放送日
- 2021年3月6日
板野友美がプロ野球選手の高橋奎二(スワローズ)と5日に入籍したことをインスタグラムで発表。板野友美は29歳、高橋奎二は23歳。
板野友美はわかる。みんな同じ顔に見えて区別がつかないAKB48のメンバーの中で、数少ない顔の区別がついた人だ。もっとも名前を「坂野」だと今の今まで思い込んでいたのだが。AKB卒業後の芸能界におけるポジションは知らないが、歌も映画・ドラマの仕事も継続的にはしているようだ。そういえばネットドラマ「係長青島俊作 THE MOBILE 事件は取調室で起きている!」(2010年)に出演していたな。
高橋奎二は初めて聞く名前。高校時代は三度甲子園に出場し、優勝経験もある。2015年10月にドラフトで3位指名を受けて入団。1~2年目は一軍試合出場なし。昨年までの通算成績は、33試合158.1回6勝10敗防御率4.95。今年は飛躍が期待される……というところか。
2010年12月10日、松坂桃李、戸田恵梨香が結婚したことを発表した。
戸田恵梨香の名前は映画の「アマルフィ」で初めて名前を知ったが、この時は印象に残らなかった。が「コード・ブルー」の緋山美帆子役はすごく魅力的だった。「LIAR GAME」や「SPAC」もいずれ見てみたいものだ。(老後の楽しみに……)
松坂桃李はいろいろ出ているので、あちこちで見ていて気付いたらよく知っている役者になっていた。今のところは一番印象的なのは「いだてん」の岩ちん役である。うまくなったものだと思った。
どちらも自分にとって好感度の高い役者であり、祝福するにやぶさかではないが、この二人にどういう接点があったのか全くわからず、意外過ぎる組み合わせであった。
ご報告です。 pic.twitter.com/WEbO6aHg2c
— 松坂桃李 (@MToriofficial) 2020年12月10日
ご報告。 pic.twitter.com/Qcn8CX1sI8
— Erika Toda Staff (@erikatodastaff) 2020年12月10日
10年以上に渡ってひきこもり生活を送る倉田雅夫。重いストレスを抱え働けなくなったことがきっかけだった。厳格な父・一夫は元教師。地元でも尊敬を集める存在だが、雅夫の存在を世間から隠し、立ち直らせることも諦めていた。しかし、自らの余命宣告を機に、最後にもう一度息子と向き合うことに。一方の雅夫は、閉ざされた部屋の中で人知れず、ひきこもりから抜け出す道を必死で探っていたー。(公式サイトより)
いわゆる「ひきこもり」の子を二人抱えるバニラファッジさんのサイトで本番組を知った。
雅夫は、父・一夫から、正社員になれなかったことを「お前がだらしないからだ」と非難されたり(今は企業が正規職員の雇用をなかなかしないから、就職できないのは本人のせいではない)、母親が寝たきりになった時に仕事を辞めてつきっきりで介護をしているのに「何も仕事をしていない」と叱られたり(介護は仕事ではないのか?)、繊細な神経の人だったらそれだけで心が折れてしまうだろうことを何度となく言われてきた。
そのたびに腹が立ったが、父親は父親で厳しく育てようとした結果なのだろう。彼の世代では、甘やかすのは本人のためにならない、厳しく躾けるのが愛情、と骨の髄まで刷り込まれているのだろう。もっとも彼の職業は教師だというから、社会情勢の変化や子育てに関する時代の変化を理解していないのは恥ずかしいともいえる。
姪の美咲は一応社会人としてまとも生きてはいるが、就職活動をしている時からセクハラ・パワハラを何度となく受けており、生きにくさを感じている。その点で雅夫に共通する心情を持っている。つまり、単に父親の育て方が悪かったで済む話ではないのだ。社会全体が受け止めていかなければいけないことなのだろう。
僕も、ここまではまあまともに生きて来れたが、これから先、何があって働けない、外に出られないということになるかわからない。絶対にそうならないとは断言できないし、そうなっても頼る親もいないから、他人ごとではないのである。
ファッジさんのご家族はこのドラマを見たのだろうか、見てどのような感想を持ったか、気になっていたが、本人たちは松山ケンイチのしゃべり方や振る舞いが、いかにも「そういう人たち」特有のものを見事に再現していたそうで、「あるある~」と割と明るく見ていたそうだ。それを知ってほっとした。
