窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

TRICK、エピソード5(第九話、最終話)

出演

  • 鴻上尚史(黒津次男、黒門島の住人)
  • 正名僕蔵(黒津三男、次男の弟)
  • 柴崎蛾王(黒津元男、黒津本家の当主で次男、三男のいとこ)

雑感

ストーリーは、結局ファンタジーだったということか。黒門島のシャーマンであった奈緒子の母が、決められた結婚式をバッくれて剛三と駆け落ちし、シャーマンがいなくなった島は死にはじめ、島民は奈緒子の母を怨んでいる。剛三が、単に手品師というだけでなく、霊能力者と称する人に敵意を燃やし、そのトリックを暴き続けてきたのは、こうした過去と関係がありそうだ。

一方、黒門島の人から殺されるかも知れないという危険は常に感じていた様子だが、黒門島に本物の霊能力者がいることは信じていた? 少なくとも里見自身は、自分に霊能力があり、奈緒子もそれを受け継いでいるということは信じていた? 前者は彼の信念と矛盾するし、後者は、一方で上田に対して自分の霊能力を示すのに手品を披露しているのだから、どうもはっきりしない。

父親のあとを継いで、この世に霊能力などない、あるとすればそれはトリックと信じているはずの奈緒子が、なぜか自分に霊能力があると言われてそれを信じてしまう。もっとも、面白いことにこの時は上田が意外に冴えた言動をする。そのあたり、この二人はお似合いではある。で、けがをした上田の腕に奈緒子が触れると、一瞬で治ってしまうのは、奈緒子に霊能力があるということ? それとも何かタネがある?(恐らくここでは、どちらとも解釈できるように曖昧な表現にしていたのだと思うが)

門島の一派は、事故に見せかけて剛三を殺し、里見は、いつの日か奈緒子が、自分が父親を殺したと誤解するように、奈緒子の宝箱に証拠のカギを入れておき、それに気づいた奈緒子が黒門島に行くように仕向け……という理解でいいのかな。しかし奈緒子に黒門島へ行かせて何をさせたかったのかが不明。黒門島にもいろいろな派閥がありそうだが、剛三を殺したのが誰なのかも不明。里見がなぜ自分の過去を奈緒子に20年間黙して語らなかったのかがさっぱりわからない。剛三の死は事故死で片がついたが、里見は事故ではなく殺されたのだとわかっていた。それなのになぜ警察にそう言わなかったのかが不明。不明だらけ。

自分一人の力ではどうしようもないから? でも結局、最後は単身で乗り込んでいくし。しかし、びっくり玉(?)を破裂させただけで、これといったことをしたわけではないし。過去を反省してシャーマンに戻ったわけではなく(一時的にそう装うが)、地元民の怨みは消えたわけではないのに、どうやって島を脱出し内地に戻って来たのかもわからない。

わからないついでに、黒津家には、代々伝わる宝のありかを記した札があり、それと奈緒子が伝えられたものと合わせると宝のありかがわかるという。奈緒子が伝えらえたものというのは「門」の中に「火」がある文字のことだろう。この字になるように札を並べると、裏に地図が出現するというわけ。奈緒子はこの文字をいつ知った? 黒津ではこの文字を知らなかった? それなのに元男が偽を札を作れたのはどうして?

まだまだあるが、きりがないからこのくらいにする。父親の死にまつわる謎を一話からずっと引っ張ってきて、結局真相は明確にならず、黒津兄弟の目的は単なる宝探しで、ストーリー的には破綻していると思う。

しかしまあ、面白かったから、いいか。

既に予備知識があったから、知ってはいたんだけど、たびたび奈緒子をストーキングしている男の名はテルキナ(照喜名保)、沖縄っぽい名だが黒門島とは何の関係もない単なるストーカーだということがここで判明。黒津がそこまで調べるかねえ。

野際陽子はうまいと思うが、奈緒子の母親役としてはしっくりこない。やはりちょっと年齢が離れすぎているのではないか(放映時、64歳。仲間由紀恵が20歳だったので44歳差)。

正名僕蔵は「踊る大捜査線」に河原崎宗太役で出ているらしいが記憶にない(コスプレマニアの偽警察官。テレビ本編の第三話、「秋の犯罪撲滅スペシャル」にも登場するが、本格的な登場は劇場版およびプロジェクトK)。

