第4週「おら、ウニが獲りてぇ」(水)

概要

ヒロシが、アキの動画を観光協会のホームページに掲載したことで、アキの人気が急上昇し、ファンが押し寄せる事態に。ミス北鉄のユイの人気と相まって、町は大にぎわい。だが、アキは、いまだにウニが一匹も取れないことに悩んでいた。海女漁ができるシーズンは、あと一週間。このままでは海女として認められないと焦るアキに、先輩海女たちが考えた秘策とは……。(NHKオンデマンドの解説より)

先輩海女たちが考えた秘策とは、安部ちゃんが影武者となって、自分が取ったウニを水中でアキに渡し、アキが取ったことにする、というものだった。アキ目当てに集まった客は喜ぶ。アキは客を騙していると嫌がるが、夏は「海女はサービス業」だと喝破する。ユイもサービスに徹しており、アキは落ち込むのだった。

感想

  • 夏は、アキが自分で取ったわけではないことを知りつつ、「ウニが取れたからアキを海女として認める」。本気で海女を辞めさせるつもりはなかったのだろう。
  • 純真なアキが悩むのもわかるが、プロというのはそういうものだわなあ。


映画ランキング

「あまちゃん」(020)

第4週「おら、ウニが獲りてぇ」(火)

概要

ファンの観光客が町に多数押し寄せ、ミス北鉄のユイの人気はうなぎのぼり。一方のアキは、スランプに悩んでいた。潮に流された恐怖がよみがえり、うまく潜れず、いまだウニを取れないでいたのだ。そんなアキを見守るヒロシは、ひそかに寄せていたアキへの思いを、彼女の母・春子に打ち明け、相談する。そしてヒロシのある行動が、新たな騒動を引き起こして……。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

  • アキはまだ高校生だし、とにかく現在の現役の海女さんたちと比べてダントツで若いわけだから、焦らず、ゆっくりと育てていけばいいように思うが……(今月中にウニが取れなければ失格、などと期限を決めずに)
  • 春子が高校時代に夢中になっていた歌番組、として「君に、胸キュン」が流れた。今は見るのがつらい。教授も、幸宏さんも、若い。
  • 彼氏ができると、海女は腕を上げるそうだ(by 今野弥生)。それって下ネタなの?
  • 本人に伝える前に母親に告白するとは、ヒロシはやはり変わっている。
  • ヒロシがアキの動画をWebサイトにアップしたら、今度はアキ目当ての客が増えた。そりゃそうだろう。


映画ランキング

「らんまん」(018)

第4週「ササユリ」(水)

放送日

  • 2023年04月26日

概要

万太郎と竹雄は、綾を探しに高知へと向かう。綾がいたのは、自由民権運動の結社「声明社」の集会場。集会では、リーダーの早川逸馬が観衆の楠野喜江たちに、国民の自由と権利について訴えていた。ひょんなことから演台に上げられた万太郎は、草花の力強さについて話し始める。(NHKオンデマンドの解説より)

綾が走った先は幸吉のところだった。が、どうやら幸吉には嫁がいたようだ。ショックを受けた綾だが、ササユリの花を見て「うすいピンクの花は、お酒に酔った人の顔みたい」と感じ、力づけられる。

早川逸馬の演説を聞いた万太郎は、民人を喩えて「役立たずの雑草」という早川に「それは違う」と叫んでしまう。雑草と言われる草にも名前があり、役割がある、それを人間が知らないだけと力説するが、早川は、それこそが我らが天から与えられた権利だと説く。「自由とは何か?」と訊く万太郎に、早川は「だったらついて来い」と誘う。

感想

幸吉らあはもっと遠いところから出稼ぎに来ているのかと思ったが、女の足で、荷物も持たずに行かれる距離だったのか? 若い女が幸吉の汗を拭いたからといって、嫁だと決めつけることはない、妹かも知れないではないか? とか思わなくもないが、そこは、綾の幸吉に対する気持ちと幸吉の綾に対する気持ちはすれ違っていたことを綾が悟った、という絵なのだろう。