(2021/10/17 記)
1570年、織田は宇佐山城に陣を張り朝倉と対峙したが、比叡山に陣を張った朝倉とは膠着状態に陥った。光秀は山崎吉家に話をつけて朝倉義景に会い、間もなく越前に雪が降る、その前に戻りたいでしょうと和議を持ちかけるが、比叡山を支配する覚恕は信長に京の町を荒らされたことを許さない。
その間に尾張の小木江城を守る織田信興(信長の弟)が、石山本願寺にけしかけられた伊勢長島一向一揆の衆に討たれた。窮地に立たされた信長は京を捨て終わりに戻ろうとするが、光秀に「再度和議を」と止められ、正親町天皇に和議を願い出る。
覚恕は正親町天皇の実の弟だったが、兄に対するコンプレックスを極限まで肥大化させていた。金を貯めこみ、金の力で権力を握り、酒を飲み女色に溺れ博打にうつつを抜かすありさま。
信長に助けを求められた正親町天皇は、どんなに御所が荒れ果てても弟は金を出そうとしなかったが、信長は修理をしてくれた、信長を助けてやろうといって和睦の仲立ちをし、双方、兵を引く。
翌年、今度こそ比叡山をつぶすと戦力を整え、改めて攻め込み、片端から焼き払う……
「昔、美濃の国を追い出され、越前へ来た若侍がおった。妙な男で、公方様に気に入られ、どこぞの田舎大名を巻き込み、上洛まで果たした。今では幕府もこの男の顔色をうかがうほどの大物じゃという。出世をした者は、昔世話になった者に恩を返すというが、仁義も礼も廃れた今の世では、望むべくもないか」
「では、なにゆえ戦がやまぬ」
「わーかーりーまーせん」
印象に残ったのは平吉のエピソードだ。第25回で登場した平吉が再登場。駒に薬を売らせてほしいと頼みに来た。聞けば、あまりの貧しさに親が妹を売ってしまったのだとか。だから金を稼いで妹を取り戻したい、比叡山の僧たちは金持ちで芳仁丸を持って行けばいくらでも高く買ってくれるからという。なお妹を買ったのも延暦寺の僧だということだ。
話を聞いて驚く駒だが、後日、平吉は比叡山で芳仁丸を売っていたから、仕入れを認めてやったのだろう。が、残念ながら織田の軍勢に攻め込まれ、一緒に殺されてしまう。
人間も金で売買されていた時代に、金に困って子を売った親を責めることはできない。妹を取り戻したければ買い戻すほかはないから、特別に転売を認めてやったということだろうか。
薬を連日売り歩いたところでいくらにもなるまい、長い時が経てば妹はどうなるかわからない。まずは妹を取り戻すことが先決ではと思うが、駒がため込んだ金はこういう時に使うべきではないのか。あるいは公方様におすがりして、その子を返してもらうよう交渉することはできなかったか。
公方様と親しい駒には、比叡山と織田がきな臭いのはわかっていたはずだ。また信長の言を信用すれば、攻め込む前に、関係ない人は比叡山には行かないよう再三にわたってアナウンスをしていたとのこと。そんな中、比叡山の僧に売りに行くという平吉をなぜ止めなかったのだろう。ここでの駒の行動は解せない。
覚恕は信長や藤吉郎とはまた違った意味のサイコパスであった。
摂津は覚恕と組んで信長の追い落としを画策しており、公方様からの停戦の指示を握りつぶしていた。
森可成が宇佐山城を守り切った話(宇佐山城の戦い)は描かれなかった。
ようやく1571年になった。このままずっと元亀元年をやって本能寺の変は起きないのではないかと思ったよ。
菊丸再登場。21回以来、5ヶ月ぶり。
(2020/12/10 記)
公式サイトより引用:
真実は黒岩と共に、巨大詐欺事件の首謀者と疑われ、行方をくらました父の謎を追うことに。そしてかつて父の同僚だった弁護士・鮫島を訪ね、思わぬ情報を手に入れる。果たして父はぬれぎぬを着せられた正義の士なのか? それとも悪の首謀者だったのか? シリーズ最大の事件に二人が挑む。
ネタバレを無視して経緯を説明すると次のようになる。
真実の父・正弘は初回から登場している。真実にはいい父だったが、巨大詐欺事件に関わっていると疑われ、警察に追われると失踪してしまい、以来音信不通である。
白沢正弘と旧知の間柄である鮫島良平は、巨大詐欺事件の被害者弁護団の団長を務めており、被害者の救済に当たっている。前回の終盤で真実に会い、この事件は橘道三が犯人ということで捕まったが、彼を動かした黒幕がいる。それが君のお父さんだという。何よりの証拠は、行方をくらましていること。無実なら、堂々と姿を現わし潔白を示せばよいのだという。