仲間由紀恵の初主演作は、こうして幕を閉じた。

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TRICK、エピソード4(第八話)

出演

雑感

謎解きとしては前作に続いてちょっとぐだぐだのところがある。スケッチブックに書いた数字を当てて見せましょうという桂木のトリックは、書いた数字を会場に見せているわけで、それを見た誰かがなんらかの信号を送っていることは明らか。上田が被験者役を買って出るなら、誰にも見せずに数字を書けばよかったのに、あれでは(物理学風にいえば)比較実験になっていない。

今回は(珍しく)一話完結。これまでに比べてスピーディーな展開で、それは良かった。

奈緒子がピンチに陥ると、決まって里見がうなされるなどの場面がうつる。エピソード1では指を切られそうになるし、エピソード2では実際に命の危険もあったが、本作では単に立場がなくなるだけで、なんの危機的状況でもないのにこの展開はちょっと過剰だが、これは最終回へ向けての伏線か。恐らく、父親の死は単なる事故ではないのだろうから。

前作では家賃5ヵ月分をせしめた奈緒子だが、本作の報酬は二泊三日の温泉旅行、それも大家さんへの貢物と化しそう。前作で得た5ヵ月分はどうしたのか? 当座の生活費に一ヵ月分くらいは残すとしても、4ヵ月分もまとめて支払えば、大家さんも見直すだろうし、当分は催促はなくなるはず。払わないで、他のことに遣ってしまったのだろうか?

里見が初めて上田と話をする。この時の様子はなかなかコミカルだった。しかし奈緒子に初夜の心得を説くのはヘン。もし里見が感じたように、この二人が恋人どうしだとするなら、この時点で何も関係がなかったとする根拠は何もないし。むしろ深い関係になったから部屋へ招いたのかも知れないわけだし。しかもその心得が「胸を隠せ」は、いくらなんでもチョット。

大家さんは第七話では奈緒子の職業を「ストリッパー?」などと訊いていたが、本作ではいつの間にか手品師であることを知っていた。

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TRICK、エピソード3(第六話、第七話)

出演

  • 佐伯日菜子(黒坂美幸および黒坂陽子、霊能力で人を殺すことを予言)
  • 渡辺哲(「哲!この部屋」司会者)

雑感

前回、捜査費用についてどうなっているのかと書いたが、さっそく、付き合うに当たって奈緒子が上田にお金を要求する場面があった。家賃5ヵ月分……は決して安くない。これなら、奈緒子にとってはいい稼ぎなのではないか。

当初から気になっていたのだが、顔を途中で切るアングルが多い。普通はそういう画面の切り方はしないはず。ちょっとヘン。

上田が科学(物理学)の話になると、得意になって(早口で)「XXXX年アルバート・アインシュタインは……」などと長台詞をまくしたてる。これはのちにテレビのガリレオ先生に受け継がれているように思う。もっとも、局が違うからそういう露骨なパクリをするか? という疑問もある。本シリーズとガリレオとの関連性は、誰か論じてほしい。

さて本作は、これから人を殺すから監禁してほしいと警察にやってくる女(黒坂美幸)によって事件が幕を開ける。監禁されても自分は霊能力によって殺人を実行することができるが、日本の法律では霊能力による殺人で有罪にすることは不可能だからとうそぶく。警察は事件が起きていないのに拘束することはできないため、上田のところへ連れてくる。

目を離したわずかの隙に殺人が実行されるが、上田と奈緒子は(警察も)、どうやって美幸が殺人を実行したかに頭を悩ませる。通常の方法では実行不可能と判断せざるを得ない……やはり霊能力か? いやいや、共犯がいるに決まっているでしょう。わざと自分に目を向けさせ、その自分は鉄壁のアリバイを用意しておいて、自分が殺したと言い張り不起訴を狙う……というのは、ミステリーではありがちなパターンだろう。

ようやく共犯説にたどりついたと思ったら、目撃情報によって、確かに美幸が犯人だとされ、再び振り出しに。だからー、実行犯は美幸に似た人で、美幸そっくりの髪型・服装をしていただけでしょ。そうしたら美幸は双子だった。警察は、美幸に姉妹がいるかどうかも調べていなかったのか?