万太郎は早川らに巻き込まれていくのか? 当主になるために好きな植物との関りも諦めたくらいなのに、自由民権運動のために時間を遣うのは不思議。

綾の一大事ではあるが、綾、万太郎、竹雄が揃って一晩家を空けても、商売には影響はでないのね。竹雄は、万太郎の世話に明け暮れ、店の仕事を覚える(商売の経験を積む)貴重なチャンスを逃しているような気がする。



映画ランキング

「らんまん」(017)

第4週「ササユリ」(火)

放送日

  • 2023年04月25日

概要

竹雄は東京滞在中に、万太郎を追い詰めてしまったことを悔いていた。竹雄から話を聞いたタキは、万太郎の植物への情熱を改めて思い知り、ある決心を固める。その決心とは、万太郎と綾を夫婦にすることだった。タキから話を聞いた二人は、受け入れられるはずもなく……綾は家を飛び出してしまう。(NHKオンデマンドの解説より)

綾は「私にだって好いた人がいます」、万太郎は「家の犠牲になるのはわし一人で十分じゃ」と答え、タキを驚愕させる……。

万太郎は竹雄に、「姉ちゃんに好きだと言え」とけしかけるが、竹雄は「身分が違います」と固辞する……。

感想

やはり綾と万太郎は兄弟ではなかったか。

第二回のタキとヒサのやり取りを聞いた時、綾はヒサの子ではないのか? と疑念が生じ、第五回でヒサが亡くなる前、万太郎のことばかり気にしていたのは、後継ぎだからというより、実子だからということではないかと思ったのだが、書いていなかった!

綾はタキの娘の子で、万太郎とはいとこ。コロリ(コレラ)で万太郎の父と同様、綾の両親も死んだため、当家で引き取ったのだそうだ。隠しておくことはなかったと思うが、万太郎は早世するかも知れず、綾に婿を取らせて後継ぎにさせる時に、先代の子ではないことが問題にならないように、という配慮だろうか? しかし少なくとも分家の人は知っているはずだから、あまり意味はないように思うが……

綾は、普通なら嫁に出さなければならず、そうなれば峰屋を出て行くことになる。が、家業に関わっていたいという本人の気持ちを汲み、かつ、植物学を続けたいと本心では思っている万太郎の気持ちを汲むには、綾と万太郎が夫婦になるのが唯一最善の策ではあろう。当時としては、タキは柔軟で思いやりのある人間だった。まさか当の二人から、ここまで反発を受けるとは思っていなかったに違いない。タキもショックだっただろう。敢えて言うならば、一方的に命じるのではなく、もう少し根回しをしておくべきだった。

ただ、当時の女子に「好きな人と一緒になる」という発想はないはずなので、綾の反発もちょっと変。



映画ランキング

「らんまん」(016)

第4週「ササユリ」(月)

放送日

  • 2023年04月24日

登場人物

概要

東京から高知に帰ってきた万太郎は、道すがら自由について演説をする男を見かける。帰宅した万太郎は峰屋の面々に博覧会の報告をするが、当主らしく立派になった姿に、綾、市蔵たちも安堵するのだった。さらに万太郎はタキに植物の研究はやめると告げる。しかし、竹雄は万太郎の本心に気づいていて……。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

万太郎は酒蔵の見学を請うたり、帳面(顧客名簿? 売上表?)を写したりと、実際に商売に身を入れ始める。竹雄が先週、あれこれ言ったのが効き、心を入れ替えたのだ。ところが竹雄の表情は晴れない。文句は言ったけど、言ったことを聞いてくれたら聞いてくれたで、不満があるとは、男心は複雑だのう竹雄よ。タキに「話があります」と言ったところで終わったが、何の話をするつもりかな。



映画ランキング

「あまちゃん」(019)

第4週「おら、ウニが獲りてぇ」(月)

概要

初代ミス北鉄に選ばれたユイの動画が観光協会のホームページに載ると、町に大勢の観光客が押しかけてきた。一躍アイドルとなったユイは、ファンに囲まれ、北三陸駅長・大吉は臨時列車を出したり、夏にも名物「ウニ丼」の注文が殺到したりと町じゅう大騒ぎだ。たった一日で驚異的な観光収入があがり、町の人々は驚く。一方、アキは海女修業を再開するが……。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