橘道三が10年の懲役を終えて出所してきた。そもそも白沢正弘が首謀者だと証言したのはこの男である。が、出所後、「正義の士」を名乗る男に殺害されてしまう。
ふとしたテレビの報道番組に父らしき人が映っているのを見た真実は、現地を訪ね歩き、津笠町の水産加工の会社で住み込みで働く岸田という男を見つける。瀕死の重傷を負って津笠町に流れ着き、地元の人に助けられてこの地で働くようになったが、それ以前の記憶を失っていた。持っていた荷物の中にあった遺書や書類から、自分が相当な罪を重ねた人間であることだけ自覚している。この岸田が白沢正弘だ。
岸田から遺書や当時のお金の流れを記した資料を盗み取った真実は、それを鮫島に渡し、岸田の居場所を教える。これで真相が解明されると思いきや、鮫島は記者会見で「橘が死に、すべては闇に葬られてしまった」と語る。訝しむ真実だが……ここまで真実は単独行動だったが、ここで黒岩から連絡が入る。お父さんは潔白だ、この事件の真の黒幕は鮫島なのだと。
鮫島は白沢正弘を真犯人に仕立て上げ、偽の遺書を持たせて崖から突き落とした。死体と遺書が発見されれば一件落着のはずだったが、死体が発見されず、ずっとやきもきしていた。最近になって、白沢は生きているらしいということがわかったため、真実に情報を流し、発見させるように仕向けたというわけ。
岸田が危ない! と真実は慌てて岸田の許に向かうが、暴漢に襲われ重傷を負っていた。駆け付けた真実に岸田は、自分と共通する癖を指摘し、君は俺の娘ではないのか、と訊くが、真実は否定する。そして短刀を忍ばせ鮫島を襲う決意をする。が、いざ実行しようとした瞬間に黒岩に止められる。
お前はお父さんの許に行けと言われて戻るが、岸田は身の危険を感じたのか再び失踪したあとだった。なお鮫島は黒岩の細工により、被害者の救済に当たるふりをして被害者から集めた金を不当に着服している資料を警察につかまされ、人生が終わる。
という話であった。
うげーっ、つまんねー。これがシリーズ最大の謎で最終回かよ……というのが正直な感想。
父が被疑者として警察に追われる、失踪して以後連絡なし、親しくしていた弁護士から父こそが黒幕だと教えられる、これだけのことで敬愛していたはずの父を犯人だと信じ込む真実にまず疑問。まあ瀕死の重傷を負って記憶を失っているとは思わないから、一切の連絡なしで失踪した時点で信頼をなくしていたのかも知れないが、(元)弁護士として、何の証拠もないのに父が真犯人だと信じてしまうメンタリティも納得いきかねるものがあるが、黒岩から、お父さんは潔白だ、真犯人は鮫島だと言われて、これまた何の証拠もないのにそれを信じてしまうのも納得がいかない。
そもそも真実の父が極悪人だということはないだろうと思っていたので、まずまず妥当な結末ではあるのだが、僕がそんなところだろうと思っていた通りだった、ということは捻りがなさ過ぎる。
また、復讐するのに短刀で襲うなど最も愚劣な方法で、同期の中で一番頭が良かったんじゃないのかよ、と情けなくなる。
ドラマ全体を通してあまりいいところのなかった黒岩が鮫島を陥れるのはちょっと爽快感があったけど。
真実の子役の子までが、あのシュシュシュッ、という忍法のような不思議な仕草を完璧に真似していたのはよかった。が、全体としてはユーモラスなシーンは少なく、といって真面目なシーンはあまりにもご都合主義でボロがぼろぼろ。面白い回もあったんだけどなー。ちょっと残念な最終回だった。
(2020/12/01 記)
摂津晴門が、もはや織田信長は必要ない、朝倉や上杉謙信、武田信玄らにも上洛を呼びかけ、彼らに幕府を支えてもらおう、というセリフがある。
これは、ある意味その通り、というか、それが実現できれば理想的である。各自の勝手に任せておけば各地で小競り合いが絶えず、平らかな世など訪れない。この当時、一人で日ノ本を統べるだけの力のある大名はいないが、有力大名を集めて将軍の臣下として認め、現在の領土を安堵する代わりに互いに不可侵条約を結ばせれば戦はなくなる。幕府の言うことを聞かない小大名がいたとしても、連合政権が圧力をかければ逆らうことはできない、というわけだ。