佐伯日菜子は「真・女立喰師列伝」で「ケンタッキーの日菜子」役で登場した。今回、役者の方も双子なのかと思ったが、一人二役だったようで。二人が手を握る場面があったじゃない、と思って見返すと、手を握る瞬間は一方の顔が映っていない。この場面だけ、別の役者の手を利用したわけか。

上田が「テレビのテツコの部屋は見逃せない」と言ってみる番組が「哲!この部屋」というのは笑った。が、本編ではチラと映るだけのこの番組をしっかり一本撮り、DVDでそれを見せるなどの手法は「踊る大捜査線」を彷彿とさせる。

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TRICK、エピソード2(第四話、第五話)

出演

雑感

息の長い人気シリーズとなる本作は、仲間由紀恵阿部寛のコンビが主演である、という前知識はあった(というか、ちょっとDVDを見ればすぐわかってしまう)が、前回の終わり方だと上田と奈緒子の縁が切れてしまう。どうつながるのか、と思ったら、天才物理学者である上田次郎のところには、超常現象のような不可思議な事件の相談が警察から持ち込まれるのだった。どこかで聞いた設定だが、フジテレビのドラマ「ガリレオ」は2007年の放映なのでこれよりずっとあと。ただし東野圭吾の「探偵ガリレオ」が上梓されたのは1998年だから、それがスタッフの頭にあったのかも知れない。

その上田は、ガリレオ先生と違って科学的知識はともかく、現実の(日常の)謎を解くには今一つキレがなく、しかも憶病でもあるため、捜査に奈緒子を付き合わせることになった。このスタイルが続くのだろう。捜査費用をどうしていたのかは今のところ触れられていない。上田は少なくともお金に困ってはいないようだし、上田が個人的に連れて行った相棒なので、本来なら上田が奈緒子に相応の手当を支払うべきだが、あの二人の仲からすると、どうなのかは怪しい。

さて、本作では、新しく赴任した警官が「村人が誰もいない」といって寄越した連絡が発端。消防団が調査に赴くと、実際に村人が消えている。しかも、しかも食べかけの料理が机の上に乗っていたり、テレビがついていたりして、今の今までそこで普通に生活していたらしい。つまり、旅行なり仕事なりで家を空けたという風ではない。上田、奈緒子が調査に行くと、ミラクル三井が「村人は自分が消した」といい、同行した警官の前田を消してしまう。その上上田の首だけ消すと宣言し、上田が姿を消した後奈緒子の前には首なし死体が……

一話ずつ見るつもりが、上田の死体が登場した時点で終わりでは、後編を見ないわけにはいかない。50分二話で1エピソードという構成は少々長いが、引き込まれた。

上田の、偉そうにしているけど実は気が弱い、気が弱そうだけど意外に喧嘩が強いなどのつかみどころのないキャラクター、同じく奈緒子の、おしとやかにみえるけど気が強く口が悪いという元祖ツンデレキャラ、そして仲がいいのか悪いのかわからない二人の関係、というこの設定は実に面白い。

ただし、キーワードとしてやたらに繰り返される「貧乳」と「巨根」はちょっとな……。品がないし、ものすごく失礼だし、あんまり笑えない。もっとも、首なし死体を前にして、「上田だと確認できることはないのか?」と矢部に詰め寄られた奈緒子が、下半身を見ればわかる、と下着をはぎ取るのだが、実はこれまで男性のその部分を見たことがないらしい奈緒子は、これだけ見ても大きいのか小さいのかわからず……というあたりは、あまりに現実離れしていて笑えたが。ま、深夜枠だからな。

ミラクル三井が「村人は自分が消した」と言った時、その方法がわからないため何も言い返せないまま地団太を踏む(だけの)二人だが、方法はどうあれ、村人を消したと言っているのだから、今すぐ村人を元に戻さない限り、誘拐なり監禁なりでしょっぴく、とすれば良かったのではと思えるのだが。

今回は奈緒子の「エヘヘヘヘ」笑いがなかった(やむ落ちにはあった)。

トリック(2) [DVD]

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「官僚たちの夏」最終話「天下りせず」(TBS)

出演

感想

鮎川は死に、庭野は繊維業界が潰されるのを止められず、暴徒に殴られて失意の中で退場、牧は自分の主張をなくし手下の片山にまで咬みつかれる始末……自分たちにはどうすることもできない流れの中で、光が見えないまま幕切れとなった。最終話ではじめて原作のテイストに近くなったといえるが、どうにも中途半端な終わり方だ。

おまけに、エンディングではその後の日本の繁栄の様子をフラッシュバックで流していたため、結局通産省は何をやっていたのか? と虚しく問いかけることになっている。そんなことを企図したものだったのか?