ユイの一日車掌は月一日の約束だったはずだが、人が大勢集まったからと連続してやらせるのは契約違反。臨時で増やすとしても、連続ではなく、あらかじめ日を決めて、事前に告知し、商店街の人にも十分に体制を整えてもらってから、としないと、せっかく集まった人も、ユイはいいけど観光地としては酷いという印象を持たれ、逆効果になってしまうのではないか……と大人の私は思うが、「波」が押し寄せてきた時に「チャンスを逃したくない」という大吉の対応は、それはそれで立派ではある。

大勢にチヤホヤされても自分を見失わず「私は何もしていない」「アイドルみたいだけどアイドルではない」と言えるユイも立派。

さて、解禁が解けて久しぶりに海に出るアキの首尾はどうか。



映画ランキング

「どうする家康」(15)

題名

  • 「どうする家康」第15話「姉川でどうする!」

放送日

  • 2023年4月23日

登場人物

  • 板垣李光人(井伊虎松)
  • 柴田理恵(老婆) ←以前にも出ていたが書きそびれていたので

概要

命からがら藤吉郎と共に金ヶ崎の激戦を生き延びた家康。休む間もなく、信長に浅井・朝倉討伐の先陣を申しつけられる。そんな中、浅井長政から「ともに信長を討ち取ろう」と呼びかける密書が届く。姉川を挟んで両軍が向き合い、決戦の時が迫る中、家康は信長を裏切るか否かの選択を迫られる。家臣の中でも意見が分かれ、紛糾するところに家康陣へ信長から銃弾が撃ち込まれる!(公式サイトより)

長く岡崎を離れ、三河遠江が心配な家康は、遠江に見附城を築き、ここに酒井忠次を入れて遠江を平定させるつもり。そのことを信長に報告すると、「見附では遠江を押さえきれない、引間にしろ、引間にはお前が入れ、そうでないと武田への押さえにならない」「岡崎は信康に任せよ」と言われ、一々正論なのだが、徳川の内政に細かく口をはさんでくる信長がどうにも気に入らない。

姉川の合戦で浅井・朝倉を退けたのち、岡崎城は信康に任せ、瀬名を残して引間へ移転。引間は浜松と改名。地元の娘の演じる舞を見入っているところに刺客が現われ……

今日の石川数正酒井忠次

数正「今なら信長を倒せましょう、しかし、倒した後どうするのか」
忠次「ぐっちゃぐっちゃに逆戻りじゃなあ」
数正「殿、あのぐっちゃぐっちゃをもう一度やりますか? もう一度やって生き延びられるとお思いでござるか?」

雑感

金ヶ崎の退き口はナレで済ませ、家康も秀吉も京に生還したところから物語スタート。そもそも家康の進言に従って退却をしていなければ大変な被害に遭っていたのに、そのことに対して誰一人感謝したりねぎらったりしないのは寂しい。が、あの信長傘下であれば、そんなものか?

姉川の合戦で、浅井が徳川に調略を仕掛けたとか、それにいったんは応じる気配を見せたとかいうのは突拍子もなさ過ぎて驚くが、今年の家康であればそういう迷いもありか。忠勝や康政までも同調する中で、数正、忠次の重臣二人はハナから取り合わず、「その先を考えましたか?」という形で説得するのが見事。

ラストで家康に暗殺を仕掛けたのは井伊虎松のようだ。

significant tweet



映画ランキング

「あまちゃん」(018)

第3週「おら、東京さ帰りたくねぇ」(土)

登場人物

  • 小林優斗(長内克也、六郎・かつ枝の子)

概要

三陸秋祭りの当日。町おこしの目玉の「ミス北鉄コンテスト」では、ユイが、初代ミス北鉄に選ばれる。地元のアイドルとして輝くユイに刺激を受けたアキは奮起し、夏に海女修業を再開させてくれるように頼み込む。そんなアキに、夏は、過去の衝撃的な出来事について語り始める。一方、観光協会では、ヒロシとアイドルオタクのヒビキの行動が、思わぬ事態を招いて……。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