ではなぜ、たびたび将軍が諸侯に上洛を呼び掛けても誰も応じないのか。それが問題である。上洛に応じたのは信長だけだったが、信長にしても比較的近い美濃にいたからできたことである。が、金ヶ崎の退却のあと、浅井が寝返ったことで京と美濃が分断され、美濃に帰ることができなくなった。
数万の兵を率いて京まで行くとなると、往復の道中および京での滞在中の莫大な兵糧を手配しなければならない。その上、自国を空ければその間に周囲の敵に攻め込まれ、乗っ取られないとも限らない。よほど完全に領土支配を確立していないと、主力を率いて家を空けるなどできないのだ。そこまでして上洛したとて、大金がもらえるどころか、将軍家を支えるためにむしろ金を出さないといけない。
自国を掌握し、周辺の国と戦い、勝って領土を広げることを繰り返すのは意味があるが、特に京から遠隔地の大名の場合、一足飛びに京まで出かけることに恐らくメリットはないのだ。だから朝倉も武田も上杉も、口ではなんと言おうがこれまで重い腰をあげなかったのだ。
摂津晴門らはいとも簡単に「上洛を呼び掛ける」というが、具体的な報奨を用意している様子もない。それとも、京まできてくれたら、自分らがやっているような、私腹を肥やすやり方を教えてやろうとでも思っているのか。
光秀は戦の報告に義昭を訪れる。心配で三日も眠れなかったという義昭と摂津に、光秀は首をかしげる。三日も前に知っていたとは、恐ろしい早耳だ、誰から訊いた、その者は浅井と通じているのではないか、と摂津を睨む(「信長協奏曲」では、浅井裏切りの知らせは信長が京に到着した前日に義昭に届いたことになっている)。
いたたまれずに摂津が座をはずした後、義昭が出兵していれば浅井が裏切ることもなかっただろうし兵も勢いを増す、次の戦にはぜひ一緒にきてほしいと嘆願する。
屋敷に戻ると、美濃から煕子、岸、たまらが到着していた。牧は美濃に残った。光秀は、改めて、家族を守るためにも平らかな世を作るぞと決意する。
次の戦に備えて鉄砲を仕入れるべく、光秀は藤吉郎とともに今井宗久の許に向かい、鉄砲300挺の調達を依頼する。が、ちょうど今朝さる大名から250挺を依頼されたばかりで、300挺の調達はできないと断わられてしまう。その大名の名を聞いても教えてくれないが、本日夕刻に茶会を開くのでよかったら参加しないかと誘われ、参加者の名を知らされる。その中に筒井順慶の名があった。
今井宗久が、鉄砲の依頼をしたのが筒井順慶であることをさりげなく教え、かつ、買い取り交渉ができるよう、顔合わせの段取りをつけてくれたのだと光秀は気づき、順慶に、義昭と信長を紹介することを条件に200挺を回してもらうよう交渉し受諾を得る。
大量の鉄砲を入手した織田軍は姉川の合戦で徳川とともに浅井・朝倉と対峙し圧倒する。が、息の根をとめることはできず、朝倉は比叡山に逃げ込み、数万の僧兵を擁するといわれる延暦寺を味方につけた……
公式サイトより引用:
白沢真実と黒岩賢介に依頼者がそれぞれ別に訪れる。真実の依頼者・赤川は、妻を殺されたが警察が十分に捜査をしてくれない、犯人を見つけ出してほしいと言う。一方、黒岩の依頼者・青井は母親を一年前に殺されていた。青井は黒岩に巨額の報酬を提示して、犯人を探し出してほしいと頼む。別々に動いていた真実と黒岩だが、お互いに報告をする中で事件の共通点が浮かび上がる。
面白かった。強欲でいい加減(に見える)黒岩が、今回は莫大な報酬を提示した青井の依頼を辞退しようとし、途中で警察に通報して事件から手を引く。ヤバイと思った時の逃げ足は意外に速いのだ。
ただし謎解きの方はちょっと物足りなかった。意外な展開ではあったが、もう一回どんでん返しがあると思ったので、これで終わり? と少々物足りなかった。赤川も青井も、興奮すると気を落ち着けるために角砂糖をかじる癖がある。非常に珍しい行為が、見知らぬ間柄であるはずの二人に共通する理由が何かあるはずだが、それは明らかにされていない。青井の子が角砂糖をかじる姿を見た白沢が、警察へ真相を話に行く、と言った時は、まだ視聴者も知らない(角砂糖の謎を説明する)「真実」に白沢が気づいたのかと思ったがそうではなかった。残念。
次回は最終回。ちょっと物足りない。10~12回くらいやってほしかった。新コロナの影響?