岡屋社長が「この10年なにも変わっていない……」と庭野を激しく非難するが、彼ら(繊維業界の人たち)こそこの10年で何を学んだのか。かつて綿の輸出が右肩上がりで伸びてはしゃいでいた時に、アメリカから自由化を押しつけられて日本の綿は壊滅的な打撃を受け、岡屋社長も吸収合併を余儀なくされた。その後繊維業界は化学繊維に転じ、これがうまくいって輸出が伸び、さあ設備投資だなんだとはしゃいでいたら、アメリカは輸入規制を押しつけ……。

現実がどうだったかはともかく、ドラマを見る限りでは、日本が派手に儲ければアメリカに潰される。だから好景気に踊らされず、特に対米輸出には頼らない産業構造を作るべきだったのではないか。それを通産のせいにするなよ、とは思う。

片山が援助を申し出、庭野が「弱者救済は石炭で手一杯だ」と断わったのもおもしろい構図(これまでと逆)。それに対し片山が「日本の繊維は弱者じゃない」と切り返すところが今回のハイライト、かな。

風越の、辞めた後も天下りせず、雑文を書いたり講演をしたりして貧しく過ごすというのもポリシーではあろう。しかし力がない。日本を憂いて、庭野を心配して駆け付けても、「こんなことでいちいち先輩面してやってこないでくださいよ」と言われるのがオチ。牧のセリフにムッとしたのは風越だけではないかも知れないが、この点に関しては牧が正論だ。少々頼りなくても(頼りなく見えても)、だからといってOBにしゃしゃり出てこられたら現場はたまったもんじゃない。

藤田朋子がいかにも今風の奥さんだった。昭和40年代だと、いかに高級官僚の妻とはいえ、あんな若々しくないだろうと思うのだが。

官僚たちの夏 [DVD]

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城山三郎の小説もこのテレビドラマも佐橋滋をモデルにした主人公「風越信吾」をヒーロー化して描いているが

それはどうだろうか。原作ではそうではないと思う。原作を読んだことがあってこのドラマを見た僕は、なんでこんなに風越たちが美化されているのか不思議だった(今でも不思議だ)。官僚を持ち上げる政治的な理由があったのか、最終回で急転したのは、政局が変わったからかなどと訝ってしまう。

TRICK、第三話「母の死」

雑感

ようやくビッグマザーのトリックをあばき、母之泉を壊滅に追い込んだが、霧島澄子が最後に「本当の霊能力者はいるんだ」とつぶやいたことが恐らく本作の最後までキーワードになるのだろう。どうやら奈緒子の亡き父親もからんでいるみたいだが。

奈緒子は貧乳、上田は巨根であることがコンプレックスらしい。特に上田はそのことでしばしば奈緒子をからかう。あまりいい趣味じゃないが、そもそも仲間由紀恵ってそんなに胸小さいかな……(ま、大きくはないが)。

オープニング、あるいはDVDのジャケットで裸の男女が登場するが、これは誰? ドラマの中との照合で考えるなら、上田と奈緒子か? そうなのか? この裸は仲間由紀恵なのか?(いや、実際には代役としても)

DVDにはいろいろ特典映像がついていて面白いが、特に「やむなく落としたカット集」(通称「やむ落ち」)がべらぼうに面白い。時間の制約だろうがなんだろうが、カットされたシーンというのはそれなりのものだったんでしょ、と思っていたが、話に飛躍があるところをうまくつないでくれたり、ものすごく魅力的な表情を演じていたり、「なんでこのシーンをカットしたの!?」と思わず叫びたくなるものばかり。

レンタルDVDゆえ、繰り返し見ることはかなわないが、これは、せめて2回は見たいドラマ。DVD買っちゃおうかなー。

TRICK、第二話「壁抜け」

出演

  • 前原一輝(石原達也、矢部の後輩の刑事)
  • 瀬戸陽一朗(照喜名保)
  • 山崎一(津村俊介、ビッグマザーの側近)
  • 伊藤裕子(大森美和子、日本科学技術大学事務長の娘で母之泉の信者)
  • 遠藤直哉(瀬田一彦、奈緒子の実家の近くに住む医師)
  • 河原さぶ青木正吾、子供を殺され母之泉の怨みを持つ?)

