出演
- 佐戸井けん太(春野先生、スヤの父)
第三話目にして神回か!? 非常に面白かった。
四三は高等師範学校のマラソン大会に参加したが、出場直前に排尿に行き、スタートに間に合わず、出遅れる。途中で草鞋も切れ、裸足で走るなどのアクシデントがあったものの、三位入賞。感激した四三は、実家に勇んで報告するが、兄から、かけっこをやらせるために東京へ行かせたのではないと叱責される。
しかし、本格的に「かけっこ」にのめりこむことにした四三は、陸上部に入部。草鞋は切れるからと(専用の靴などない時代なので)足袋に目をつけ、播磨屋で足袋を買い求める。四三が購入したのは地下足袋ではなく、室内履きのようだ。これで外を走るのは痛いと思うが……
大森兵蔵の妻が来日。怪しげな英語で語る兵蔵とそれを日本語に訳す妻の掛け合い。
(2019/2/10 記)
ブルーレイ視聴。
約10年前に見た時は、原作の小説を読んだ直後で、中谷美紀も市川実日子も柴咲コウもよく知らなかった頃。原作と比べてここが足りないここが違うと不満を多く感じたようだ(下記リンク参照)。
今回は、原作はすっかり忘れており、純粋に映画作品として見て、十分楽しめた。
松子の両親は、病弱な妹・久美子を気遣うあまり、松子に十分な愛情を注げず、それが松子の転落の第一歩だったように思われるが、より大きな問題は、(女は)親の言うことを聞いていりゃいい、という教育方針にあったのではないか。教師になったのは、自分が教師という職業に憧れを持っていたとか、資質があると思ったから、ではなく、父親が教師になれといったから。自分のことは常に自分で決める、その結果を自分で受け入れる、という教育がなされていなかった結果が、万引き問題の対処であったり、岡野に振られた後の職業の選択であったり、龍洋一との同棲だったりに出ていると思う。人生の岐路に立った時に、正しい道を選択できないのだ。
久美子も悲惨だ。病弱で出歩けない、慕っていた姉に殺されかける。それでも姉を待ち続けるが、会えないまま死ぬ……。だからラストシーンは報われた思いにさせられる。これから久美子が穏やかに暮らせるとよいなと思う。
(2019/2/10 記)
四三の高等師範学校の日々。
四三は、朝食は幼い頃の躾を守り、よく噛んで食べる。そのため時間がかかり、寮を出るのは一番あと。が、学校まで約一里の道を走って登校、着くのはいつも一番乗りだった。
夏休みの故郷へ帰省すると、幼馴染のスヤが見合いをするという。落ち込む四三だが、再度上京する四三の見送りに、スヤは自転車で並走し、叫び声を上げ続ける……
天狗倶楽部の三島弥彦はお金もあり、顔もよく、スポーツ万能で、「本気で闘える相手がほしい」などと(火―ロス・リベラのような)ふざけたことを真顔を吐く。
東京でマラソンという競技の存在を知り、四三は驚く。彼がこれまで走っていたのは生活のためで、走るために走る、という世界を知らなかったのだ。四三とマラソンの運命の出会い。
シマと三島和歌子のかけあいが面白い。
四三は学校まで一里を約20分で走ったという。4km20分は、荷物を持ち、坂道などがあったことを考慮しても、特別速くはない。軽いジョギングのつもりで走っていたのだろう。
ビートたけしの活舌がよろしくなく、話し方もうまいとは思えず、正直うっとうしい。過去のパートは森山未來が語りを担当するが、実にわかりやすい、いい声だ。今後は全部森山未來でいいんじゃないか。
第一話の冒頭(1959年)で、物語はタクシーに乗った志ん生が、地下足袋で走る人物を目撃するところから始まる。これが四三だと思ったので、てっきり金栗四三とは東京オリンピックでメダルを取った人かと思い込んでいた。が、明治生まれだと東京五輪の時は相当な年齢のはずで、計算が合わない。なので混乱していたが、四三が出場したのはストックホルム・オリンピック。それで思い出した。ストックホルムに出場した日本人ランナーは、世界最長記録保持者のはず。
この話は知っている(らばQに取り上げられていたので知った)。そうかこの人が金栗四三だったのか。これで話がつながった!
(2019/1/27 記)
ブルーレイ視聴。
ここで
波瑠がいい役者だった。(略)今後露出が増えるといいなと思う。
などと書いているが、この年の朝ドラの主役を務め、一気にトップ女優になったのだった。自分にしては先見の明があるうちか?