(2020/11/23 記)
勅命を得た信長は、徳川家康、池田勝正、松永久秀、さらに若狭の国衆などを従え、大軍勢で敦賀まで制圧、金ヶ崎城に入城。が、浅井長政が裏切り、軍勢を引き連れて小谷を出たとの報が。
光秀はすぐに信長に上奏、すぐに撤退するよう進言。信長は、帝の信を得てのこの戦、敵に背は見せられないといったんは撤退を拒否するも、光秀の「織田信長は死んではならんのです!」との叫びでやむなく撤退を決意。しんがりを光秀、藤吉郎にまかせ、京へ逃げ帰る。
摂津晴門は、「この敗戦がいい薬になる、信長がもう少しわれらの声に耳を傾けてくれるようになれば」「もう信長は頼りにならない、やはり朝倉義景に上洛してもらわないと」などと義昭に伝える。が、義昭がすぐに女(駒)のところに行ってしまうのを、それはそれで苦々しく思っている。
京に戻ってきた信長は、帝に報告もせねばならぬ、帰蝶に文も書かなければならぬ、なんと言えばいい、負けたというのか、と光秀に愚痴る。光秀は、自分は負けだとは思っておりませぬ、と答える。「信長は生きて帰った、次がある」と言えばいいというのだ。
氏名 | 誕生日後の満年齢 | 役者の年齢 |
---|---|---|
明智光秀 | 42 | 42 |
織田信長 | 36 | 28 |
柴田勝家 | 48 | 45 |
木下藤吉郎 | 33 | 52 |
徳川家康 | 27 | 37 |
松永久秀 | 62 | 61 |
浅井長政 | 25 | 28 |
市 | 23 | 17 |
足利義昭 | 33 | 43 |
朝倉義景 | 37 | 49 |
(2020/11/22 記)
公式サイトより引用:
白沢真実と黒岩賢介の元を訪れた依頼者は、会社経営者の古沢順三郎。古沢は医者から余命半年の宣告を受けていた。古沢はかつて強欲な経営者だったが、妻・奈津子は心優しく、皆から慕われていた。だが25年前、奈津子は刺殺されてしまった。古沢は時効になってしまった犯人を探し出してほしいと言う。真実と黒岩は古沢の下で働く織江と、元同僚の美佐子に話を聞く。
今回は一際面白かった。早い段階で殺人事件の犯人にたどり着くが、実はそれを覆す真相があった。と思ったらさらにそれは覆され、と三転する。まったく意表を衝かれる展開だ。
その上、これが犯人? となったあとにエンドロールが流れて途中で止まるなど、メタ的なレベルでのいたずらもあった。一回目は早すぎるからフェイクだと気づいたが、二度目は信じかけた。
こうした展開が純粋に楽しめるのは、現実だったら仮にも人を殺した人が、その直後に刑事の取り調べを受けて(犯人扱いではなく、単なる事情聴取だとしても)平静でいられるわけがないからだ。刑事に「あ、こいつ何かを隠している」と気づかれることなく、しかもその後25年にもわたって誰にも真相を打ち明けることなく、普通の生活を送るなどということが生身の人間にできるわけがないので、それをできることにして話が成り立つのが「ミステリードラマ」なんだと思う。
白沢真実が黒岩賢介と話す時のエラソーな感じはいいのだが(TRICK的だが)、顧客と話す時にほとんどの場合にお説教が始まってしまうのが難だ。確かに相談者は違法行為をしている、または違法すれすれの行為をしているのかも知れないが、だからといって話を最後まで聞かないうちに断罪が始まるのは興を削ぐ。若くて経験が浅く、性格的に適応力が低いことの証左としてなんだろうけど……
古沢順三郎が何の病気で余命わずかなのかはわからないが、長くて半年と言われながら、その後もずっと普通に出社し、仕事を続けているのは信じられない。短い時間だけ出社して大事な決裁のみ関わり、あとは療養している、とかならわかるのだが。