雑感

ちょっと面白くなってきた。山田奈緒子が、ただの貧乏手品師から、年上の上田に対してタメ口あるいは格下の相手に対するような口のきき方をしたり、「エヘヘヘヘ」という奇妙な笑い声を披露したり、霊能者に対してインチキだと言い張り、といって謎をあっさり解明するのではなく騙されたり、といった性格設定が、それを演じる仲間由紀恵とともに、とてもキュートで魅力的なものに感じられる。

それに、彼女を追いかける謎の人物がいたり、決め台詞があったり(?)とか、いろいろと凝った作りになっているようで、何度か繰り返し見てみたいドラマだ。

奈緒子の父母は第一話のみの役かと思ったが、その後も登場する。特に亡き父の存在はジョーカーになるのか。

ストーリーは、笑えるシーンも随所にあり、軽く見ていたのだが、大森美和子が本当に殺されてしまったのでちょっとショックだ。

TRICK、第一話「透視」

2000年にテレビ朝日系の深夜枠で放映されたドラマ。監督は堤幸彦、保母浩章、大根仁、木村ひさし。

出演

放映

2000年7月7日〜

雑感

仲間由紀恵阿部寛も、顔も名前も知っていたけど、ちゃんと役をやっているのを見たのは初めてだ(ごくせんをチラと見たことはあったが)。逆に、ちゃんと役をやっているのを見たことがないのに、顔や名前を知っているのは、僕としては珍しい。

単純に、面白かった。仲間由紀恵は思ったよりうまいなあというのが感想。ストーリーの面白さとは別に、手品のトリックが気になって引き込まれる、という面もある。ただし、これはあまり引っ張られると返って興をそぐので、ほどほどでお願いしたい。番組冒頭で紹介されたフーディーニのネタばらし件は、ずいぶん引っ張られてイライラした。

トリック(1) [DVD]

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極限推理コロシアム 総括

一回30分のドラマは展開がスピーディーでいい。また、ミステリーものはあまり引っ張られるとだんだん面倒になる。4〜5回くらいが適当ではないかと思う。そういう意味で、構成は割と良かった。また、柏原崇はなかなかの好演だった(ちょっと「のだめカンタービレ」における玉木宏に似ていると思ったけど、年代からいうと逆だ。こっちが先)。

欲を言えば、以下のような点で不満はあった。

  • トイレをどうしていたのか。ないはずはないが、個室か共同か。トイレがあれば隠れ場所にもなるし避難場所にもなる。かなり重要と思うが。
  • 風呂・シャワーをどうしていたのか。描写がないが、恐らくそれはなかっただろう。とすると、日が経つにつれてどんどん汗臭くなり、髪もぼさぼさになっていくはずだが、そうはならなかった。服も、何日も同じ服を着て、しかもその服で寝ているにも関わらず、しわも寄らない。綾瀬はるかはいつまでも厚化粧のまま(笑)。トイレがあれば、洗顔くらいはできたのか、とも思うが……
  • 飲み物は各部屋の冷蔵庫に豊富に用意されていることがわかったが、食べ物はどうなっていたか。
  • 夏の館はものすごく暑い設定だったが、暑がるのは初回だけで、以後は誰も暑いと言わなくなり、汗もかかない。「暑い」という設定も忘れていた。
  • ミステリーとして、こういう範囲で考えましょうと枠を区切ってあったのだろう。たとえば、犯人がトイレに隠れている可能性は考慮しなくていいですよ、トリックはそこではないですよということだ。が、あまり記号化されてしまうと、単なるクイズであり、ドラマにならなくなる。もう少し生々しくしてほしかった。

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極限推理コロシアム エピソード4

雑感

夏の館の7人の中には犯人がいなくて、外部にいた、という僕の推理は当たっていましたね。それが誰かまではわからなかったけど。冬の館はすぐ近くに建っていると思ってた。暑いとか寒いとかは室内空調で何とでもなるし。