(2019/1/27 記)
常盤貴子主演というので興味を持ち、見てみた。日曜の夜は時間的に辛いが。アメリカのTVドラマ「The Good Wife」のリメイクらしい。
四三の幼少期からを描く。
四三の父は病弱で寝込むことの多い生活で、そのため一家の生活は厳しく、兄たちは皆、小学校を出たら田畑を耕すなど家の手伝いをしなければいけなかった。
四三も幼少の頃はひ弱で、心配した父は、嘉納治五郎に抱いてもらうと健康になるという願掛けのため、熊本まで10里の道を歩いて嘉納に会いに行く。が、大勢の人に囲まれて抱いてもらうどころか声をかけることすらかなわず、諦めて帰途に就く。が、望みが叶わなかったとは言えなかった父は、「嘉納先生に抱いてもらった」と家族に嘘をつく。
金栗信彦は、死の床でも「四三は嘉納先生に抱いてもらったのだから、丈夫に育つ……」と呟く。恐らく信彦にとっては、嘘ではなく、脳内で真実になっていたのだろう。四三は実次に「実は……」と打ち明けようとするが、「言うな!」と遮られる。
成績の良かった四三は、兄から進学を進められ、海軍兵学校を受験することに。が、視力検査で引っかかって落ちてしまう。気落ちした四三をスヤが「軍人にならなくてもお国のために働ける」と慰め、四三は、嘉納治五郎が校長を勤める東京高等師範学校への進学を決意する。
嘉納治五郎に抱いてもらった話、恐らく実次は事情を察していて、その上で父のために信じる態度を取っていたのだろう。しかし四三は家族に嘘をついていることが苦しくて仕方がない。
初回の最後で嘉納がゴールした四三を抱きとめるが、これは四三にとっては幼少時からずっと願っていたことで、それが初めて実現し、かつ、これによって父の言ったことが嘘にならなかったというわけだ。初回での伏線と二回目の回収、これは見事だ。だからドラマは面白い。継続してみるかどうかは、微妙だが。
(2019/1/26 記)
1959年(昭和34年)、日本に東京オリンピックを誘致しようと必死になっている人たちがいた。そして時代を遡って1909年(明治42年)――
嘉納治五郎は日本人初のIOCのメンバーだそうである。フランスから、オリンピックを白人だけのものではなく、世界のものとするためにアジア人も参加させたい、まずは日本の参加を、と嘉納に話があった。当時の日本はオリンピックどころか、スポーツという概念すらなかった(「体育」という言葉はあったが)。オリンピックの主旨もなかなか周囲の理解を得られず、仮に参加するとしても、世界の舞台で闘えるような運動選手はいないだろうと言われ、嘉納は選手の発掘のため、オリンピック予選のための競技大会を開催することにした。
マラソンではリタイア続出で、ほらみろと言われかけたが、優勝した選手はなんと当時の世界記録を30分近くも上回るタイムを叩き出した。その人の名は金栗四三。ゴールを過ぎて倒れた金栗を、嘉納は「いだてんだ、いだてんがいたぞ!」と抱きしめる。
1月3日、「アナと雪の女王」が地上波で放映された。
常々、地上波放映は(時間の制約から)あちこちカットされて原作に対する冒涜だとか、いちいちCMで切れるのがうっとうしいとか、テレビで見ても映画を観たことにはならないだとか言い放ってきたが、そしてそれはその通りだと思うが、放映されたとなれば見たくなる。ちょっと前半の思い出のシーンをと思ったが結局最後まで見てしまった。
冒頭で、アレンデールの国に電車が走っている風景が映る。これは気づかなかった。アレンデールは、少なくとも鉄道が敷かれている程度には文明国なのだ。自動車はないようだが。
「アナと雪の女王/家族の思い出」は二作目のスピンオフで初見。内容的には可もなく不可もなくといったところ。
下世話な話だが、出演者のイディナ・メンゼルやクリスティン・ベル、吹き替えの松たか子や神田沙也加は、この短いスピンオフ作品でいくらくらいのギャラをもらっているのだろう。本編の歴史的な大ヒットに見合う報酬が、ちゃんと支払われていると良いと思う。
題名 | ビブリア古書堂の事件手帖 |
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原作 | 三上延 |
監督 | 三島有紀子 |
出演 | ■現代/野村周平(五浦大輔)、神野三鈴(大輔の母)、渡辺美佐子(大輔の祖母)、黒木華(篠川栞子(しおりこ)、ビブリア古書堂店主)、桃果(篠川文香、栞子の妹)、成田凌(稲垣、古書店仲間) ■回想/夏帆(五浦絹子)、高橋洋(絹子の夫)、東出昌大(田中嘉雄)、他 |
公式サイト | 映画『ビブリア古書堂の事件手帖』絶賛上映中! |
主題歌 | サザンオールスターズ「北鎌倉の思い出」 |
制作 | 日本(2018年11月1日公開) |
時間 | 121分 |
劇場 | TOHOシネマズららぽーと横浜(スクリーン5) |
ビブリア古書堂の事件手帖 ?栞子さんと奇妙な客人たち? (メディアワークス文庫)
(2019/9/18 記)