光秀は信長に呼ばれ、岐阜からやってきた左馬助(久しぶりに登場)と入れ替わりに岐阜へ行く。名目は妻子に会うためだが、実際には次の戦をどうするべきか信長と話し合うため。
木下藤吉郎は、幕府には朝倉と通じている者がたくさんいる。その者らを一掃しない限り幕府の立て直しはあり得ない。そのためには朝倉を叩くのが一番という。
帰蝶は、斎藤龍興が朝倉と通じ、美濃を取り返そうと虎視眈々と狙っている。いくら京を平定しても美濃を取られたら意味がない。だから朝倉を討つべしという。
信長は、自分一人では朝倉を討つのは無理だが、誰が味方になってくれるかを考えている。
光秀は、帝に拝謁することを助言。帝に戦が認められれば、大義名分が立ち、近隣諸国からの味方も得られるだろうと。会ってくれるか訝しむ信長に、御所の修繕に力を尽くした信長であるから、「道は開けるやも知れません」と励ます。
一方、帝(正親町天皇)は東庵と囲碁を打ちながら、信長が上洛の折に会いたいと言ってきたが、会うべきか? と相談し、東庵は、お会いなさいませ、と答える。
帝に会った信長は、帝が自分のことをよく知っていたこと、すぐれた武将だと褒めてくれたことをことのほか喜ぶ。そしてついに朝倉攻めが始まる。
光秀は煕子、岸、たまと再会。煕子は、自分たちを京へ呼んでほしいと訴える。美濃から京までの道のりは女・子供には決して楽ではなく、京も安寧の地とはいいがたい。しばし躊躇する光秀だが、煕子の強いまなざしを受けて、京へ呼ぶことを約束する。
京に戻った光秀は、足利将軍家も織田と共に北陸攻めに出るべきと説くが、義昭は「和議の仲立ちをするのが将軍の役目」と兵を出すのを嫌がり、三淵藤英は、一時とはいえ世話になった朝倉に弓を引くつもりはないという。反論しようとする光秀に、摂津晴門は、阿君丸(くまきりまる)を暗殺したのは三淵であるとバラし、大事なはかりごとはみなでやるもの、信長のスタンドプレイには誰もついていかないと言い捨てる……
駒は、将軍の、貧しい者を救うための悲田院作りという夢に共鳴し、丸薬の製造販売で得た利益から、既に二百貫(約3000万円)を献上。義昭は駒と話をしていると心が慰められるといい、一緒に城を抜け出して蛍を見に行き、戻ってきて、蚊帳の中でつかまえた蛍を放ち、そして……
将軍に招かれたという駒を見送りつつ
「公方様が……お待ちかね!?」
「帰蝶様は、朝倉との戦をどう思われますか」
「我が兄の子、斎藤龍興は、朝倉をそそのかし、この美濃を取り返そうとたくらんでおる。(中略)それゆえ私は申し上げました。朝倉をお討ちなされませ、と」
氏名 | 誕生日後の満年齢 | 役者の年齢 |
---|---|---|
明智光秀 | 42 | 42 |
織田信長 | 36 | 28 |
木下藤吉郎 | 33 | 52 |
足利義昭 | 33 | 43 |
松永久秀 | 62 | 61 |
朝倉義景 | 37 | 49 |
煕子 | 40 | 32 |
玉 | 7 | 9 |
明智左馬助 | 34 | 27 |
(2020/11/16 記)
内容は下記の三本立て。
50分とコンパクトにまとめたのはよいと思う(2時間なら見ていない)。
1は、たくさん紹介できないのは仕方ないが(岩崎宏美も郷ひろみも出て来なかったのは驚いたが)、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」や太田裕美の「木綿のハンカチーフ」は何度も(同じシーンを)流したのは疑問。一回でよいのに。
2は、「木綿のハンカチーフ」のコードにセブンスが入っているとか、イントロが一番大切だとか、それは作曲ではなく編曲やろと思った。編曲も筒美京平がしているわけだから、いいけど……
3で、松本隆のインタビューが一番長かったが、一番見応えがあった。