ゲームの終了の仕方は気に入らない。こんな理不尽な目に遭わされておきながら、結局、主催者の期待する通りに解答しただけ。全然一矢報いてないんだもの。

それにしても、主催者がなんでこんな「ゲーム」を仕込んだのか、全くもって不明なまま。殺人犯(主催者側とぐる)のうち一人は殺されてしまったし。だんだん人数が少なくなれば、そうなるリスクはどんどん高まるのは当たり前。そこまでして、一体何が目的なのか。15人のメンバーをどうやって選び、どうやってこっそり館に運び入れ、殺された人の死体をどうやって処分し、どうやって館にいる間の記憶を除去したのか、それらも全く不明なまま。ちょっと消化不良。まあ「カイジ」に出てくるような裏組織があったんだろう……と考えよう。

30分×4回のミステリーは悪くない。

極限推理コロシアム エピソード3

雑感

偉そうに振る舞う刑事の加賀宏志が人を信じないのは勝手だが、証拠もないのに犯人よばわりして暴力を振るうのはよくないねえ。とはいえ、自分は自分が犯人でないとわかるわけだから、そこそこ腕力に自信があったら、殺される前に(犯人「かも知れない人」を)殺してしまえ、という発想になるのだろうか。

それにしても残り4人。どうして団体で、せめて2人ずつ行動しないのだろう。

僕は、7人の中に犯人がいる、という設定に無理があると思う。外部からやってくる可能性が否定されていないから。天井裏を隈なく探したわけでもなさそうだし、第一、足跡が誰のものでもなかった時点で、「もう一人いるんじゃあ?」と思わなかったのかな。

極限推理コロシアム エピソード2

雑感

偉そうに振る舞う刑事の加賀宏志が厭なヤツだと思ったが、ほどなく孤立し(もっとも、全員が孤立しているっちゃ孤立しているのだが)、滝本始がリーダー役に。

冬の館とは交信できるが、これは犯人当てであると同時に、冬の館を出し抜く必要もあるため、吉原が殺された時のアリバイの有無についてはわざと嘘の情報を流した。が、次に飯田が殺された時は、殺されたこと自体を隠したところ、相手から全員の顔を見せてくれと言われてあっさり嘘がバレ、交信も切られてしまう。

交信を切るのは手かも知れない。少なくともお互いに相手を出し抜くことができなくなる。早く犯人を見つけないと、次々に殺されるリスクはあるが、少なくとも相手に先を越されて全滅するリスクは免れるわけで……

駒形祥一が行動を起こす。篠崎亜美が私も一緒にというと、女には危険だからと一人で出渕敬一の行動を監視するが……これはいかにもまずい。グループの中に危険人物が紛れ込んでいる場合、複数で行動するのは鉄則だろう。ことここに及んで、女が危険もへったくれもあるもんか。

複数で行動していれば、その間に何かあった場合、お互いのアリバイを証明できることは吉原晴美が殺された時に証明済ではないか。もっとも、もし相手方が真犯人だったらリスクが増すが、二人きりの時に一方が殺されれば、もう一方が犯人だと残りの人にわかるわけで、相手も迂闊なことはできないだろう。

しかし、今ごろ天井裏に気づくとは……。これまで調べなかったのか?

田口浩正は「スカイハイ劇場版」でカメラマン役だった。気づかなかった!

極限推理コロシアム エピソード1

なぜか一回書いてアップしたものが消えているため、書き直し(ミステリーだからこそ、結末を知って書くのではなく、リアルタイムでメモを残したかったのだが、あわてて書き過ぎたか。ルールを当初は誤解していたのだが、そこは微妙に書き直してあるです)。

出演

原作

矢野龍王

放映

2004年5月3日〜5月6日

雑感

駒形がふと目覚めると、見知らぬ館に監禁されていた。その建物には他に6人の男女がいたが、いずれも、なぜここへ連れられてきたか事情を知らない。お互い、職業も年齢もバラバラ。見たところ、脱出は不可能。

コンピュータを通じて主催者から連絡が入る。強制的にゲームに参加してもらうこと。ゲームに勝てば賞金1000万円を渡すが、負ければ命がない、と……。ルールは次の通り。

  1. メンバーの中に犯人役がいて、一人ずつ殺していく。
  2. ここは「夏の館」。それとは別に「冬の館」があって、そこにも同じように男女7人がいる。一人ずつ殺されていくのは夏の館と同じ。つまり、犯人は合わせて二人。
  3. 二人の犯人が誰かを推理し、当てれば、メンバー全員に1000万円ずつ渡し、解放する。二人の犯人のうち、一人でも間違えたら全員死ぬ。
  4. 冬の館の方が先に解答し、正解であったら、夏の館のメンバーは全員死ぬ。
  5. いつまでも解答しなかったら、一人ずつ順に殺される。