「ミス北鉄コンテスト」のエントリーがわずか5名とは寂しい。しかも、北鉄に乗った人が投票権がもらえるはずだったと思うが、北鉄のサイトから投票できるようになってしまった。ちなみに、クリックしたら票が入るシステムを作るのは簡単だが、二重投票を防ぐシステムを作ろうと思ったら相当に大変なはず。ヒロシが半日でできるとは思えない。

アキはばっばに謝罪し、言うことを守ると宣言して謹慎を解いてもらった。ただし今月中にウニを一個でも取ること。それができなければ諦めるという条件。もともと海を嘗めている(から危ない)として海女をやめさせたはず。ウニを取れるかどうかの技術は別問題だと思うが、それも甘さのうちだとの判断か。

ユイは北鉄の一日車掌を務めることになったが、ヒビキ一郎をはじめとする鉄オタが大勢押しかけ、大変な事態に……

アキとユイは高校二年生で同級生の設定だが、ユイは老け顔。しかし実際は能年 玲奈は1993年7月生まれで橋本愛は1996年1月生まれ。能年玲奈の方が三才(学年でいうと二年)上だ。じぇじぇ。


映画ランキング

「あまちゃん」(017)

第3週「おら、東京さ帰りたくねぇ」(金)

概要

ヒロシは、大吉の紹介により、観光協会のWeb担当として菅原の下で働くことになる。「ミス北鉄コンテスト」に出場することになったユイから、東京に出てアイドルになる夢を持っていることを聞かされたアキは、着々と夢の実現に向けて進んでいるユイと、海女謹慎中の自分を比較して落ち込んでしまう。そんな折、家の中で隠し部屋の入り口を見つける。その中には……。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

ユイの夢はアイドルになることだった。アキは「かっけー」と言うが、別にユイはそう思っているだけで、「着々と夢の実現に向けて進んでいる」ようには見えない。

都会から来た人が方言を話すと、バカにされたほうに感じる、というユイの言い分はわかる気がする。しかし、地元の人間だから地元の悪口をいくら言ってもいいことにはならない。ユイが地元を悪く言うのも、聞いていてきもちのいいものではない。

まあ、地方と都会では全然違うのは事実なので、ユイはとにかく一度は東京へ出てみるといいよ。

さて、アキはどうしたものか。バッバの怒りはなかなか解けないし。


映画ランキング

「らんまん」(015)

第3週「ジョウロウホトトギス」(金)

放送日

  • 2023年04月21日

概要

東京で憧れの植物学者たちと出会い、植物の研究にますます心を惹かれる万太郎。そんな万太郎に、竹雄は不安な心のうちをぶつけ、二人は口論になってしまう。東京滞在の最後の夜、万太郎は博覧会会場で出会った和菓子屋の娘・寿恵子のことが忘れられず、もう一度会いたいと願うが……。(NHKオンデマンドの解説より)

東京での最後の夜は牛鍋を食べに行くことに。店内で近くに座っていた客が、博覧会で酒の飲み比べをしたが、土佐の酒が一番うまかった……という声が聞こえ、万太郎と竹雄は大喜び。万太郎はその席に酒をおごってしまう。峰乃月ではないが。

最後に博覧会の屋台を覗くと、寿恵子がいた! 万太郎は再会を喜び、寿恵子も万太郎を覚えていて「かえるさま」と呼び、お土産をくれる。が、名前も聞かずに別れる。「東京には、もう来ることもないじゃろう」と呟いて。

今日の竹雄(と万太郎)その1

「ええですか、わしは若にお仕えしゆうがじゃありません。峰屋のご当主にお仕えしゆうがじゃき」

今日の竹雄(と万太郎)その2

「高い本も高い顕微鏡を買うがも、ええです。昔から大店の旦那衆はそりゃあ羽振りよう遊んだものだと、大奥様からも父ちゃんからも聞いちょります。けんどそれは、若が峰屋の当主を務めるきこそ」
「わしが見つけたあの花は、先生も見たことがないとおっしゃった。世界中誰も知らん花かも知れん。わしだけが知っちゅう」
「ほんで? 若が峰屋を放り出したら、わしらはどうしたらええがですか。若はわしらを捨てるがですか」