1973年に初めて会った時に、筒美から「趣味で音楽ができていいわね」と言われたとのこと。ジーンズにTシャツ、長髪姿だった松本は、「趣味で音楽やっちゃいけないの?」と言い返したという。筒美33歳、松本24歳のことだ。
大ヒットとなった「木綿のハンカチーフ」は、松本の詞に当初は筒美が「これじゃ曲がつけられない」と断わるつもりだったが、松本がつかまらないため、仕方なくしばらく預かっているうちに曲想が湧いてきた、というのは有名なエピソードなので知っていたが、この話を聞いた時は「プロは曲先が多いと聞くが、この曲は詞先だったのね」ぐらいに思っていた。
今回の話によると、太田裕美のデビュー曲からずっと組んでいるが、歌謡界の慣例に従って曲先だったのだそうである。しかしなかなかヒットが生まれない。この状況を打破したいと考えたが松本が、(フォーク界の慣例に従って)詞先でやらせてほしいと頼み込み、渡したのが「木綿のハンカチーフ」だったのだそうだ。
松本隆の話が聞けたのはよかった。このような企画はどんどんやってもらいたい。
(2020/11/15 記)
公式サイトより引用:
白沢真実と黒岩賢介の元を訪れた今回の依頼者は、OLの杉本涼子。奨学金600万円の借金を抱える涼子は生活のためパパ活をしていて、一番最初に会った男(平山一良)とデートを重ねるうちに恋愛感情を抱いた。だが男は二週間前のデート中に財布の入った涼子のカバンごと姿をくらませ、電話もメールもブロックされてしまった、気持ちを弄んで裏切った男に仕返しをしたいと言う。
奨学金やパパ活など、話題の現象を取り入れて、つなぎ合わせてみました、ということか。話をひねり過ぎた印象。
平山一良の立場から見ると、こういう展開である。
4番目まではわかるとして、5はなぜ事前に受賞がわかったのか謎だし、7は晴れの場面を見たかったのだとしても、あんな目立つ場所に立っていたらバレバレで、自分の存在をアピールし脅迫しようとしているのかと思ったほど。
杉本涼子の立場からみるともっとわからない。
3、何も嘘をついて復讐屋に依頼しなくても、連絡先だけを探してくれる探偵屋さんはそれこそいくらでもいると思うが。
5、白沢真実が指輪を売りたいと言い出す→傷があるからこのままでは売れないといい、知り合いの修理屋を紹介→白沢真実がその情報を真に受けて杉本の知り合いの修理屋を訪問→杉本の紹介だと言い、さらに、本村への復讐を依頼されたと喋る→店主から真実を聞き出す……という、これだけのステップを踏んでようやく目的が果たされるわけで、一言で言って「あり得ない」
6、たかが新人賞をもらっただけで、小説家になったつもりでいるのはいくらなんでも早計。デビューできただけで、プロになれるのかどうかはまだまだこれから。小説家とは呼べなくても、プロのライターとして20数年を業界で生きてきた平山を「抜いた」と断じるのもまだ早い
6に関しては涼子の若さゆえで、脚本が悪いわけではないが。
白沢真実の口が軽過ぎる。今回に関してはそうでないと話が転がらないのだが、それにしても依頼内容を他人に漏らすなど言語道断だろう。
というわけで今回に関しては脚本には感心しなかったが、浜辺美波のコミカルな演技と喋り方、突然白目を剥いたり、黒岩におちょくられて突如中国人みたいな喋り方をしたり、とにかく飽きない。このドラマはもうそれだけでいいのかと思う。
(2020/11/14 記)
「光秀のスマホ」は近年まれにみる面白さで、もう既に5回か6回は見返している。成功要因としては次の三つがあるかな、と思う。
それにしても、よくNHKがこんな番組を作ったものだ。ふざけた内容は真面目に作るから面白い。セットも衣装も、かなりしっかりとできていたが、大河ドラマのスタッフの全面協力があったとのこと。もちろん、大河ドラマの主役と同一人物で、連動企画だったことも功を奏しただろう。