というワケのわからないものであったが、吉原が殺され、冗談ではなかったことを思い知らされる……。

志賀廣太郎「アンフェア」篠原涼子に理解を示す刑事役で出ていた。他は初めてかな。

極限推理コロシアム ディレクターズカット版 [DVD]

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「官僚たちの夏」第九話「炭鉱事故」(TBS)

出演

  • 西村雅彦(丸尾要、大日製鉄副社長)
  • 藤田朋子(鮎川妙子、鮎川光太郎の妻)
  • 中村優子(遺族:子をおぶった母)

感想

斜陽産業をどうするかは難しい問題だ。しかし、この40年間で安全性に対する認識は進歩しているのではないかとは思う。炭鉱事故は痛ましい事件だったが、安全性を犠牲にしての人減らしは、今日では許されないことだと思うが……そういう認識が一般的になったのも、こうした事件が下敷きになっているのか。

最終的に次官になるこを目標に仕事に励むこと自体は悪いことではないと思うが、牧や片山が、次官になることだけが目的になっていて、次官になれそうもないから辞めるとかいう精神構造は全く理解できない。次官になったところで、所詮2年くらいの話で、永遠の安泰が待っているわけでもない。それまでをいかに過ごすかが大事だと思うのだが、時代の差だろうか……(それとも今でも、官僚の人はこうした考え方をするものなのだろうか……)。

鮎川が度重なる過労でついに不帰の人に。

次回が最終回。

「怨み屋本舗」第9話「怨念のレベル」

出演(ゲスト)

  • 花澤香菜(青山美香、被害者)
  • 下條アトム(青山智彦、美香の父・依頼者)
  • 渡辺典子(青山映子、美香の母・もう一人の依頼者)
  • 堀部圭亮(長谷矢透、指示を間違えて美香を死に至らしめた医師)
  • 上田耕一(長谷矢稔、透の叔父で院長)
  • ノゾエ征爾(泉田医師、隠蔽工作に協力する)
  • 小野まりえ(中沢、罪をなすりつけられた看護婦)
  • 大橋未歩大橋未歩、NEWS24のアナウンサー)

感想

テーマはふたつ。ひとつは医療ミス。長谷矢透が間違った薬(筋弛緩剤)の投与を看護師に指示し、その結果青山美香が死んでしまう。長谷矢透がこのようなケースで患者を殺してしまうのはこれで4回目だ。が、透が甥になる院長は、看護師が医師の指示を間違えたとしてカルテを改竄し、警察にも患者の家族にもそう説明する。

ミスはあっては困るけどゼロにはできない。ゼロにはできないとしても、ゼロに少しでも近づけるべく出来る限りの努力をしているはず。長谷矢透の医師としての態度には問題があるが、彼個人の問題ではなく、病院の管理体制自体がかなりずさんな印象を受ける。が、まあ、その問題をえぐるのが本作の目的ではないのだろう。ここは透が悪いことにして話を進める。

プライベートな時間帯に病院から携帯にかかってた電話に出ないとか、その時はカノジョと痴戯に耽っていたとかいうのは、医療ミスとは別の問題と思うが、透はそういう、いい加減で無責任な医師だということを印象づけようとしているわけね。

娘を亡くしてしまったあと、母親は心を病んでしまう。美香の父親は透医師と院長の社会的な抹殺を望むが、その後、母親から、依頼の変更がある。透医師は自分に殺させてほしいというものだ。智彦は怨み屋に依頼する際、精神を病んだ妻は同席させず、「妻も同じ気持ちのはずです」というが、怨み屋は、そうではないだろうと確信していた様子。この、父親と母親で娘に対する気持に温度差があること――これがもうひとつのテーマ。これは意外で、かつ、斬新な目のつけどころだったように思う。

しかも、「自分は精神を病んでいると診断された。だから人を殺しても罪にならない」という映子は、ぞっとする凄味があった。渡辺典子が好演。「スカイハイ」にも出てきたが、今回の方がはるかに印象的。

里奈が寄木・野田につかまった際、「怨み屋本舗」の名刺を見られてしまう。ついに寄木・野田は怨み屋にたどりつくのか。続きが気になるが、最後の一巻が(借りられっぱなしで)ツタヤにない……

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