感想

本来なら番頭(の子)が当主にくってかかるなどあってはならないが、だから竹雄もこれまでずっと我慢に我慢を重ねてきたが、ついに爆発。本音をぶつけたのはよかった。多分、土佐にいたらできなかった。もっとも土佐にいたら、ここまで万太郎が羽目を外すこともなかっただろうが。

東京の珍しいものをあれもこれもほしがり、「また東京へ来ればいい」と言っていた万太郎だが、竹雄との口論を経て、最後は「東京には二度と来ることはない」と呟いたのだから、竹雄の気持ちは通じたのだ。道があることを知ってしまった直後の万太郎にとって、それはさぞ辛いことだっただろう。

寿恵子と再会した時も、名前と住所くらい聞けばよかったのに、と思ったが、もう会うことはないと、万太郎なりに諦めたのだ。

予告編がなかった。ない方がいい。



映画ランキング

「らんまん」(014)

第3週「ジョウロウホトトギス」(木)

放送日

登場人物

概要

万太郎は、ついに旅の最大の目的である博物館を訪れる。子どもの頃から憧れていた植物学者の野田基善と里中芳生に出会い、「日本の植物にはまだ学名がつけられていないものや発見されていないものがたくさんある」と知った万太郎は、大きな刺激を受ける。竹雄は生き生きとした万太郎の姿を見て、万太郎の心が峰屋から離れていくことに不安を感じるのだった。(NHKオンデマンドの解説より)

今日の野田基善と万太郎

「この博物図は、私が博物局にきて最初に手掛けた仕事だ。君、小学生の時にこれを写したのか」
「はい」
「それで、ここまで来たのか」
「はい」
「こんなに、こんなに嬉しいことはない」
「先生……」
「私の芽がそこまで届いておったか」

感想

これまでの14回の中で、今回が一番面白かった。

本物の学者(万太郎いわくの「心の友」)と出会い、万太郎がやってきたこと、やりたいと思っていることが植物学の中でどういう位置を占めているのかを知る。世界とつながったのだ。目の前に大きな大きな山がそびえたっているのを万太郎は見た。

喜ぶ万太郎を見る竹雄は逆に意気消沈する。これまで万太郎は商売に身を入れて来なかったが、そうはいっても本業は峰屋であり、植物のことはあくまで遊びの一環であると思っていた。思おうとしていた。遊びに夢中になっているだけだと。いつかは興味を失い、本業に身を入れる日が来ると。

しかし、これで万太郎は植物に本気でのめり込むことになるだろう、商売のことはますますどうでもよくなるだろうということを悟ってしまったのだ。自分にとって何より大事な峰屋のことを大事にしてくれないのは、寂しく、情けなく感じることであるに違いない。

この二つをワンセットで描いたところが見事だった。万太郎の前に道ができた時には感動したが、それは竹雄にとっては絶望感を抱かせるものだったんだなと。



映画ランキング

「あまちゃん」(016)

第3週「おら、東京さ帰りたくねぇ」(木)

登場人物

概要

ヒロシの発案で、秋祭りにあわせてミスコンテストを開くことが決まり、町は大盛り上がり。一方、アキは、親友のユイに誘われ、家へ遊びに行く。ヒロシとユイの父・足立功は、アキの母・春子の高校時代の担任で、今は県議会議員を務める地元の名士。アキは格式高い足立家の暮らしぶりに驚くが、功とヒロシ親子の間には何やら複雑な事情がありそうで……。(NHKオンデマンドの解説より)

感想

ヒロシ・ユイの両親が初登場(父親はこれまで写真のみ)。ヒロシがああなった責任がすべて父親にあるとは言わないが、ユイが家を出たがっている理由はよくわかった。単に東京に対する憧れではなく、家を出たいのだ。



映画ランキング